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アボルダージュ!!

文芸及び歴史同好会「碧い馬同人会」主宰で歴史作家・エッセイストの萩尾農が日々の思いや出来事を語ります。

やっぱり、海原が好きだった…?

2025-02-20 | 世情もろもろ
 今年の冬は立春を過ぎてから「来た!」のではないかと、つい思ってしまう。
 異常気象がずっと続いて、例えば、今年も、昨冬と同じく、躑躅(つつじ)は葉を落とさずに新年を迎えた。
植物たちは気象の変化を微妙であっても見落とさない。それは、自身の生命の継承に関わる重要な事態だからだ。 一番鈍感なのは人類かもしれない。
…と前置きが長くなったが、
「やっぱり、この人は海原が好きだったか」「私もこの旅の方が好きだなぁ」―と心底、勝手に、またしても(!)、勝手に納得した2025年2月19日、とても寒い一日の東京葛飾のシンフォニーヒルズ、大ホール。
…と綴れば、そう、〞この人〞は、舟木一夫。
 2025年コンサートツアーのスタートの大宮公演(1/30)、その前月の大阪公演から見てきて、ここまで波高い海原を航海してきたこの『希望の船』は港に着いた、この先は大地を歩くのか?ステージから届く風が、ふわりとした慈愛を含んだ風に変わっているーと思っていた、昨日まで…。
 大宮公演から昨日のステージまで、その間に、神奈川県横浜市でのツアー公演を経ている。
 その神奈川のステージは行かなかったので、友人Yにその様子を聞いた。
 今年のファーストステージとは違っていた―と聞いて、
「やっぱり、船は出たのだろう。神奈川の会場は目の前が港だから、出港もしやすかった」
と戯言(たわごと)冗談を言って、それを歓迎した。
 私も、まだ海原を進み行きたい…と、実は思っていた。
 けれど、大地を歩くなら,その傍らを歩き、その歩みを見つめ続けられる限りは…と、歩く覚悟(!)をしていたことは事実。
 しかし、やはり、舟木一夫のステージは、この人の想いと温かい心が、そのパワーと共に届けられる熱のある風がふさわしい。
 勿論、そういうステージをひとり、舞台に立ち、2時間ほども歌い、歩き、talkして、時にスタンディングーと…これは、〞生物学上〞の年齢の若い者達であっても、そうできることではない。年間のステージ数も50ステージを越して、それほどにパワーある2時間は、
「やっぱり怪物なんだ!」
思わず、そんな言葉が出てしまった(ごめんなさい!舟木さん!思ったままを書いてしまった。思ったまま?いや、もっと悪い)
 いや、そうではない。
 ここまで歩いてきた旅路へのたくさんの想いや願いを込めて、本当に、心を込めて、2時間、ステージに立っている。その心は、やはり、海(!)にあり、まだ、海原を進む、この希望の船―。
 こんなに遠くまで来たというのに、この旅を行く船は、まだ、希望の光を瞬かせて、進んでいくのか!私は言いようのない感動や感謝や、そして、胸の底に、ワッと泣き出したいような、そんな感情に満たされていた。
 幾分、滅茶苦茶な感情が、呟いた。
「やっぱり、海原が,好きだったよね」
呟いたその言葉が、タイトルになった。

 キィをあげた明確で爽やかな声を出していた。
 と、こういう声をだすことができるところが、怪物(あ、ゴメン!)。
 声が昨年のコンサートツアーの声に戻った。「嬉しい!」と勝手に単純に喜んだ私だった。
 本当は、戻ったのではなく、進化…である。
 昨年のままではないから…。また、新しい、耳にさわりの良い声を見つけた?この人は…。と、“音楽素人”は本当に勝手に、そうして再び呟く。
「歌に関しては,怪物だからね」と、どうしても、〞怪物〞から抜けられない私。
「なんと優しい怪物だろうか」―と心が、ほっこり…である。


慈愛ある温もりよりも、熱のあるパワーを求める?まだ?ここまで来ても?…等々、自問自答。
熱のあるパワーであっても、この人のそれは、充分に温もりある、あったかい想いがこもっているから、長い長い航海も、我らは何ひとつ悔いることなく、その波間を進んでいけるのだ。

素晴らしいステージだった。

そう、やっぱり、海原を行きたいよね。

                                (2025/2/20)


【追記】相変わらずの勝手を連ねた私の一文―。
「サァ!始まった」とふっと呟く。「船、出たから、ね」―と。
3月4月―と怒涛のconcert tour 2025。4月などは毎週公演があるスケジュールになっている。誰もが知っているけれど、80歳である。きっと、舟木一夫の80歳は40代なのかもしれない…と、ものすごく馬鹿なことを思って、次に私がこの熱!に触れるのは3月半ばの千葉県松戸市の会場。4月は前述のような毎週開催!が、毎週というわけにはいかない、仕事しなくては(笑)5月には京都に向かうのだから…。
 昨日夜には嬉しい知らせのLINEも届き、
「よしっ!山ほど頑張るぞ!今年は特に…」
と、力強く(あくまで気持ちは力強く)呟いた私だった。あとは、体力の問題(笑)、いや、ホントに、笑い事ではなく、体力の問題である。

                                  (2025/2/20)

                            

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