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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

縄文人の美的感覚は?(古代人は美を大切にした 1/10)

2015-06-17 | 第六章「螺旋状に上昇する意味」

 真善美。どれが好きですか?と尋ねられて、はたと考え込んでしまった。自分の今までの傾向を考えたり、今は殆ど考えていない分野など。そして、悔いのない人生をおくるには、真善美はどう関係させるべきかと。

 そんな中で、今年は大胆にも縄文小説に取り組むことになった。真や善もこの小説には当然含まれるはずだが、美については今まで余り考えたこともなかったこともあり、最大の関心がある。

 縄文時代は、日本の風土が火山灰の酸性の土であるため、衣服や木器等が残りにくい。それゆえ、衣装等については殆どわかっていない。しかし、縄文土器や硬玉、耳飾り、漆が塗られた櫛などの断片から、縄文時代の美も素晴らしかったのではないかと推察している。なお、縄文時代といっても16000年前から2500年前くらいまでの期間があり、草創期と晩期ではかなり違うと思うが、私の今の主な関心は4500年~5000年前の縄文最盛期、中期である。

 当時のハレの日の衣装はどうだったか?どのような色彩の衣服を着ていたか。どのようなデザインの衣服を着て、その意味は何だったか。土偶等から一部は推察できるようだが、殆どわかっていない。だが、アジアや北米の先住民族の衣装、西アジアの残された遺物、そして人の心理から推察すると、かなりのレベルの美しさがあったとのではと思うのである。

 ヒトには本能がある。食欲、性欲、さらに見神欲(デジデリウム)を追加する学説もある。そして、美はそうした本能にも関わるものだろう。当時はいまより豊かな自然があった。そうした豊かな自然を甘受した時代に、豊かな美術があっても全くおかしくないと思う。

 高松塚古墳の壁画で、7-8世紀の婦人像があり、世の中を驚かせたが、縄文時代の女人の具体的な衣装など発掘されないだろうか?妄想は尽きない。

古代人は美を大切にした 1/10

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