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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

歴史の中のif・・・神秘的!(歴史を振り返る 10/10)

2012-05-23 | 第一章「意識と知覚」

 今日、U先生の「生き甲斐の心理学」の勉強会もあるので、先日触れた持統天皇の幼少期の悲劇をおさらいするため、吉野裕子氏の「持統天皇」(人文書院)を読んでいた。

 その中で、持統天皇の数奇な運命で、私の気が付かなかった視点にはっとした。それは、持統天皇が生まれてくるための、実に不思議な出来事に関してであった。

 その一つは、中臣鎌足が乙巳の乱(大化の改新)を図るために、飛鳥寺で中大兄に近づき(蹴鞠の会)、やがて中大兄(後の天智天皇)に献策をしたということだ。それは、蘇我倉山田石川麻呂の長女と中大兄が政略結婚することでもきっと含まれているのだろう。

 さらに、石川麻呂の長女である兄媛(えひめ)が中大兄と結婚することになり、いよいよの結婚当夜に身狭臣(むさのおみ)に兄媛が強奪されてしまうハプニングがあった。そして、それに驚き悲しむ石川麻呂に対し、兄媛のいもうとの弟媛である遠智娘(持統天皇の母)が、健気にも身代わり結婚を提案し、それで遠智娘との結婚が成立することだ。

 こうした出来事がなければ、当然ながら持統天皇は誕生しなかった。歴史にifを言うことはサイエンスフィクションの世界になってしまうが、もし、そのようなことがなければ今はなかったのだろう。日本の官僚制、日本の法律、日本の宗教、....

 持統天皇の人生と自分を比較するのはとんでもないことだと思うが、自分の生育史も、誕生の前の出来事を含め、考えてみれば神秘的ですらある。先日の台湾の芝山巖参りも、口をつぐんでいた祖父への興味と「芝山巖事件の真相」(和鳴会 篠原正巳著)との出会いがなければ、こんな感動もおこらず、このブログもなかった。

 歴史を振り返る 10/10

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