老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

664;上手な介護サービスの活用処方 第60話「要介護認定調査の項目」 〔57〕 過去14日間にうけた特別な医療について(有無)【3 透析】

2018-02-12 05:07:59 | 上手な介護サービスの活用処方

60話「要介護認定調査の項目」 〔57〕 過去14日間にうけた特別な医療について(有無)
3 透析

ここでいう「透析」とは、医師の指示に基づき、過去14日以内に看護師等によって
実施された行為の身とする。


血液透析だけでなく、腹膜透析も含まれる

私も8年前は、週3回血液透析を受けていた。
死ぬまで透析をしなければ、と思うと本当に気が遠くなり、滅入ってしまった。

妹の協力で腎移植ができ、透析は卒業。
本当に嬉しかった。
いま右側腹部に1つの腎臓が生き動いていることに
ただ、ただ感謝している。
生かされた生命
「人生の砂時計」の最後の砂が落ちるまで
生命を大切に使いたい。

660;上手な介護サービスの活用処方 第59話「要介護認定調査の項目」 〔56〕 過去14日間にうけた特別な医療について(有無)【2 中心静脈】

2018-02-05 02:09:33 | 上手な介護サービスの活用処方

 上手な介護サービスの活用処方 第59話「要介護認定調査の項目」 〔56
過去14日間にうけた特別な医療について(有無)【2 中心静脈】

ここでいう「中心静脈」とは、、医師の指示に基づき看護師等によって実施された行為のみとする。

現在、栄養分が供給されていなくても、必要に応じて中心静脈が供給できる体制にある場合も含む。


一部、経口摂取が可能であるが、むせが強く、誤嚥性肺炎を起こして以来、中心静脈が行われているため、
「ある(該当する)」を選択する。

658;上手な介護サービスの活用処方 第58話「要介護認定調査の項目」 〔55〕 過去14日間にうけた特別な医療について(有無)【1点滴】

2018-02-04 13:35:49 | 上手な介護サービスの活用処方

 上手な介護サービスの活用処方 第58話「要介護認定調査の項目」 〔55
過去14日間にうけた特別な医療について(有無) 

認定調査項目においていう「特別な医療」とは、医師または医師の指示に基づき看護師等によって実施される
医療行為に限定される。サービスを提供する機関の種類は問わず、医師の指示が過去14日以内に行われているかどうかも問わない。
 家族、介護職員の行う類似の行為は含まない。

【処置内容】
1 点滴
2 中心静脈栄養
3 透析
4 ストーマ(人工肛門)の処置
5 レスピレーター(人工呼吸器)
7 気管切開の処置
8 疼痛の処置
9 経管栄養

【特別な対応】
10 モニター測定(血圧、心拍、酸素飽和度等)
11 じょくそうの処置
12 カテーテル(コンドームカテーテル、留置カテーテル、ウロストーマ等)



過去14日間にうけた特別な医療について(有無)【1 点滴】 

ここでいう「点滴の管理」とは、医師の指示に基づき看護師等によって実施された行為のみとする。
急性期の治療を目的とした点滴は含まない。

点滴の針が留置されているが、現在点滴は行われていない場合であっても、必要に応じて天敵が
開始できる体制にあれば「ある(該当する)になる」。

栄養補給を目的とした点滴の針が留置されているが、現在点滴は行われていない。しかし、
必要に応じて天敵が開始できる体制にあるため、「ある(該当する)」になる。
管理は、看護師が行っている。

657;上手な介護サービスの活用処方 第57話「要介護認定調査の項目」 〔54〕 簡単な調理(介助の方法)

2018-02-04 03:44:57 | 上手な介護サービスの活用処方
 上手な介護サービスの活用処方 第57話「要介護認定調査の項目」 〔54
                    5-6 簡単な調理

第5群の「社会生活への適応」の認定調査項目は今回で終わりになる

ここでいう「簡単な調理」とは、「炊飯」、「弁当、総菜、レトルト食品、冷凍食品の加熱」、「即席めんの調理」をいう。


1.介助されていない
・「簡単な調理」の介助が行われていない場合をいう。


2.見守り等
・「確認」「指示」「声かけ」等が行われていることをいう。


3.一部介助
・「簡単な調理」の行為が一部に介助が行われている場合をいう


4.全介助
・「簡単な調」の全てに介助が行われている場合をいう



・配膳、下膳、後片付けは含まない
・食材の買い物は含まない
・お茶・コーヒー等の準備は含まない


経管栄養で調理の必要のない流動食のみ投与されている場合は、「簡単な調理」に対する介助は
行われていないため、「介助されていない」を選択する。

ただし、流動食の温めなどを行っている場合は、「レトルト食品の加熱」に該当するとして、介助の方法を評価する。

・弁当を買ってきてもらい食べているが、電子レンジの使い方が理解できないため、冷たいままの弁当を食べていることから、
不適切な状況にあると判断。食事時に介護者が不在であることから、介助は行われていないが、すべてに介助が行われることが適切と考え「全介助」
の選択になる


大正時代の生まれの高齢者は、電子レンジを使えるかどうか、特に男性高齢者は不得手である。
即席ラーメンの調理はできるが、認知症が進行し、ガスコンロに鍋をかけていることを忘れ、鍋底を真っ黒にしたりなど火事になりはぐったケースもある。

いまでも記憶から消えない痛ましい出来事もあった。
大晦日は誰もが家族で温かい年越しそばを頂きながら、新しい年を迎えるのだが・・・。
独り暮らしのお婆ちゃん。
緑のたぬきそばでささやかな、そして慎ましい年越しを迎えようとした。
緑のたぬきそばカップ麺の器にお湯を入れるために
ガスコンロにやかんをかけ、沸騰したやかんを取るときに、
お婆ちゃんの洋服にガスコンロの火がうつり
慌ててしまい消すことができず、亡くなってしまった。
なんとも言えない痛ましさと悲しさ、やるせなさ辛さが残ってしまった・・・。

646;上手な介護サービスの活用処方 第56話「要介護認定調査の項目」 〔53〕 買い物(介助の方法)

2018-01-31 03:31:51 | 上手な介護サービスの活用処方
左下 しらさぎ が飛んでいる

 上手な介護サービスの活用処方 第56話「要介護認定調査の項目」 〔53
               5-5 買い物(介助の方法)

 ここでいう「買い物」とは、食材、消耗品等の日用品を選び(必要な場合は陳列棚から商品を取り)、代金を支払うことである。

1.介助されていない
・「買い物」の介助が行われていない場合をいう
・食材等の日用品を選び、代金を支払うことを介助なしで行っている場合をいう
・店舗などに自分で電話をして注文をして、自宅へ届けてもらう場合も含む


2.見守り等
・買い物に必要な行為への「確認」「指示」「声かけ」のことである


3.一部介助
・陳列棚から取る、代金を支払う等、「買い物」の行為の一部に介助が行われている場合をいう


4.全介助
・「買い物」の全てに介助が行われて場合をいう


・店舗などまでの移動、及び店舗内での移動については含まない
・店舗等に自分でインターネットや電話をして注文をして、自宅へ届けてもらうことは、「買い物」をしていることに含む。

・家族やヘルパー等に買い物を依頼する場合は、買い物の依頼」「買い物を頼んだ人への支払い」も含めた一連の行為に
 対して介助が行われているかどうかで選択する。

・本人が自分で購入したものを、介護者が清算、返品等の介助を行っている場合は、「一部介助」になる
・寝たきりでベッド上から買ってきて欲しいものを指示し、物品の手配のみをヘルパーが行っている場合は、「一部介助」になる
・近くのスーパーへ一人で買い物に行くが、不必要な物を買ってきてしまうため、家族が週1回返品に行く。「一部介助」になる


「買い物」と次回掲載する「簡単な調理」の認定調査項目は、「全介助」の選択がほとんどである。
まだインターネットや電話により注文して購入する世代ではないが、団塊の世代が要介護を認定調査を受けるようになると、「介助されていない」人が
増えてくるであろう。
 
 老人の場合、レジの前に並び支払いをするとき支払い動作に時間を要したり(小銭の計算や出し入れなど)、後ろの客からせかされと余計に慌ててしまう。
そんなことから買い物に行くことを億劫になる老人もいる。
その一方で特に男性老人の場合、90歳を超えても怪しげな運転操作で買い物に行かれている(地方では軽トラックが多い)。交通事故が一番心配であり、
免許の返納も早急に考えねばならない。認知症状と個人差もあり悩むところ。大切なのは免許を返納した後、出来なくなった「買い物」や用足しなどの「外出手段」を
どうカバー(支援)していくのか。誰が買い物などに連れ出していけるのか、現実は悩むところである。過疎地域ほど悩む。
「買い物」と「通院」のためだけに車の運転は必要、と在宅訪問時、老人(介護者)は話される。免許返納は、一方では認知症発症の引き金にもなるだけに、悩ましい。

644;上手な介護サービスの活用処方 第55話「要介護認定調査の項目」 〔52〕 集団への不適応(有無)

2018-01-30 16:27:50 | 上手な介護サービスの活用処方
寒いので「僕もスッポリ被りました」

 上手な介護サービスの活用処方 第55話「要介護認定調査の項目」 〔52
              5-4 集団への不適応(有無)

 ここでいう「集団への不適応」の行動とは、家族以外の他者の集まりに参加することを強く拒否
したり、適応できない等、明らかに周囲の状況に合致しない行動のことである。


1.ない
・周田への不適応が(過去に1回以上あったとしても)過去1か月間に1度も現れたことがない場合や月1回以上の頻度では
 現れない場合をいう。
・意識障害、寝たきり等の利用により集団活動に参加する可能性がほとんどない場合も含まれる。


2.ときどきある
・少なくとも1か月間に1回以上、1週間に1回未満の頻度で現れる場合をいう。


3.ある
・少なくとも1週間に1回以上の頻度で現れる場合をいう。


・家族の話では、独りでいることが好きで、家族以外の人と話しをするのも好きではないとのこと
 であるが、明らかに周囲の状況に合致しない行動のことではないため、「ない」を選択する。


何を基準に、集団への適応、不適応を判断するのか。70歳、80歳、90歳・・・と長い人生を
 生きてこられた老人。なかなか集団(デイサービス)に馴染めない老人もいる。認定調査の
 テキストでも、不適応には該当 しないとしている(それはその通りである)。無理に集団
 のなかに適応させなくてもよいが、集団のなかに入り込めるよう ケアスタッフがどう声かけや
 参加したくなるような集団活動にしていくことにある

629;上手な介護サービスの活用処方 第54話「要介護認定調査の項目」 〔51〕 日常の意思決定(能力)

2018-01-23 20:08:56 | 上手な介護サービスの活用処方
雪が降っても阿武隈川に棲むしろさぎ

 上手な介護サービスの活用処方 第54話「要介護認定調査の項目」 〔51
              5-3 日常の意思決定(能力)

ここでいう「日常の意思決定」とは、毎日の暮らしにおける活動に関して意思決定できる能力をいう。

1.できる
・常時、あらゆる場面で意思決定ができる


2.特別な場合を除いてできる
・慣れ親しんだ日常生活状況のもとでは、見たいテレビ番組やその日の献立、着る服の選択等に関する意思決定はできるが、
 ケアプラン(居宅サービス計画書)の作成への参加、ケアの方法・治療方針への合意等には、指示や支援を必要とする。


3.日常的に困難
・慣れ親しんだ日常生活状況のもとでも,意思決定がほとんどできないが、見たいテレビ番組やその日の献立、着る服の選択等に
 関する意思決定をすることがある。


4.できない
・意思決定が全くできない、あるいは、意思決定ができるかどうかわからない場合をいう


特別な場合の意思決定においては、冠婚葬祭式事、町内会行事等への参加を本人自身が検討しているかについてたずねてもよい。

役所などから届いた書類の手続きについては、家族が処理している場合は、「特別な場合を除いてできる」、を選択する

623;上手な介護サービスの活用処方 第53話「要介護認定調査の項目」 〔50〕  金銭の管理(介助の方法)

2018-01-21 05:35:19 | 上手な介護サービスの活用処方
夜明け前の下熊倉橋と黒い雲

上手な介護サービスの活用処方 第53話「要介護認定調査の項目」 〔50〕  
               5-2 金銭の管理(介助の方法)

どこかに置き忘れてきたような
要介護認定調査の連載は途切れがち
完結はしていきたい
掲載されたときには
おつきあいのほどよろしくお願いします


 ここでいう「金銭の管理」とは、自分の所持金の支出入の把握、管理、出し入れする金額の計算等
の一連の行為である。

1.介助されていない
・自分の所持金(預金通帳等)の支出入の把握や管理を自分で行っている、出し入れする金額の計算
 を介助なしに自分で行える


2.一部介助
・小遣いとして少額のみ自己管理している場合をいう


3.全介助
・認知症のため金銭の計算ができず、支払いが発生した際に、介護者が財布にあらかじめ準備しておいた
 お金の出し入れのみ行う場合には、「全介助」を選択する


銀行の窓口やATMでの金銭の出し入れは、管理の状況には含めない。
預貯金、年金の管理等の管理の状況で、介助の有無を判断する。




616;上手な介護サービスの活用処方 第52話「要介護認定調査の項目」 〔49〕  薬の内服(介助の方法)

2018-01-07 03:26:00 | 上手な介護サービスの活用処方
冬の川にしろさぎ一羽


52話「要介護認定調査の項目」 〔49〕 第5群 社会生活への適応

1月余り掲載もなかった「要介護認定調査の項目」
今日から第5群の社会生活への適応を開始する
社会生活の適応は、薬の内服、金銭の管理、買い物、簡単な調理と
日常に意思決定能力、集団への不適応について調査を行う


5-1 薬の内服
1.介助されていない
2.一部介助
3.全介助

ここでいう「薬の内服」とは、薬や水を手元に用意する。薬を口に入れる、飲み込む(水を飲ませる)
という一連の行為のことである。

1.「薬の内服」の介助が行われていない場合をいう
2.薬を飲む際の見守り、飲む量の指示等が行われている
  飲む薬や水を手元に用意する
  オブラートに包む
  介護者が分包する(薬局で分布されている場合は含まない)

3.薬や水を手元に用意し、薬を口に入れるという一連の行為に介助が行われている

・インスリン注射、塗り薬の塗布、内服以外のものは含まない
・経管栄養(胃ろうを含む)などのチューブから内服薬を注入する場合も含む

独居や日中独居等により介護者が不在のために適切な介助が提供されていないため、
飲み忘れが多く、その結果、血圧の管理が不十分な状態であるときは、「一部介助」を選択する


薬の種類や錠剤の数が多く、こんなに薬を服用して副作用がでないのか、心配してしまう
薬が多いため、胃薬と運動不足から便秘薬が必ずと言っていいほど処方されている

私ごとだが、慢性腎不全症と腎移植後の安定を保つために、朝夕の2回服用で7種類14錠を服用
目立った副作用は、骨が脆くなる、踵(かかと)の水虫(鏡餅のひび割れみたいな症状)、
女性ホルモン(胸がいくらかふくらむ)がある。

朝食後の薬は大切なだけに、服用させることが肝要である。
薬の説明書(効能と副作用)を必ず読む
ケアマネジャーや老人介護に携わる人は、老人がどんな薬を服用しているか、知ることが大切
(薬は看護職員や薬剤師の仕事だと思わないこと)

600;上手な介護サービスの活用処方 第51話「認定調査の項目」 〔48〕 「話がまとまらない」

2017-12-10 10:56:26 | 上手な介護サービスの活用処方
上手な介護サービスの活用処方 第51話「認定調査の項目」 〔48 
         4-15 話がまとまらない(有無)

 ここでいう「話がまとまらず、会話にならない」行動とは、話の内容に一貫性がない、話題を次々
と変える、質問に対しては全く無関係な話しが続く等、会話が成立しない行動のことである。


1.ない
2.ときどきある
3.ある

 いわゆる、もともとの性格や生活習慣等の理由から、会話が得意でない(話下手)等のことではなく、
明らかに周囲の状況に合致しない行動のことである。


認知症の症状が進むと、相手が話されている言葉そのものの意味がわからず会話が成立しなかったりする。
認知症高齢者にも取り繕いがあり、一見会話ができているように見えている場合もあるが、実際は話の内容について理解していない。

認定調査とは別に、日常生活において
認知症老人の話が間違っていたり、まとまっていなかったとしても、
それを訂正したり「間違いだよ」と言ってしまうと
その人とは話をしなくなってしまう。

認知症老人同士が会話している脇で聞いていると
お互いに話が噛み合っていなくても
相手の話を否定せずに聴いているから、
ふたりの会話は続いている。
認知症老人から「聴く」ことの大切さを学んだ

583;上手な介護サービスの活用処方 第50話「認定調査の項目」 〔47〕 「自分勝手に行動する」

2017-12-04 17:38:43 | 上手な介護サービスの活用処方
 上手な介護サービスの活用処方 第50話「認定調査の項目」〔47            
            4-14 自分勝手に行動する(有無)

 ここでいう「自分勝手に行動する」とは、明らかに周囲の状況に合致しない
自分勝手な行動をすることである。


1.ない
2.ときどきある
3.ある

・いわゆる、性格的に「身勝手」「自己中心的」等のことではなく、
 場面や状況からみて不適当な行動があるかどうかで選択する。


・家族の話では、昔から自分勝手に行動することがあって、性格的に「身勝手」「自己中心的」等
 のことで、周囲の状況に合致しない行動ではないため、「ない」を選択する。

・深夜近くに「買い物に行くからついてこし」といって聞かなくなることが週に2~3回ある。
 周囲にあいている店はないが、靴を履くまで納得しないことも多いことから「ある」を選択する


実際の認定調査では、「自分勝手に行動する」の項目で「ある」を選択するケースは少ない。
性格的に「身勝手」「自己中心的」な人が、認知症になったとき、周囲の状況に合致しない「身勝手」「自己中心的」な行動
をとり、「大声を出し」たりする。

582;上手な介護サービスの活用処方 第49話「認定調査の項目」 〔46〕 「独り言・独り笑い」

2017-12-04 02:46:49 | 上手な介護サービスの活用処方
 上手な介護サービスの活用処方 第49話「認定調査の項目」 〔46
            4-13 独り言・独り笑い(有無)

10日ぶりの「認定調査の項目」の掲載となりました

ここでいう「意味もなく独り言や独り笑いをする」行動とは、
場面や状況とは無関係に(明らかに周囲の状況に合致しないにも関わらず)、
独り言を言う、独り笑いをする等の行動が持続したり、
あるいは突然にそれらの行動が現れたりすることである。


1.ない
2.ときどきある
3.ある

・性格的な理由による独り言や独り笑いは、「ない」になる

・家族の話では、昔から独り言の癖があるとのことであるが、
 場面や目的からみて不適当な行動ではないため、「ない」を選択する。

・なにも無いところに向かって一人で話しかけていることが週1回ほどあるので、
 「ある」を選択する


認定調査を行っていて、4-13独り言・独り笑いの項目は、実際には「ない」を選択することが多い。
「独り言」「独り笑い」をすることが、認知症状に結びつくか否か、家族はなかなか判断できないところがある

563;上手な介護サービスの活用処方 第48話「認定調査の項目」 〔45〕 「ひどい物忘れ」

2017-11-23 05:55:56 | 上手な介護サービスの活用処方
上手な介護サービスの活用処方 第48話「認定調査の項目」 〔45             
                4-12 ひどい物忘れ(有無)

ここでいう「ひどい物忘れ」行動とは、認知症の有無や知的レベルは問わない。
この物忘れによって、何らかの行動が起こっているか、周囲の者が何らかの対応をとらなければ
ならないような状況(火の不始末など)をいう


1.ない
2.ときどきある
3.ある

・買い物のたびにスーパーで大量の卵を購入し、冷蔵庫の中には、食べられる量以上の卵が
 入れられているため、「ある」を選択した。

・電話の伝言をし忘れるような、単なる物忘れは含まない。
・周囲の者が何らかの対応をとらえなければならないような状具体的な況について、認定調査員に話すことが大切です。
・食事をしたことは覚えていないが、しつこく食事を要求するといった行動はないため、「ない」を選択する。
・火を使わないように伝えているが、自分では調理できると思っており、ガスをつけっぱなしにし、鍋を焦がすことが
 月に2~3回程度みられるため、「ときどきある」を選択する。家族はが気をつけているが、目を離したすきに火を
 使うことがある。


※『認定調査員テキスト』改訂版 平成21年8月では、「ひどい物忘れ」行動とは、認知症の有無を問わない
としているが、実際には認知症の症状により日常生活に支障が出てきている。「ひどい物忘れ」行動により、
火の不始末や同じ物を何度も買い冷蔵庫の中に多量にあったり、また浴槽が溢れても水をはったりなどの行為がみられ、
日常生活に支障が出ていることなどを、認定調査員に話されるとよいでしょう。

559;上手な介護サービスの活用処方 第47話「認定調査の項目」 〔44〕 「物や衣類を壊す」

2017-11-21 00:08:09 | 上手な介護サービスの活用処方
  上手な介護サービスの活用処方 第47話「認定調査の項目」 〔44              
    4-11 物や衣類を壊す(有無)

・「物を壊したり、衣類を破いたりする」行動の頻度を評価する項目である
・実際に物が壊れなくても、破壊しようとする行動がみられる場合は評価する。

1.ない
2.ときどきある
3.ある

・食事中に、お椀を地面に叩きつけるような行動が、月に数回みられることから、
 「ときどきある」を選択する。樹脂製のため壊れることはないが、食べ物が
 散乱するため掃除が手間になっている。

・気に入らないことがあると周囲のものをとって投げることが月1回あり、
 家族は掃除等に 手間を要している。頻度より「ときどきある」を選択する。

・壊れる物を周囲に置かないようにする、破れないようにするなどの工夫により、
「物を壊したり、衣類を破いたりする」「行動が見られない場合は、「ない」を
 選択する。この場合予防的手段が講じられていない場合の状況、発生する介護の手間、
 頻度について特記事項に記載する。


介護保険制度がスタートする前は、介護施設に勤務していたことがあった。
そのときは、認知症老人は、シーツを破いたり、枕を破り、籾殻を出したりしていた。
認定調査を行っていて、在宅では上記のような行為はほとんど耳にしない。
よく耳にするのは、紙おむつを外し、紙おむつをちぎったり破ったりしている。

555;上手な介護サービスの活用処方 第46話「認定調査の項目」 〔43〕 「収集癖」

2017-11-19 19:56:09 | 上手な介護サービスの活用処方
 上手な介護サービスの活用処方 第46話「認定調査の項目」 〔43
                4-10 収集癖(有無)

ここでいう「いろいろなものを集めたり、無断で持ってくる」行動とは、
いわゆる収集癖の行動のことである。


1.ない
2.ときどきある
3.ある

・昔からの性格や生活習慣などで、不要と思える箱や包装紙等を捨てないでいるが、
 明らかに周囲の状況に合致しない行動であるため、「ない」になる。

・毎日外に出て石を拾ってきて自室内に保管している。収集した石を勝手に廃棄すると
 本人が怒るため、家族はそのままにしている。この場合は「ある」になる



収集癖のある認知症老人はおられるのであろうが、私の場合
また介護相談や認定調査などにおいて遭遇したことがない。