静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

48期生初出航の見送り3

2018年05月01日 14時33分45秒 | 卒業生の活躍

風薫る五月!
生徒は帰省していますが、職員は仕事をしています!

今日は先週の48期生の初出航についてご紹介です。
埼玉県の農業高校出身のTくん(写真の真ん中)、遠洋カツオ一本釣り漁船に就職しました。

写真が暗いですが、実は夕方の出航でした!


彼が乗る第37明豊丸には47期先輩Kくんも乗ることになりました。
別の明豊丸だったんですけど、今回から37に異動です。
先輩がいるので、Tくんも心強いと思います。
しかも!このKくんですが静岡県内の農業高校出身なんですよ。
左がKくん、右がTくんです。

切磋琢磨(せっさたくま)して、一流の漁師になってください。
二人で学園に顔を出してね!

 【近海カツオ一本釣り】
カツオ一本釣りは遠洋だけなく近海のものもあります。
カツオを捕る方法は同じ。
違いは遠洋はカツオを冷凍しますが、近海は冷蔵。水氷(みずごおり)につけて運びます。
冷凍でないために、一週間から10日で水揚げを行います。
これで、単純に「近海の方が早く戻れて良いなぁ」と誤解しないでくださいね。
確かに、10日くらいで陸に上がることができます。
しかし、近海のカツオ漁は春に北上し、秋に南下するカツオを追いかけます。
例えば、宮崎県の船がずっと宮崎の沖で操業するのではありません。
カツオが北上すれば追いかけ、宮城など東北を基地にして操業します。
こうなると、何ヶ月も母港に帰ることはありません。
船が小さいので居住性は劣るし、給料も遠洋カツオには及びません。
静岡県の場合、近海カツオ漁船は激減し、学園生も就職することは少なくなりました。

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp


 園長のつぶやき
47期のKくんが乗っていたのは新船でした。
そのためか新人が多く、彼の他2名が東北の水産高校を卒業して乗り込みました。
でも、その2名はすでに辞めてしまいました。
水産高校を卒業しても、長続きしないのが現実なんです。
加えて、
Kくんが乗った船ではロープの刺し継ぎをできる人が一人もいなくて、Kくんが処理をしたそうです。
ロープの刺し継ぎは漁師必須の技術でしたが、今はできる人が少なくなりました。
網の修繕も同じです。学園生はエリートです。
いきなりできますからね!
先輩の漁師が「すごいな!」って思うんですよ。
今年は実習の時間を充実させますよ。
この基本技術があるから、就職後も気持ちの余裕ができて他の仕事もどんどん覚えることができるのです。

コメント
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