ハナママゴンの雑記帳

ひとり上手で面倒臭がりで出不精だけれど旅行は好きな兼業主婦が、書きたいことを気ままに書かせていただいております。

『レイルウェイ・マン』観たけれど・・・

2014-01-25 22:44:40 | エンターテインメント

≪ 今日の記事は映画のネタバレを含みますのでご注意下さい ≫

 

先週の土曜日、ムスメとムスメの友達を乗せて、チェルトナムに映画を観に行きました。

私が観たのは、もちろん “The Railway Man” (邦題: 『レイルウェイ運命の旅路』)。一緒に観たいと言っていたムスメは気を変えて私を裏切り、代わりに “12 Years A Slave” を友達と観ることに。『レイルウェイ・マン』は、きっと私がDVDを買うだろうと目論んで。

『レイルウェイ・マン』の観客席は、公開から2回目の週末だけあって2/3くらいは埋まっていたように思います。観客の大半は、内容が内容だけに、やはり中高年が多かったです。(そういう私も中高年~) というか、若い人は見あたりませんでした。

期待していた映画でしたが、私の個人的な感想は・・・ 残念ながら、 ・・・失望しました。 全体的に、浅いな・・・と思いました。 筋のただ上辺だけを追った感じで。

コリン・ファース演じるローマックス(敬称略)は、終始むっつりと自分の殻に閉じこもりっきり。ニコル・キッドマン演じる妻のパティーも思ったより出番は少なかったです。ローマックスは堅く口を閉ざして彼女には何も話そうとしない。あんな夫とよく我慢して一緒にいられるな、と変なところで感心しました。ローマックスの戦友が、永瀬に関するタイの新聞記事をパティーに託したあと突然自殺しますが、その理由も明らかにされないし。捕虜生活のトラウマが原因だったからそう察しろ、ということなのでしょうか。

新聞記事を読んだローマックスが、パティーに一言も言わずに突然単身で永瀬のいるタイにはるばる出向くのも腑におちませんでした。パティーはローマックスがそうするまでを、手を替え品を替えてサポートしたはずなのに。それと、ローマックスの戦友が永瀬の記事をパティーに渡す際に言ったことにはカチンときました。 「永瀬はタイで『クワイ河ホリデー』なんぞをやっているようだ」みたいな、永瀬がクワイ河を利用して生計を立てているような言い方だったんです。 あれは『クワイ河に虹をかけた男』を読んだ私には、永瀬氏に対してあまりにも不公平に響きました。 あとになって永瀬に扮した真田広之が、誠意をもってクワイ河戦争博物館を運営している様子が描かれていたから、それが救いでしたが。

永瀬の元に乗り込んだローマックスが、木刀で永瀬の腕を叩き折るような意図をみせたり、永瀬の咽喉元に短剣を突きつけたりも、(何だかなぁ~ ・・・ ・・・)と思いました。そりゃ映画だから、ドラマチックな場面が必要だったのはわかります。 わかりますが、ローマックス氏はそんなことをするような人ではなかったはず。

永瀬を竹製の檻に閉じ込めたローマックスでしたが、かつて水責めの拷問を受けた部屋で当時を思い出し、永瀬も自分の国に裏切られたのだと気づき、彼を赦す・・・その過程があっさりしすぎていて、(40年近くも心の奥で煮えたぎらせていた憤怒と憎悪がそんなにあっさり消えるものなの?)と正直あっけにとられました。永瀬の描写も全然物足りなかった。後半生を贖罪と和解とタイでの慈善活動に投じた永瀬氏のため、字幕つきの写真でいいから彼の活動をもう少し紹介して欲しかった。永瀬氏がああいう人物だったからこそ、ローマックス氏も彼を赦して自分を憎悪から解き放つことができたのですから!

石田淡朗演じる憲兵時代の永瀬も、拷問の場でかなり積極的で、違和感を覚えました。もちろん私はその場にいたわけではないですから、憲兵隊通訳時代の永瀬さんは、お国のためと信じて実際に捕虜に厳しい態度で接していたのかもしれません。それに私が違和感を覚えたのは、『クワイ河に虹をかけた男』を読んで永瀬さんのお人柄を知りファンになったからかもしれません。それでも私は、2001年のアメリカ映画 “To End All Wars” (邦題『エンド・オブ・オール・ウォーズ』)で佐生有語(さそうゆうご)さんが演じた永瀬氏の方が、実物に近かったのではと信じます。 (『クワイ河に虹をかけた男』に関する佐生さんのブログ記事はこちら。)

“To End All Wars” という映画のことは全く知りませんでした。『クワイ河に虹をかけた男』を読んでそんな映画が作られていたと知り、早速DVDを買って見ました。キーファー・サザーランドやロバート・カーライルなど、けっこう有名な俳優さんも出演していたんですね。捕虜のキャンプなどの舞台設定は『レイルウェイ・マン』よりお粗末でしたが、ストーリーそのものはこちらの方が真実味があったように、私は思います。あくまで私の個人的感想ですが。

ちなみに『レイルウェイ・マン』の中ではローマックス氏の忘れられた家族はまったく登場せず、まるでローマックス氏は復員後、ずっと独身を通してきたかのようでした。ニコル・キッドマン演じるパティーと結婚後も、自分の苦悩を分かち合おうとはせず、自分の殻に閉じこもり、ともすれば不穏行動に出て・・・ ローマックス氏があんな風だったのなら、最初の結婚が破綻したのも無理はないと納得できたので、その点はよかったです。

 

『レイルウェイ・マン』にはがっかりしたので、DVDを買うつもりはありません。

理由①: 内容が浅く、ローマックスの心境が変化していく過程がきちんと描かれていない。

理由②: 夫をサポートするパティーの描写が不足。

理由③: 永瀬の描写が乏しすぎ。

 

『レイルウェイ・マン』はローマックス氏が主人公ですから、永瀬氏の描写が足りないと文句を言うのは、やはりお門違いでしょうか。

でも私の意見では永瀬氏は、教科書に紹介され、ドキュメンタリー・ドラマにされるに値する人生を送った偉人です。

こうなったら、誰か日本の監督さん、永瀬氏を主人公にした映画を作ってくれませんかねっ?

何なら、『硫黄島からの手紙』を撮ってくれたクリント・イーストウッド監督でもかまいませんことよ?!   

 

 

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2 コメント

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レイルウェイマン (チビまま)
2014-01-26 23:39:51
映画ごらんになってきたのですね。
確かに原作やそれに対しての思い入れがあると、それと違った映画を見るのは違和感がありますよね。
しかも実際とかなり異なった描写や解釈だといやですよね。
先に本を読んだときは映画は見ないほうがいいというのも聞いたことがありますし。

娘さんがごらんになった 12 years a slave はいかがだったのでしょうか。
どちらも私は見ていませんが、時間ができたら見たいと思います。

イギリスはなかなか寒くならないですよね。
いいやら悪いやら・・・でもこのまま暖かくなってくれるのなら嬉しいですが。
日が長くなってきたのは嬉しいですね^^
Unknown (ハナママゴン)
2014-01-27 07:32:05
娘が見た “12 Years A Slave” は、「とても良かった」そうです。私も「絶対見るべき」だと。
こちらもすごい評判ですよね。こっちを観ればよかったかな・・・

『レイルウェイマン』の映画は「原作を基にした」ストーリーですから、事実と異なる展開があるのは当然です。
それでも、 ・・・がっかりでした。 (←しつこい

今日は遅番の通勤途中、車内の温度計によると10℃もありました。
1月で2ケタ温度って、異常に暖かいですよね。
雨が多いのはうんざりですが、暖房費がかさまず助かります。
朝の車の窓の霜の掻き落としも、例年に比べてずっと少なくて済んでいますし。

そう、日もいつの間にか長くなってきましたね。
最近は午後5時近くまで暗くならなくて、嬉しい限りです。
このまま寒波に襲われることなく春がきたら、万々歳なんですが。

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