老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

老いるとは

2021-12-31 16:48:31 | 老いびとの聲
1759. 老い逝く

老いるとは
生きていること

命を慈しみながら
老い逝く

足が上がらず躓き転ぶ
唾に「むせ」咳き込むようになった
飲み込みは悪くなり
食事に時間がかかるようになった
置き忘れが出始め
覚えも悪くなった

連鎖の如く疾病の種類が増え躰を蝕む
自分の躰なのに
イウコトがきかない自分の躰
寒い風が吹き抜けるように
自分の躰に老いの訪れを感じる

老いびとになり
老いることの大変さを実感した

老いの時間は「引き算」となる
砂時計のように
残り時間が少なくなり
最後の一粒の砂が落ちたとき
終焉となる

落ち往く砂は命そのもの
命を慈しみ最後の瞬間まで生き続ける

生きているのか死んでいるのか
ただ呼吸(息)をしているだけの老いには
なりたくない、と喘ぎながらも
最後の足掻きに賭け
もう一度生きてみるか
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2021-12-20 20:07:38 | 老いびとの聲
1758 顔


阿武隈にも
雪が降った
寒い朝に
躰が縮む

洗面台に向かい
冷たい水に
目が覚める
頭を上げ鏡を見る

皺が増え肉は垂れ下がり
老けた相貌に
狼狽
鏡に向かい
「お前は誰だ」と呟いた
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再開しました

2021-12-12 11:17:43 | 老いびとの聲
1757 再会《再開》


忘れられるほど
かなりブログを閉じていた
このまま放置しておくと
『老い楽の詩』が削除されてしまうかもしれない

いままで記してきたブログを
削除されてしまうのは
忍び難いものがあり
再開することにした

筆を折っていた間も
訪れていただいた方もおられ
感謝の一言に尽きます
再開は再会であることを感じます

腰椎圧迫骨折に遇った次は
左腕内側の肘のところに
動脈瘤ができた
心臓血管外科医は「上腕に動脈瘤ができるのは、とてもめずらしい」

今日は12月12日
イッチニ、イッチニの日です
老いた人の歩きは
幼児と同じくイッチニ、イッチニです

そんな調子で今度こそ継続していきたい
イッチニ、イッチニでのんびりといきたい

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