ながらビデオ鑑賞で、「リップヴァンウィンクルの花嫁」という約3時間の日本の長い映画を見た。黒木華さんの魅力ある演技で見続けることができたが、いろいろ考えさせられた。
U先生の「生き甲斐の心理学」で馴染みにくいポイントの一つに「愛の孤独」があった。これは大テーマで、人間の魂からくる不安の王様のようで、人を破滅に追いやるような、ある意味危険極まりのないものなのであるが、逆に本当の愛を教えてくれる道しるべにも。
映画では、主人公のまじめな先生である七海さんが、不思議なきっかけで転落人生となる。底知れぬブラックフォールに落ちていくようなのだが、ある時に変曲点を迎える。そのあたりがとても良い。死と生命がテーマなのだろう。
さて、今日から12月。12月は22日が冬至、そしてクリスマスを迎える。窮地の北朝鮮のミサイル発射で、核抑止力などもあやしげな神話のように感じてしまうこの頃にあって、ことしは愛の孤独をとても感じている。
そんな中、昨晩仕事の帰りに珍しく7歳の時のクリスマスを思い出した。最近は少なくなったものの、クリスマス電飾に刺激されたかもしれない。
7歳の時。私はアラスカに父母と妹と住んでいた。そして、はじめてのクリスマスの季節になる。母と私と妹はクリスチャンであったが、父は仏教徒。しかし、郷に入っては郷に従えなのか、父もクリスマスを積極的に祝う気持ちになったようだ。そして、私を連れて車で町のはずれに行き、手ごろなモミの木を探し、いっしょに切り出し車に積んで家に帰った。そして、私の人生で最大の本格的クリスマスツリーが温かい家の中に出現した。東京と比べ寒く暗いアラスカのクリスマス。その時のクリスマスが、私にとって最高のクリスマスだったようだ。もう20年以上前に帰天してしまった父を思い出して、今年はクリスマスを祝いたい。
どっちに行こうか 6/10
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森 裕行 | |
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