緑の街の水先案内人

都城市で緑の街の水先案内人として移る日々を写真と日記で綴ります。

風車の見える大隅半島

2010年10月30日 17時54分52秒 | 自然
10月30日(土) 

 城志布志高規格道路を降りてつなぎの広域農道を大崎町へと南下して緩やかなカーブを曲がりますと正面に大隅半島の山脈が連なっております。夏頃までは山脈の稜線が風景の一部でした。しかし、急ピッチで建設中の風力発電の風車がその稜線上に姿を現しています。きれいに横並びは何本かな?さて六本か七本か、目の訓練です。全部で十五基が来年三月までに完成予定。間もなく動く稜線が眺められます。



風車建設地は肝付町国見岳(海抜886.5m)の東側で、錦江湾と太平洋が展望できる見晴らしの効く尾根伝い、強いて言えば佐多岬を目指す渡り鳥のコース上でもあります。風道を連想するのか山上風車の列びはどことなく風景に溶け込んでくれそうです。今まで止まっていた風景が来春から動きが備えられて何かが変化しそうな予感がします。



所定の駐車広場に車を止めて、台風の余波が残っている柏原海岸へ浜歩きスタイルで向かいます。波が高いか、三メートルは軽くあり潮は浜へ寄せてくる満潮時、朝の調教が始まっており、競走馬が軽く走り込んでおります。騎手は意外と若者も多いもの、馬も馴れたもので腹に届く波にも動じません。



波乗り衆は海上にまだ姿を現しておりませんが、浜に止めてあるサーファーの車を観察しますと大半が鹿児島ナンバーで、やはり若者の姿が目立ちます。青島海岸で見ます若い女性サーファーは見掛けません。海岸線が外海に真っ直ぐ延びた浜が好まれるのか、サーファーの海とは観光地と地元との差がありそうです。



台風の余波とは、ときおり大波が打ち寄せて、海寄りを歩く者に波しぶきを浴びせます。野鳥の群れもまだ目につきませんが、あれはハマシギの群れか、保護色が効いて近寄るまで気づきません。大海原を渡る鳥も方角を変えたのでしょうか、海鳥との出会いも運まかせ。季節が外れますと浜の野鳥も静かなものです。



こうして、東串良漁港まで約五キロ半の砂浜を、周りの風景にめをやりながらスタスタと歩きますと、若者波乗り衆以外にも釣り竿を抱えた熟年衆や、軽トラックを浜ギリギリまで乗り付けた地元衆など、時には本州ナンバーの箱バンで長距離運転の末にたどり着いた人などさまざまな人が浜辺のひとときに安らぎを求めております。なるほど海は何処かで必ず人の心をつかむエキスがあり、人はそのエキスを忘れていないことに気づきます。



トビが狩をして仲間で獲物を奪い合う光景や、定番となったアオサギの風格ある姿など、すんなりと心の中へ入り込む光景を後にして、たどり着いた東串良漁港、土曜日の朝は水揚げも終わったのか静寂が漂っております。さほど目立たない光景ですが、志布志湾には山と海の両方があります。また、風車の出現した国見岳山頂には祠があり、神話の「海幸彦と山幸彦」の山幸彦(彦火火出見尊)の山稜と言われています。

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