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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

微細な不安感のとらえ方!(心の健康度 ⑥ 6/10)

2014-06-12 | 第五章「和解と平和」

 ちょっとしたことで慄いたりして失笑をかったりするのはどうかと思うが。逆に、ちょっとしたことに気付かず、大きな間違いをしでかすこともある。

 ストレス曲線の、不安感、怒り、身体症状、ウツ、錯乱の中で、やはり不安感の取り扱い方が方向性を決める段階という意味で大事なのだろう。先憂後楽の憂は意外に微細な不安感を意味しているかもしれない。

 先日も述べたが、萬葉集の注釈の意味を事細かに読み込み検討し、そこから編者の歴史観を浮彫にしていくことで、誰も考えなかった古代史の断面を浮彫にした「捏造された天皇・天智」(渡辺康則著)は、その典型かもしれない。

 誰でも本文は注目し、いろいろ思索するだろうが、細かい注釈は、一般に読まなかったり、無視したり、注釈そのものを疑ったりする。今回の「捏造された天皇・天智」は、藤原氏の影響力が低下した長屋王全盛(蘇我+皇親派)の時期に、間隙を縫ったかのように日本書紀等の歴史改竄に抵抗し万葉集を書き換えた山上憶良等の働きがあるようだ。長屋王の木簡が出てきた現状では実に説得力がある。

 さて、日本語で微細な不安感を大事にすることを何というのだろうか?言葉は浮かばないが、侘び・寂の文化、俳句や和歌の発達した文化を考えると、非常に大事にしている文化であることは確かだと思う。私の乏しいボキャブラリーでは残念ながら適切な言葉が思い浮かばない。

 英語ではcarefullという言葉が、それに近いかもしれない。care=世話 +full なので非常に直接的で判りやすい。万葉集をcarefullに読めばきっと、皇太子と皇太弟、御歌と歌、そういった細かいところに気付き、なにか変?と気付き、大きな成果に結びつくのだろう。

心の健康度 ⑥ 6/10

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