ぐうたら主婦 きっとの暮らしと遊び

ヘタレな主婦の山歩きとぐうたらな生活の中で思ったことなどを書き連ねてみました。

店番

2020-05-21 05:55:00 | 日記
今のパートを始めて1ヶ月半。
今までのことはよくわからないが、私が店番をしている時だけでも(毎日の仕事ではないのに)
すでに何人も「今度仕事を辞める事になったんですよ。だからこの制服を会社に返すんです。」
と言ってもってこられるお客さんがいた。

みんな偉いなあ、きちんとクリーニングに出して返すんだね。
でも、ちょっと悲しい気持ちにもなる。
いろいろあって転職するんだろうけど、がんばってねと言う気持ちにもなる。

まだ、入って2週間くらいの頃若い女の子が男女分の上下の作業服を2組ずつ持ってきた。
男性用の作業服はとっても汚れていて「ずいぶんがんばったんだねえ」と思わせるほど。
しかも袖の一部が縫い目に沿って破れてしまっていた。それをお客さんと共に確認してから
先輩ねえさまが「ちょっと汚れが強いから200円プラスして特別洗いやっとく?」
と言うと「そうして下さい」と言う事でずいぶんなお金をかけてクリーニングに出して行かれた。
偉いなあ、と思うのは色々あって(コロナの影響大きすぎ)辞めるのに何千円もかけてきちんとクリーニングをして
制服を返して行く若い人が多い事。本当に感心する。
その、敗れた作業服については先輩ねえさまが「あ、それはちょっと縫っとくからいいよ。」
と言ってささっと縫ってから工場へ出していた。
(本当はやっちゃいけないんだろうけど)
私も先輩ねえさまを見習って(あんまり出来ないけど、ボタンが取れそうなのをつけ直すくらいは)
できることはやりたいなと思う。
実際、一人で店番している時に出来上がったそれを取りに来られたので
「袖の破れたところはちょっと縫ってから出しときました。私じゃないですけどね(笑)。」
と言うと、にっこり笑顔で「ありがとう!」
と受け取って元気よく帰って行かれた。
後でねえ様に「すごく喜んでくれてました。」
と報告しておいた。「そんなん言わんでもいいだよ。」
とねえさまは言ってたが、でも返す側としたらあそこまできちんとする子なら破れを気にしてたかもしれない。

それに「辞めるんですよ」と言われたら
「じゃあ畳んでおいた方がいいね。」
という確認も私はすぐ忘れてしまって後から頭を抱えてばかり。
全くまだまだ相手のことを考えられない。

先輩ねえさまの仕事に対する信念というか気持ちには尊敬しかない。
「のんびり店番でもして〜」
なんて言う自堕落な気分はどこかに吹き飛んでしまった。

前職のように、自分の気持ちがどうこうよりも言われた事を言われたとおりにやりさえすれば良い、
しかしミスがあってはならない、と言う状況の時は どんなに作業伝票に状況を書いても
“ クレームがあった時しか目を通されない ”事がほとんどで、
虚しいとか思うことばかりだった。

しかし、今はある程度自分の判断に任されるみたいなところもある。
「こんなの、ちょっとこうやってやっといてあげたらいい。」
と言って、取れそうなボタンをつけるとかセーターの毛玉を綺麗に取ってあげてから
工場へだすとか、ちょっとした裏地の破れなどは直しちゃうとか(お裁縫上手)
ちょいちょーいとやってしまう。
ただし、表地の破れなどは「どうする?リフオームする?」とか、「このままでいい?」
とかちゃんと営業もしてるのだ。すごいねえ。

知らなかったが、ワイシャツのポケットの底に溜まった埃なんかも
綺麗にしてから工場へ出すのである。何故なら「表から黒っぽく透けて見えるから」
機械で洗濯しただけでは取れないんだそうだ。

知らんかったなあ。