10秒将棋を私はほぼ毎日指している。即詰みの場面でも、駒を隣の位置に間違えて打つことも頻繁で、それで瞬時に負けることもある。画面上では常にあり得ることだ。
よって連勝中でもない限り、勝ち負けにはあまりこだわらない。ただし必勝場面でポカで負けた場合、あの桂馬を取れば即詰めだと勘違いして必勝の将棋を負けた名古屋での丸栄デパートでのトーナメント戦の準決勝が確実よみがえるから不思議だ。
さて愛知県出身の棋士二人の戦いで、藤井聡太が豊島を4連勝で破り竜王位についた。竜王戦は読売新聞が「十段戦」から棋戦名を変更して、賞金をべらぼうに上げて、名人戦とほぼ同格かそれ以上の地位にした歴史もある。世界はカネで支配されているから、そういうことになるのだ。カネで対抗するために名人戦は『朝日新聞』と『毎日新聞』が共催している。
というわけで、カネで判断すれば竜王位を取ればナンバーワンなのであるが、タイトル戦の中で一番長い歴史をもつ名人位も加えて二大タイトルという表現が多い。まあカネの力で伝統をも陵駕できるということだ。
昔の棋士の中にはトンデモも多く、名人経験者でいえば、中原、加藤、米長などはその部類に入る。色々問題を起こすわけだ。ここでは米長の例を紹介しよう。彼を有名にしたのは私的問題のスキャンダルではなく、東京都教育委員会の教育委員のときの発言だろう
★真意を読む──臣民は嬉々として自発的に掲揚・斉唱
米長「日本中の学校で国旗を掲げ国歌を斉唱させるのが私の仕事であります。頑張っております」アキヒト「あれですね、強制になるということでないことが望ましいと思います」米長「もちろんそうです。すばらしいお言葉ありがとうございます」
この発言はアキヒト「平和主義者」神話を構成する要素の一つでもあるが、実は臣民は嬉々として自発的に掲揚・斉唱をして欲しいという教祖の思いでもあるから、「最良の管理は管理を感じさせない管理」という箴言にも通じるものだ。まあしかし、石原慎太郎や橋下徹のような支配欲の強いゴロツキには権力者としてナマイキな教師などを屈服させたい強い願望があるから、「管理を感じさせない管理」などは苦手なのである。
かように棋士が右翼だと教育委員にもなれるわけだが、名誉白人(差別主義者)・石原慎太郎を選んだのは東京都民なので、問題の本質は名誉白人都民なのだ。
★首都東京では人種主義者の石原慎太郎(日本・南ア友好議員連盟(1984年発足) 幹事長)という名誉白人が熱烈支持されていました。 彼曰く――「アメリカでは黒人を使って能率が落ちている。黒人に一人一票やって も南アの行く先が混乱するだけだ、独立してもやっていけない」
さて表題に戻ると、藤井聡太は詰め将棋のスーパースターでもあるが、これが意味するものは、終盤で詰みがある場面では必ず読み切るということだ。ただし、彼も人間で当然ポカもあるわけだが、それが他の棋士より少ないということだ。新型コロナ大騒動下では棋士もマスクをしている。脳には極めて悪いことをしているので、実に心配だ。超富裕層の人口削減計画という大犯罪はあらゆる方面に悪影響を及ぼしているのだ。
この強い藤井聡太がNHK杯では深浦にあっさり負けている。よってテレビ視聴者は彼の今年の活躍ぶりをテレビでは目撃できないわけだ。
藤井聡太王位が最年少4冠 19歳3カ月 竜王戦、豊島に4連勝
11/13(土) 18:44配信
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竜王戦第4局、初手を指す豊島将之竜王(左)と藤井聡太王位=山口県宇部市で2021年11月12日午前9時(代表撮影)
https://news.yahoo.co.jp/articles/da234b514c9fa678593d444359ca29615739ab3c 山口県宇部市のホテルで12日から指された第34期竜王戦七番勝負(読売新聞社主催)の第4局は13日、初挑戦の藤井聡太王位(19)が豊島将之竜王(31)を122手で降し、4連勝で竜王を奪取した。9月に豊島から叡王を奪取したばかりの藤井は、今夏に防衛した王位、棋聖を合わせ、19歳3カ月の史上最年少で4冠を達成。現行8タイトルの半数を占め、戴冠数で渡辺明名人・王将・棋王(37)の3冠を抜き、現役棋士のトップに立った。一方、竜王3連覇を阻まれた豊島は3年ぶりに無冠となった。 【写真】藤井聡太王位が最年少4冠 これまでの最年少4冠の記録は、1993年の羽生善治九段(51)の22歳9カ月(竜王、王座、棋王、棋聖)で、藤井は28年ぶりに3年6カ月更新した。 将棋界で4冠を達成した棋士は、大山康晴十五世名人(故人)、中原誠十六世名人(74)、米長邦雄永世棋聖(故人)、谷川浩司九段(59)、羽生に次いで6人目。 藤井は進行中の第71期ALSOK杯王将戦リーグ(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催、ALSOK特別協賛)で4勝0敗と単独トップに立っており、今年度内に5冠達成の可能性を残している。【新土居仁昌】
名人位の賞金総額を推計する
2013.12.20将棋世界1991年8月号、「将棋界マネーアラカルト」より。
https://shogipenclublog.com/blog/2013/12/20/%e5%90%8d%e4%ba%ba%e4%bd%8d%e3%81%ae%e8%b3%9e%e9%87%91%e7%b7%8f%e9%a1%8d%e3%82%92%e6%8e%a8%e8%a8%88%e3%81%99%e3%82%8b/
今年の名人戦は、中原名人が挑戦者の米長九段を降して防衛を果たした。さて、気になるのはその賞金の中身だ。竜王位は3,200万円(今期より)と明示されているが、名人位の場合は計算方法が少々ややこしい。まず七番勝負の対局料。これは他のタイトル戦と同様に、ワンセットいくらで局数は関係ない。名人は1,050万円(金額はいずれも推定)、挑戦者は450万円と定額である。7局フルに戦うと、名人の一局単価は150万円だ。今年は4勝1敗の5局なので約200万円になる。そして名人になると、1,200万円の賞金を獲得できる。敗者は4分の1の300万円。当然ながらどちらが勝っても同額である。これを対局料と合計すると、名人防衛で2,250万円。挑戦者奪取は1,650万円の数字となる。天下の名人位にしてはちょっと安い感じがするが、実際はそれだけではないのだ。順位戦の対局料は各棋士とも月給のように12ヵ月に等分されて支給される。この手当が順位戦を指さない名人にも、じつは支払われている。その金額は月額で約100万円。A級棋士より5、6割ほど高い。つまり、これも姿を変えた賞金なのである。月々の名人手当の1年分、名人戦七番勝負の対局料、名人位の賞金。これらの合算が名人の賞金と考えてよいだろう。今年の場合は3,500万円近くになる。竜王戦で竜王位を獲得すると、3,200万円の賞金のほかに予選本戦の賞金、対局料が加算されて、総計でたぶん4,000万円ぐらいになる。金額面では竜王位の方が上のようである。だが、名人は、他棋戦の対局料に若干のプラスアルファがつくなど、諸々の特典や付加価値がついてまわる。名誉だけでなく実利面でもやはり大きい。その名人と竜王をダブルで獲得したら―。前にもこの欄で書いたが、1億円プレイヤーの出現も夢ではない。それを果たすのは中原か谷川か?はたまた何年後かの羽生や森下、屋敷の若手か。日本のバブル経済ははじけたが、将棋界のと金経済は大きく発展させたいものである。
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将棋界では、竜王戦以外は賞金額・対局料などが開示されてはいないので、この記事は非常に貴重なものと言える。
名人防衛は2,250万円、名人防衛失敗が1,350万円、名人奪取は1,650万円。(名人手当除く)
現在は、棋士に給料的なものがなくなっており、1991年頃と単純に比較はできないが、名人に対する賞金総額の考え方はあまり変わっていないのではないかと思われる。
1991年当時、名人防衛で2,250万円(名人手当除く)、竜王防衛が4,100万円。
2013年現在、竜王を防衛すると4,800万円(勝者賞金4,200万円、対局料600万円)。
竜王防衛の場合の2013年の賞金総額は1991年と比べて1.17倍。
名人防衛の場合の賞金総額も同じ伸び率と仮定すると2,634万円。
的外れである可能性も高いが、現在の名人防衛時の賞金総額は2,500~2,650万円と推測できる。
これにA級順位戦対局料の1年分を上回る手当が加わる形だろうか。
この手当が1991年と変わってないとして、総額3,700~3,850万円。
この総額を獲得できるのが、今年であれば森内俊之竜王名人。
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