今、、放送中のTVで、温暖化により、今世紀末には、現在の熱中症の死亡者の2倍になるとナレーションされていた。
ところで、2倍になった人数って何人?
これについては、何も語らない。
早速、調べて見た。
現在の死亡者数は、ここを参照:
http://www.asahi.com/special/saigaishi/mousho/
この記事では、年平均500人。
それが倍になるといっても、年千人。
大した人数ではない。
メディアでは、良くこの手の手法を使う。
2人が、4人になっても2倍。
倍率だけで、絶対数を語らなかったら、大したことないと考えて良い。
厚生労働省の発表では、平成23年の死亡数は125万3463人。
ttp://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai11/kekka03.html
前年より、5万6451人増加している。
千人の500人増となったとしても、全体では大したことないと考える。
閑話:
騙しに使われる数字
・防衛費は、GNPの1%以内。
→ GNPを知らないと何の意味もない。
GNPは、ここ10年、500兆円前後を推移している。
昨年の一般会計予算は、次のとおり。
http://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/condition/002.htm
この年の一般会計予算が、95.9兆円なので、国家予算の5.1%となっている。
2000年度の一般会計予算は、48兆円。
防衛費は、4.9兆円で、国家予算の10.3%だった。
http://www.mof.go.jp/budget/budger_workflow/budget/fy2000/seifuan12/yosa03.PDF
だから、GNPという普通の国民は知らない指標で誤魔化す。
国家予算の10%と発表しにくい。
防衛費については、この手の誤魔化しでなく、必要な防衛費を明確にし、予算化したら良いと考える。
最近は、中国の防衛費が拡大しているので、日本もGNPの1%枠を外した方が良い気がする。GNPの2%ぐらいにする必要性さえ、感じている。
・もう一つ有名な事例は、年金の給付開始年齢の繰り下げ。
当時は、60歳から65歳にと、給付開始年齢にした。
平均寿命を80歳とすると、20年間の支払いが、15年間に削減されることになる。
つまり、25%カットとなる。
どう言う訳か、この時は、政府もメディアも25%カットという表現は使わない。
ましてや、70歳まで支給開始年齢を繰り下げるのは、60歳給付開始から見れば、半減。
これについても、同様に年齢しか言わない。
現行の65歳支給開始から70歳になると、15年が10年になるので、33%のカットになる。
休題:
数字で語る時は、絶対値と%の両方が必須である。
どちらかが無い時は、疑ってみることをお勧めする。
熱中症の死亡者が倍増するは、やはり、大したことではなかった。
もっと言えば、46億年の地球の歴史から言えば、今は、氷河期に向かっていると言われている。
但し、人類が生まれ、近年の色々な活動によりCO2の排出が増え、氷河期に入る時期が遅くはなっている。