過密かどうかは、まず、どのくらい、離着陸数があるかを調べないといけません。
統計は、一寸古い2011年ですが、世界の空港30位までの離着陸数は次の通りです。
http://www.aci.aero/Data-Centre/Annual-Traffic-Data/Movements/2011-final
この結果から見ると、アトランタ空港は、年間924千離着陸があって、世界1位。
羽田空港は、380千便の離着陸で、世界25位。
アジアの国には、北京空港が、533千便で、世界7位。
30位に、中国の広州白雲国際空港が、入っています。
アジアでは、この3空港のみです。
あれ、あの国際線の成田空港は?
順位は分かりませんが、2013年の離着陸の実績は、年間22万便数です。
次に、羽田空港が如何に過密かを検証してみます。
深夜早朝便もありますが。分かりやすく少し単純化します。
空港利用時間は、6時から23時までとします。
380,000 ÷ 365日 ÷ 17時間 = 61.2便/時間
離陸と着陸が同数と仮定します。
61.2 ÷ 2 = 30.6便/時間
つまり、
羽田には、現在4本の滑走路があり、風向きに因って、そのうちの2本を利用しています。
離陸用と着陸用が別々なので、滑走路1本当たり、約31本離陸していることになります。
別の資料を読むと、32便/時間、離陸し、32便/時間、着陸しています。
その過密度は、電車以上なのです。
因みに、東京駅の山手線・品川行きは、朝の8時台で、24本です。
飛行場は、JR山手線以上に、超過密なのです。
もっと凄いのが、世界1位のアトランタ空港。
滑走路は、5本。
離着陸が、年間924千便。
365日で割ると、2,531便/日。
滑走路は、5本とも、同じ方向を向いていて、平行しています。
同時に、3本利用でき、24時間空港でも、ぎりぎりです。
2531便 ÷ 24時間 ÷ 3本の滑走路 = 35.2便/時間
飛行機の離着陸が、可能なギリギリの数であることがわかります。
滑走路、5本同時に利用できたら、更に、1.66倍の便数を運用できることになります。
休題:
第一位のアトランタ空港に行った事がある。
何しろ、こんな馬鹿でかい空港は、初めてだった。
コカコーラの本社があり、CNNがある場所。
映画好きには、「風と共に去りぬ」の舞台となった場所である。
近年は、オリンピックが開催された場所。
実は、アトランタがNO1空港なのは、この地が、通販会社の倉庫の拠点があるからでもある。
1980年代後半から。そう言われていた。
休題:
順位を見ると、2位:シカゴ、3位:ダラス、4位デンバー―と世界の空港上位30位の内、17空港がアメリカが占めている。
アメリカでは、シャトル便と呼んで、バスみたいに離着陸する便がある。
恐れ入谷の鬼子母神。
恐ろしいほど飛行機が発達した国である。