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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

キャリアパス神話を無視。自分を仕事に会わせる!(差異を考える7/10)

2010-09-02 | 第一章「意識と知覚」
 若いころ、コンピュータのセールスエンジニアの仕事をしていたころ、あるエリート研究員Aさんに、「実験の効率化を図り、もっと創造的な仕事をされたら・・・」と問いかけた。その時、考えの深いAさんは、「創造的な仕事も結構辛いもの、単純な仕事もなかなか捨てがたい良いものだ」。そんな本音をつぶやかれた。Aさんは結局コンピュータを買ってくれたが、その言葉は、何処か自分のこころの中で大切にされていたようだ。

 私はキャリアパス神話の加速する外資系企業の中で30年近く生き抜いてきたが、ある日、意を決しキャリアを無視して、福祉・介護の仕事や、生き甲斐の心理学の教育事業を始める。自分のマーケティングなどの専門性を高く売って、高収入を得るという点では全く失格だった(心配で、そのころキャリア・カウンセラーの本なども読んだが)。

 おまけに仕事を探すにあたり、ハローワークで自分の適性をコンピュータで調べてみたら(これで良いか不安だった)。なんと、最も適性がないことを、自分がこれから仕事にしようとしていることが判った。でも、それは不問にして、その仕事に就いたのである。

 結果は成功だったと思う。適性のない仕事とは、考え方を変えれば、自分の未開発の領域を開発するチャンスでもある。昔ならバカにした仕事も、結構深い。そして、しょっちゅう失敗する私を天使のように暖かく教えてくれる方もいる。自分に新しい能力がだんだんついてくると、それまでと違った世界が開けるものだ。

 一番の仕事を変えた動機は、≪自分を切り売りして自分の為に仕事をするより、世の為人の為に仕事をするほうがずっと良い。≫であった。キャリアパスより自分の人間観が余程重要だと思ったのである。

 キャリアに関しては、やってみないと判らないというのが本当だろう。周りの優しい人達もいろいろアドバイスをくれたり、時には断言される。そうした投射を、信じることも時に良いが、常に正しい回答は自分の中にある(見えないことも多いが)と考え、いたずらに振り回されないほうが良い。

差異を考える 7/10(信じて見える世界 17/30)

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