老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

人間の奢り

2022-01-31 08:53:04 | 阿呆者
1790 人間の奢り



2022/01/31 朝焼け。コロナウイルス感染と同じく時間の流れもはやく、暦はもう1月31日になる。

コロナウイルスは更なる変異を重ね
人間を悩ませ不安と恐怖をもたらしている

コロナウイルス発生の原因は何か
ある国の生物兵器の研究所から
ウイルスが流出したことによるものか
その真相は隠蔽されたまま
コロナウイルス感染対策がなされても
コロナウイルス絶滅の道は遠い

いまや コロナウイルスは
誰が感染してもおかしくない
感染しても無症状であり
誰が感染させたのかわからない
感染者に個の責める訳にはいかない

コロナウイルス感染は
人間に何をもたらしたのか

歴史が物語るように
疫病や細菌の発生、流行は
弱い者が犠牲になる

青く美しい惑星(地球)は
人間の奢りにより病み
CO2,地球温暖化による災害の続発
コロナウイルス感染も然り

世界の為政者は
スウエーデンの16歳の女子高校生の訴えに
真摯に耳を傾けて欲しい

医療や介護の現場では
命と対峙しながらギリギリのところまできている

人間の力で
コロナウイルスを絶滅を願わずにはいられない



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凄く美味しい

2022-01-30 09:21:37 | 老いの光影 第7章 「老人のねがい」
1789 凄く美味しい



家族のために食事を作っている
85歳の婆様のお名前は、渡辺香菜婆さん
要介護1の認定を受け、週に2回小規模デイに通っている

彼女の右足は交通事故の後遺症により「く」の字に曲がり
両足はごぼうのように細い
長い時間立ち調理をするのは大変
両手の指はリウマチで反っている

デイに通う日もいつもの朝と同じく起き、朝食を作る
デイから帰ってもひと息つく暇もなく夕食をつくる
普通ならば「おばあちゃん夕ご飯ができたよ」の言葉を聞き、食卓に向かう
香菜婆さんは愚痴ひとつこぼさない

気分転換と足(脚)の筋力を維持も兼ねてデイに行ってみないか、と話す
彼女は「家を空けることはできない。やることもあるし」、と行けない理由を答える
「試しに一回だけでも行ってみないか」、と執拗に声かけする
隣にいた娘は「ばあちゃん、一度行ってみたら、行って嫌だったら行かなくていいし」

四日後、小規模デイ「青空の家」のスタッフは迎えに来た
「青空の家」についたら、手を消毒し、トイレに行く
用を足したあと洗面所で手を洗いうがいをする
テーブルにつくと、彼女の好きなコーヒーが出される
目を細めながら「美味しい」と、一言

昼食は手作りの熱々のハンバーグがだされ
一口食べたとき「こんな美味しいもの食べたことがない、凄く美味しい」、の言葉を連発

いつも家では作っている彼女
人に作ってもらい食べることがこんなにも美味しく、嬉しい
そんな彼女の気持ちが伝わってきたような感じがした

いまも香菜婆さんは「青空の家」を楽しみにしている
平日、婆さん4人をお供にして
駅前の美味しい珈琲屋さんに行った
淹れたてのコーヒーを味わえた香菜婆さんは至極満足な顔をしていた





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悩めるコロナウイルス感染の波

2022-01-29 19:02:49 | 老いの光影 第7章 「老人のねがい」
1788 悩めるコロナウイルス感染の波



コロナウイルス感染は他人事ではない
一日の感染者が100,000人を超えるのは目前である

医療機関や介護事業所に
コロナウイルス感染者が出ると大変な状況になり

要介護老人が感染すると
家族(介護者)はどう対応していけばよいのか
不安と混乱に陥り

介護事業所との間において
こじれてしまう

或る家族(長男)は
「事業所でコロナウイルス感染者を出したのだから、(感染した)老母を治るまで事業所で面倒みるべきだ」、と
苦情の電話をかけてくる
腕時計を見ると30分を超えていた

コロナウイルス感染者は誰なのか特定できないところに
悩ましき問題がある

そこのところが家族によっては
なかなか理解できない

認知症老人が感染すると
入院を拒否された

行き先がない
家で介護をすることはできない

どうしたらいいのか
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「齢(とし)には勝てない」、そんなことは言ってられない

2022-01-29 08:21:27 | 老いの光影 第7章 「老人のねがい」
1787 齢(とし)には勝てない、そんなことは、言ってられない


とちおとめ

老い齢を嵩ねてくると
行動が遅くなり反応も鈍くなる
そんな様子を見てwifeは「齢(年、とし)には勝てない」、と
運転をしながら何気ない言葉に
認めざるを得ないながらも
抵抗したくなる

知っている婆さんのなかに
齢に負けず
家族のために家事をしている

脊柱管狭窄症、リウマチを患いながら
朝五時に起き
米とぎ、朝食の準備、洗濯、掃除をしている
婆さんの年齢は85歳

手指を見たらアカギレで痛痛そうだった
絆創膏を貼っていた
絆創膏より、クリームを塗った方がいい、と話す

歩くこともやっとにもかかわらず
仕事に出かける娘、保育園に行くひ孫のために
家事をこなす
10時頃ひと息をつき
好きなコーヒーを飲み新聞を読むときが
幸せのとき

齢には勝てない
そんな言葉に負けず
婆さんに見倣い
年齢のせいにはできない

動くことから
なにかが変わる

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苺狩り

2022-01-28 19:37:49 | 阿呆者
1786 苺狩り





オミクロン型コロナウイルス感染は
都市、地方に関係なく
感染の拡大と急増しているなか

今日は平日であり
思い切って
苺狩りに出かけた

広いビニールハウスのなかは
誰もおらず wifeと自分だけの貸切
30分食べ放題
と、いってもそう食べられるものではない

真っ赤な完熟苺は格別であった

苺の白い花を求め
蜜蜂が飛び交っていた

冬の季節に苺の花を求め
蜜を得る蜜蜂は幸せ者
甘いい苺の味に
至福の一時を得た自分も幸せ者

同敷地内にあるお菓子の城で
パックに詰められた苺を買い
beagle元気のお土産とした

苺の匂いを嗅ぎ分け
はち切れるほど尾っぽを振るbeagle元気

我が家はフルーツ大好き
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52で逝った母の最期の言葉

2022-01-27 21:32:22 | 老いの光影 第7章 「老人のねがい」
1785 人生は短い



髪が抜け地肌が見えてきた婆様は
自分に昔の話をしてくれた

農家をしたことがなかった母は
農家に嫁いだ。

朝露で葉が濡れている刻から
陽が沈み手元が暗くなるまで田畑で
身を粉にして働いた

無理がたたり病弱になった母は
52歳の若さであの世に逝った
枕元で母は「 人生は短い」、と
その言葉だけをか細く話し
息を引き取った。

人生は長いようで短い
浦島太郎のように
気がついたときには
白髪の老いになっていた



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聴く

2022-01-26 08:04:21 | 老いの光影 第7章 「老人のねがい」
1784 聴く

毎月1回以上
要介護老人のお宅を訪問する
本人の状態が悪化したり不安定な時は
月に3、4回訪問することもある

看取りの時は頻繁に訪問
初めて居宅サービス計画表(ケアプラン)を作成するときは
最低4回は訪れる

1回訪れても4回訪れても介護報酬(介護給付費)は変わらない


さて、在宅訪問のとき
介護者の愚痴を1時間位、時間をとり
聴くことにしている

また、認知症とうつ病の婆様は
繰り返し繰り返し話す同じ話を聴く

どちらも気持ちが軽くなった、と話す

認知症が進んでいることはわかりながらも
思うように動いてくれず、いつもどうしてこうなんだろう、と苛々し
ストレスが溜まってくる

認知症老人だけでなく
人間は不可解な生き物である

幼児も老人も職場の人も
自分が思っているようには行動してくれない

まず、相手を認めることが大切だと
頭ではわかりながらも
つい、どうしてこんなことが出来ないのか、と思ってしまう

人間は悩める生き物である

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大切なものは・・・・

2022-01-25 08:30:42 | 阿呆者
1783 目に見えないもの



此処に置いて置いて紛失したら困るから、ということで
大切な書類などをファイルしたまではいいが
時間(とき)が経ちどのファイルに綴じたか忘れ
見つけるのに四苦八苦する

探し物は何ですか、の曲を思い出す

ふと、ひらめき、思いがけないところに
大切な書類(もの)が見つかる

目に見えない大切なものは
失ってはじめてわかる、と
星の王子様の言葉が過ぎった

目に見えない大切なものは
普段そう意識してはいないもの

大病を患ったときに 健康の大切さがわかる
癌を患い、突然に余命幾ばくもないことを告知されると
命、時間の大切さを知る
目に映る風景まで変わる

刃物で人を傷をつけた場合は傷みは目に見える
言葉ひとつで人を傷つけることがある
傷つけた人はわからずにいる
言葉は人を傷つけたり、人を励ましたり希望や勇気を与えてくれる

配偶者、家族、友人など大切な人を亡くしたとき
その喪失感は計り知れない

時間は時計で知ることはできるが
時間の流れはわからず
時間を遡ることはできない

時は金なり、というが
時は金以上に大切なものだと思う
老い死が近づくと時間は貴重なものである
時間も目に見えないだけに
大切にしたい
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首が回らない

2022-01-24 07:44:31 | 阿呆者
1782 首が回らない

首が回らない、と言うと

売り上げが悪く、経営が厳しくなり
首が回らないこともある

そのこと以外に
自分の場合は
頚椎ヘルニアがあり
メチコバールを服用しても
湿布を貼っても
気休めにしか過ぎない

冬は寒く
首は痛み疼く
ホットパックを首に巻くと
痛みはやわらぐ

首が痛いと
左右確認、後方確認が思うようにいかない
安全運転にも支障が出る
焦らずゆっくりでもいいから
左右と後方の確認をしている
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缶詰のミカン

2022-01-23 19:24:40 | 阿呆者
1781 ミカンの缶詰



ミカンの缶詰、それとも缶詰のミカン
どっちが正しい表現なのか
どっちでもいいような感じをするが
缶詰のミカンにした

慢性腎不全症が悪化し
クレアチンや尿素窒素の数値が悪くなると
塩分やカリウムなどが制限される

果物が大好きな自分は
果物ものが自由に食べられない
果物ものはカリウムが高い
(生野菜や海藻類もカリウムが高い食品)

管理栄養士から
ミカンを食べるなら缶詰のミカンの方がよい
但し、缶詰の汁は飲まないこと、と言われた

カリウムを摂り過ぎると
最悪は心臓がパタリと、止まってしまう

缶詰のミカンよりは本物のまるいミカンがいい


子どもの頃、風邪を引き、高熱を出すと
ご飯が食べられないから
親は缶詰のミカンや缶詰のモモを買ってきた

姉、妹、自分の3人キョウダイであった
姉か妹のどちらかかが高熱を出すと
缶詰のミカンやモモを器にあけ
スプーンで食べているようすを見ると
もの凄く食べたくなる

おこぼれはまわってこない
病気になり缶詰のミカンやモモを食べたい、と思ったこともあった

缶詰のミカンやモモは昔も今も高い
普段口にすることがない
それだけに食べたかった

貧しかったから缶詰のミカンであっても
当時は高嶺の花であった

※腎臓移植ができたおかげで
いまは果物、生野菜の量を気にすることなく
食べれるようになった

医療スタッフや腎臓を提供してくれた妹に感謝、感謝、感謝である

一番好きな果物(フルーツ)は
夕張メロン
二番目は、小玉西瓜
三番目は、苺 です
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老いてわかる「老い」

2022-01-22 09:20:40 | 老いの光影 第7章 「老人のねがい」
1780 老いは誰もが通る路

老いも死も
誰もが通る路

老いてはじめてわかった
老いそして惚けてしまった母のことを
思い出した

老いた母に
愚痴と怒りをぶつけたことがあった

老いてくると
思うように躰や足の動きは鈍くなり
飲み込むのにも時間がかかり
むせてしまう

老いになってはじめて
おふくろの気持ちがわかったとき
なぜ、あのときやさしくしてやれなかったのか、と

おふくろにやさしくできなかった分
これから老いの時間を
どう過ごしていくのか

死んだらおしまいだ
老い、そして老いをおえるまで
老い楽に過ごしていこうか










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帰りたい 帰れない

2022-01-21 11:57:56 | 歌は世につれ・・・・
1779 帰りたい 帰れない



淋しかったら 帰っておいでと
手紙をくれた 母さん元気
帰りたい 帰れない
帰りたい 帰れない
もしも 手紙を書きたくなっても
僕は書かない 母さん


都会に出た息子は
老いた母の棲む故郷に 
帰りたい 帰れない

いまコロナウイルス感染で
家族の棲む故郷に
帰りたい 帰れない

路に迷った惚け老人は
路を戻ることができない
帰りたい 帰れない

介護施設で暮らす老人
死に際は 長年住み慣れた家に
帰りたい 帰れない

釜ヶ崎で暮らす人たちは
世捨て人ではない
帰りたい 帰れない

ハンセン病を患った人は
故郷からも家族からも棄てられ
亡くなっても故郷の墓に入ることもできない
帰りたい 帰れない

天国で暮らす人たちも
この世に
帰りたい 帰れない

家があっても
独りで暮らす老人は
冬のデイサービスから
帰って来るときは
家の中は暗く寒い
帰りたい 帰りたくない

それでも家では
仏壇のお父が待っている

自分の生まれた家はなく
父も母もこの世にはいない
帰りたいが 帰る家はない







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紙パンツにオシッコはしたくない

2022-01-20 18:12:03 | 老いの光影 第7章 「老人のねがい」
1778 トイレで用を足したい



犬も歩けば元気になる

人間何の拍子で怪我をするかわからない
北舟婆さん(95歳)は立ち上がるときに
左足をグニャと挫き足首を骨折してしまった

ひと月ほど入院し自宅復帰となった
介護用ベッドの脇に
ポータブルトイレを置いた。
彼女は「ポータブルトイレではしたくない」と、頑として拒否した。

息子が作ってくれた手すりを伝いながら
トイレに行く、と話す。
退院した、その日から

躰を「く」の字に曲げ必死に歩く姿というより
生きる姿に脱帽です

普通ならば「足首が痛い」「無理して歩いて同じところを骨折したら困る」、ということで
紙パンツ或いは紙オムツに甘えてしまう
夜中に2、3回起きトイレに行く
息子はベッドの脇で寝ていて
その都度起き、トイレまで老母を見守りをしている

本人が嫌なものはさせたくない、と息子は話す。

自分の足で歩き、トイレに行く
自分のことは自分でする
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トイレで用を足したい

2022-01-19 19:44:16 | 老いの光影 第7章 「老人のねがい」
1777 用を足してくる

「お手洗いに行く」ことを
明治、大正、戦前の昭和に生まれた老人は
「用を足して来る」と言う。

「用を足す」は
含蓄の深い言葉である。

昔の人は「(役場に行き)用を足して来る」と言って玄関を出る。
用を足すとは、役所に大事な書類を提出したり、相談してきたりする。
その書類の提出は、誰にでも出来るものではなく
大切な用事であった。


では、何故、昔の人(老人)は
トイレにいくことを「用を足して来る」と言うのか

「オシッコがしたい」「オシッコが出る」という生理的な欲求は
その人にとり切実であり大切なことである。
他の人に自分のオシッコをお願いすることはできない。

役所の用事と同じく、トイレでオシッコをして来ることも
大切な行為であるから
「用を足して来る」、と言うのかもしれない。





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満ち溢れる命の息吹き

2022-01-16 19:49:33 | 読む 聞く 見る
1776 満ち溢れる 命の息吹き



今日ふと地元の小さな書店をのぞいた
自分は余裕ある小遣いがないので
いつも文庫本にしているが
文庫本は安くはない

昭和40年代頃
岩波文庫は百円で買えた

そんな昔の話はいいとして
今日は 原田マハ 『常設展示室』新潮文庫 を買った

原田マハさんの小説は好きである

絵画と人生が交差する6つの物語があり
今日は最初の絵画物語は
ピカソの絵画『群青』を通し
緑内障により近い将来、視力が失せてしまう美術館に勤める女性職員と
弱視の障害を抱えている幼い少女との交流を描いている

「ピカソが描きたかったのは、目の不自由な男の肖像じゃない。
どんな障害があろうと、かすかな光を求めて生きようとする、
人間の 力 なんです」(44ページ)

心でアートを見つめることの大切さを知る



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