2046 根深い”コロナ感染”
75歳になるひとり暮らし老人から「喉が痛い、いがらい(いがらいぽっい、えがらっぽい)」と訴えがあった。
喉が赤く腫れ、ヒリヒリする感じなのであろうか。
透析をしているのに、「市販のかぜ薬を買ってきて」とヘルパーにた頼む。
ヘルパーから電話があり、彼の場合は透析糖尿性腎症があり市販のかぜ薬は厳禁であることを話す。
チョッとした「咳がある」「微熱がある」「腹が痛い」などの症状があると
かぜ薬、腹痛を抑える薬で「治そう」とするのは危険なのです。
どんな原因による発熱なのか、わからない。
「かぜである」と安易に判断し、市販の薬に手を出してはいけない。
医師から処方された薬との「飲み合わせ」があり、副作用が心配。
どんな原因による腹痛なのか、わからない。
昔の人は、何かあると「正露丸」。正露丸は万能薬のようなイメージを抱く。
原因があって薬は処方される。
原因もわからずに自己判断で市販薬を服用するのは危険。
いつも通院している総合病院内科で予約なしで診察を受けると半日以上も待たされてしまう。
それだけの時間ヘルパーは付き添う(院内介助)ことは難しく、他の利用者のサービス時間と重なってしまう。
透析もしていることから、すぐに対応できる腎泌尿器内科クリニックに電話を入れる。
つながりのあるドクターであったこともあり、診察をしてくれることになったが・・・・。
医師に対し、発熱、喉の痛さなどの症状、透析の状況や他の医療機関での治療経過なども要約し
薬手帳の情報、介護サービスなどのことも報告せねばならない。
生活保護受給者だったこともあり、市の生活保護係とも連絡連携をとり、
「医療要否意見書」を生活保護担当者から預かりクリニックまで届けなければならない。
その後かかりつけ医療機関(総合病院透析センター)に電話をすると
明日透析の前に コロナ検査をすることになった。
コロナ感染の疑いがある? そんな状態のなかでひとり暮らし老人宅に向かい、介護タクシーを運転し病院まで送迎する。
コロナ感染した男性老人を介護タクシーに乗降介助を行い、
週3回の透析送り迎えを行ったこともあった。
透析は何が何でも透析をせねばならないだけに
通院等乗降介助は必須のサービスとなってしまう。
基礎疾患を抱えながらのコロナ感染者の透析送迎は「命がけ」である。