グーシュ・エムニームは乱暴狼藉のライセンスを聖書の名において得たかのように、文字通り好き放題に暴れた
★米物理学者スティーヴン・ワインバーグ:宗教は人間の尊厳に対する侮辱である。宗教があってもなくても、善いことをする善人はいるし、悪いことをする悪人もいるだろう。しかし、善人が悪事をなすには宗教が必要である。
★「聖書が土地台帳、神が不動産屋」(エイアル・シヴァン)
ユダヤ・ナチ(厳密に言えばシオニスト・ナチ)の蛮行を日々パレスチナ人に繰り返す人種主義・植民地主義のテロ国家イスラエル、アパルトヘイト国家イスラエル問題
人種主義者が土地泥棒強盗放火殺人をしても無罪放免のときは、聖書を使いあらゆる蛮行を正当化できる。
■グーシュ・エムニム - Wikipedia
グーシュ・エムニム(Gush_Emunim, ヘブライ語:גּוּשׁאֱמוּנים, Bloc of the Faithful)は、イスラエルの右派でユダヤ教正統派の活動団体でヨルダン川西岸、ガザ地区とゴラン高原でユダヤ人の入植地を建設に取り組んでいた。
解説[編集]
正式な組織として設立されたのは1974年のヨム・キプール戦争の後であったが、グシュ・エムニムは1967年の6日間戦争をきっかけに生まれ、ユダヤ人入植を奨励していた。宗教的な側面では、神はユダヤ人がイスラエルの土地に住むことを望んでおり、ユダヤ人が祖先の故郷に戻る機会として、聖書のユダヤとサマリアのような土地を返還したという信念であった。もうひとつの戦略的な側面においては、1967年より前のイスラエルの境界線が、東西の最も幅の狭いところでわずか10kmしかないという観点で違法な入植活動を進めた。
グーシュ・エムニムはもはや公式には存在しないが、イスラエルの政治と社会にはその影響力の名残が残っている。
■イラン・パペ『イスラエルに関する十の神話』(脇浜義明・訳、法政大学出版局、2018年)
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・・・しかし、これまで見てきたように、1882年以降常に聖書が破壊と虐殺と剥奪の正当化に使われてきた歴史がある。建国初期、つまり1948年から1967年までの間は、聖書を利用する傾向がやや緩和されたが、それは主流派労働党シオニズムについていえることであって、シオニズム運動右翼は相変わらず聖書を利用して、パレスチナ人を人間以下の獣、ユダヤ民族にとっての永遠の敵と表現していた。1967年戦争で西岸地区とガザ回廊を占領してからは、そのシオニズム右翼であるメシア的原理主義的ユダヤ教が急成長し、国家宗教党(MFADAL)を形成、幻想を具体的現実とする機会を得た。彼らは、政府の許可・不許可に関係なく、新たな占領地の至る所に入植地を作った。彼らはパレスチナ領の内側にいくつものユダヤ人生活空間を作り、それを拠点にして、あたかもパレスチナ全土が自らの所有地であるかのように振る舞い始めた。
ポスト1967年入植運動で最も過激なグッシュ・エムニームは、イスラエル軍の西岸地区・ガザ回廊支配から生じる特殊な状況に便乗して、乱暴狼藉のライセンスを聖書の名において得たかのように、文字通り好き放題に暴れた。イスラエルの法律は占領地に適用されなかった。占領地は軍政によって統治されたが、その軍政による規制は入植者に適用されなかった。つまり、多くの点で、入植者はイスラエルの法律からも占領地の軍政規制からも免責されたのである。彼らはヘブロンや東エルサレムのパレスチナ人居住地の真ん中に強引に移住し、パレスチナ人が栽培するオリーブの樹を根こそぎ引き抜き、畑を焼き払い、家屋を襲い、パレスチナ人を殴打するなど、乱暴の限りを尽くした。それらの行為はすべて「エレツ・イスラエル」(イスラエルの地)を取り返すという神聖な使命として正当化された。