Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

初代ゴジラソフビ造形のこだわり3

2014年12月08日 | 新作商品情報




3 頭部パーツの難しさ

 ご承知の通りGメモリーズセレクションのゴジラたちは、デフォルメで4~5頭身と決めています。最近はずっとほぼ5頭身にしています。そしてなによりも「カッコかわいく」なければなりません。
 その「カッコかわいい」事と、似ている事、5頭身である事、金型や成型で制作可能である事を条件に原型を作っています。

 Gメモリーズのゴジラたちの特徴として、ほぼ毎回目と牙を大きめに見せる事にしています。理由は簡単、かわいくなるからです。しかし他のゴジラに比べて初代ゴジラでそれをすると、顔全体が似なくなりがちなゴジラです。私の技術不足もあるかもしれませんが、今まで作ってきたゴジラソフビの中では最も難しい顔のゴジラでした。粘土の盛りつけと削りの作業を何度もやり直して、微調整を繰り返しました。
 つくづく目や牙だけではなく、鼻、頬のそれぞれの盛り上がり、眉にあたる部分、下あごのライン、耳に至るまで実に均整の取れたバランスで作られたゴジラである事がわかります。ですから一部分だけを大きく強調すると、他の部分とのバランスが悪くなり似なくなってしまうのです。
 もしかしたら一番デフォルメに向いていない顔のゴジラなのかもしれません。
 それだけ第一作にして完成された造形デザインなのだという事をあらためて感じました。

 また、同じ頭部パーツでいうなら首も難しい部分でした。
 実際のゴジラは首が長く、下あごの開き具合であご下のしわのつき方が違う事がわかります。
 開米さんの入ったスチール写真では比較的しわが少ないのですが、中島さんの入っている状態ではしわも多く見られます。中に入る人の頭の位置が違うので、ゴジラ頭部そのものの角度が変わるのです。
 一番初代ゴジラらしい口の開き具合は、犬歯にあたる一番大きい牙が見えている状態での半開きだと思っていたので、その状態での下あごのしわのつき方にしようと思いました。
 が、本物に比べてGメモリーズの頭身では、首ははるかに短い。しわをしっかり付けるとうるさくなるし成型で引っかかりやすくなって抜きにくくなります。でもしわは必要だし、首を短く見せないようにしなくちゃならない。ですので顔と同様に首の部分の何度もやり直して調整してみました。いかに簡略しつつも必要な部分を残すか……首部分ではこれがポイントでした。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする