老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

906;要介護老人の「死の備え」(5) 家で死にたい(在宅の看取り)

2018-08-24 18:15:41 | 生老病死
(地域密着型)デイサービスさくらさくら 周辺の風景 市街地にある

 要介護老人の「死の備え」(5) 家で死にたい

終戦後は、産まれるも死ぬも
「家」であった。

私はどこで産まれたか
母親に聞かずじまいで
いま思うと残念であった。



今日、我家の畳の上で「死」を迎える老人は
10人につき1人の割合

今年1月から8月までの間で永眠された方は、4人
(担当した要介護老人)


家で亡くなった人      2人(男性、男性)
サービス付き高齢者向け住宅 1人(女性)
病院            1人(女性)



家で亡くなった2人の男性の場合はともに
長男夫婦と老いた妻が 看取りを行った


利用されていた介護サービス

96才の男性は 訪問看護 地域密着型通所介護 福祉用具貸与(介護用ベッド、エアマット)
        (医療サービス) 訪問診療 


92才の男性  訪問看護 訪問入浴介護 訪問介護 福祉用具貸与(介護用ベッド、エアマット)
        (医療サービス) 在宅酸素 訪問診療


blog907、blog908で、家で亡くなった老人の様子を紹介していきたい        
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905;石のぬくもり ②

2018-08-24 12:05:53 | 老いの光影 第3章
 石のぬくもり ②

介護ベッドの上で
寝返りすることもできず
ジッと天井を見つめたまま

長い一日を過ごす苦痛
屈伸することもできず
両手両足は「く」の字に拘縮したまま

硬くなってしまった老人の体は
石のように冷たい

辛夷(こぶし)の如く
握りしめた指をひと指ひと指解し
空に向って開いた手を握り返す
微かにぬくもりが伝わりはじめてくる


路傍の石はジッとしたまま
何処へも行くことができず
地べたにへばりついたまま

石の表面は
青空を見つめ
太陽に照らされ
ぬくもりの石になる

石の裏面は地べたに引っ付き
冷たいが
表面からやさしいぬくもりが
じわっとつたわり
ぬくもりの石になる


再掲
コメント (2)
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904;要介護老人の「死の備え」(4)  延命治療を望むか否か

2018-08-24 00:00:08 | 生老病死
 要介護老人の「死の備え」(4)  延命治療を望むか否か

医療の進歩や医療制度の充実により
長寿国となったわが国。

医療技術を駆使して
死期をある程度引き延ばすことをしてきた時代があった(延命治療)


生命の最終段階になると、
体が食べ物を受け付けず
人は自然と食べなくなる。



国民皆保険の前の時代は
貧しい人たちは、病院や医院にかかることもできなかった。
点滴や胃ろうもなく
自然死のまま穏やかな最期を迎えた。



終末期にある老親に
家族は医師に「最善の治療をお願いします」、と
医師にその判断を任せてきた。

延命治療を行うことで
却って患者本人に苦しい思いをさせている場合もある。


延命治療を望むか否かは
患者本人や家族の判断によるしかない。


延命治療を望むか否かは、
元気なときに 本人は 
はっきりとした意思表示をしておく必要がある。


延命治療である
 ・心臓マッサージなどの心肺蘇生
 
 ・人工呼吸器の装着

 ・鼻チューブや胃ろうによる栄養補給、などはしたくはない



自然と食べなくなることに逆らわず
静かに穏やかに息を引き取る(自然死)

病院ではなく、住み慣れた家で死にたい


管につながれた老人を 
目の当たりにして
あなたは
何を感じ 
何を思う
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