hakuunの未来ノート

将来のため、人生やビジネスに関して、考えたこと、感じたことを綴ります。

「バックアップ」と「ルールの本当の意味」

2012-04-23 | リスク管理
どんな本や雑誌にもバックアップの重要性が書かれている。
また、ほとんどの会社でもデータのバックアップのために必要な経費を投入している。
お金をかけてでもデータのバックアップは重要だからだ。
データを紛失したり、なくしたりしたらどれだけ困るか?
特に、元のデータを復元するには相当の時間と労力が必要となる。
それほど、データは重要である。

会社の場合、データのバックアップは自動バックアップを採用しているケースが多いと思う。
また担当者を決め、日々別なサーバにバックアップを取っている。

しかし、個人の場合はどうであろうか?
私の場合はどうか、書きたい。
パソコンは会社と自宅で、2台である。自宅で仕事をする場合もあれば、会社で時間がある場合は、ブログの素案を考えるときもある。
それぞれのパソコンに保管することも可能であるが、バージョンアップの管理方法が曖昧なため、そのデータは一つのUSBで管理している。バージョンアップの際のファイル名の付け方のルールが定かでないのが原因と考える。そのため、USBにとったデータを、いつもカバンに入れて持ち歩いているのが現状である。

しかし、とうとうやってしまった。
USBを自宅に忘れてしまったのである。
情けない。自分ながら本当に情けない。
土曜日、日曜日と自宅でやった仕事のデータを見ることができない。
困ったことである。

「バックアップが必要である」と頭ではわかっていても実行しなければ、なんの役に立たない。
ルールとはそういうものである。

話が変わる。

それぞれの会社には「マニュアル」とか「○○規定」とかある。我が社にもたくさんのルールがある。十数年前にISOが導入した際、社内ルールの現状を調査した。「あるはあるは」驚くほどルールがある。規定に載っていない通達など、それぞれの部門で管理されており、共通認識となっていなかった。なぜ、ルールが必要なのか、認識されていない。

ISOの導入に伴い、その取り決めの一つとして「文書化」が強制的に行われた。ルールそのものの本当の意味を理解せずに、機械的に整理し、強制されたためか(?)、多くの社員にとっては、無用なもの(?)になっている。その結果、ISO嫌いを増やしている。

ISO本来の意味は、『責任と権限を明確にして、PDCAを回すこと』これだけであるのだが・・・

しかしながら、当時、ハンコの押し方が悪いと指摘した外部審査員や、ISO担当者がマニアックになり重箱の底を突ついたから、ISO嫌いが急速的に増えたことは事実である。


また、話がそれたので、『ルールの意味』に戻りたい。

ファーストフードに行く、その業務は均一化され、動きも機敏である。パートや高校生・大学生のアルバイトでも同じ業務ができる。しかも効率的にできている。おそらく、ファーストフードの窓口や厨房業務すべてマニュアル化されていると思う。だから、どの店舗に行っても同じ味で同じサービスを受けることができる。

しかし、あまりマニュアル化をされると応用がきかない。

一例をあげる。

先日、雨の夕方、ファーストフードに入り、コーヒーを注文した。
店内には多くのお客が濡れた傘を持ち、一息ついている。
コーヒーを注文した際、「持ち帰りで」とお願いした。
私の手には、カバンを持ち、濡れた傘を持っている。
その時、店員が発した言葉は、「袋に入れますか?」

「?」

私は耳を疑った。
外は雨が降っており、店内には濡れた傘をもったお客がたくさんいる。
コーヒーを注文した顧客は、カバンを持ち濡れた傘を持っている。
それなのに、「袋に入れますか」という言葉には絶句した。

素直に「お願いします」と言えばよかったのだが、
あまりにも驚いたので、

「どう思われます?」

と、逆に質問をしてみた。
このように、逆に質問する人はいないのであろう。
また、そのような対応の仕方は、想定外なのかもしれない。
そのアルバイトの店員は、困った顔をして、後ろにいる上司と思われる社員に相談していた。
その行為も驚きであるが、あまりにもマニュアル化すると応用がきかない例である。

もう一つ、ルール化の例をあげる。

多くの会社では、「『数量と仕様』のチェック」があると思う。
工場や現場に商品が納入されたら、
「商品の『数量と仕様』を確認しなさい。確認が取れたらサインをしなさい」
とルール化されているはずである。

なぜ、このようなルールが決められているのか?
多くの会社では、「そのルール化した背景がどこにも記載されていない」と思う。

当社でもあったことだが、納入された商品の数量や仕様をチェックせずにサインした事例が多いためである。
納入業者は、出荷の際、数量を確認するが、人間のやることであるから、間違いがある。多い分には問題がないかもしれないが(?)、数量や仕様が違って納入されたらどうなるのか?
工場や現場でその商品を待っている作業員はどうなるのか?
当然仕事にはならない。納期が決まっているのだから、残業しなければならないし、もしかしたら納期遅れになる。

「バカヤロー! どうするんだ!!」と怒り狂って当然である。

もし、納期遅れで、顧客との取引が中止されたらどうするのか?
企業としては、利益損失につながる。そのことが業界に広がれば信用を失うことになる。
企業にとって死活問題である。

その昔、私も経験がある。
夜勤工事で資材が搬入された際、忙しかったのでガードマンにサインをお願いした。
今までも問題がなかったが、運悪く(?)その日納入された製品のスペックが違っていた。
当然、現場では働いている作業員には怒られた。夜勤の昼メシ(夜中12時に食べる食事)を抜いて対応してくれたことには、本当に感謝している。翌日、上司にもボロクソに言われたことを覚えている。
何年前のことだが、一生忘れることができない苦い思い出である。


どこの会社でも(?)このようなケースが多々あったはずと思う。今偉くなっている部長や社長も昔痛い目にあっているに違いないと思う。酒の席で話題にすると、「ぽろっと」話すかもしれない。

だから、どんなに忙しくても、「『数量と仕様』のチェックは重要である」とルール化されている。
これが、ルールの重要な意味だと考えている。


話を「データのバックアップ」に戻そう。

データをUSBに保管して移動するのも良いが、先日ブログ記載したようにUSB2本に保管することである。これもまだ出来ていない。早急の買うことにする。

さらに、毎回作成したデータのバックアップは、どうするかである。
以前取り決めたルールとして、自分宛にメールすることである。
Gメールなら、会社でも自宅でもパソコンがあるとことであれば、どこでも受信できる。
これは、費用もかからないし、時系列に整理しやすい。
以前は行なっていたが、最近ずぼらになりサボっていた。

今回、痛い目を見たので、しっかりと「ルール化」し、絶対に守るぞ!

良かった点は、ただ一つ。
ブログの話題が提供できたことである。

なんとも皮肉な話である。



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