通訳案内士の気ままな生活

現役通訳ガイドのブログです。プライベートから気になる収入などの話まで!?包み隠さずお話します!

ほうとう不動 東恋路店

2010-07-29 20:38:19 | ガイド日記
今回のお仕事で
ほうとう不動でお食事をしました。
通常外国人のツアーですと
あまりほうとうは食べません。
ですが、今回はアジアからのグループということで
ほうとう不動さんへ。

いつのころからかふと現れた不思議な建物。
河口湖大橋に向かう途中に現れる
巨大なピーナツのような建物。
何かの美術館かと思っていたら
レストランだったんですね。
なかなかやりますね。
こういうのを見ると嬉しくなります。
遊び心と技術力があって
日本のすごさを見せられて
ガイドとしても嬉しいです。

デザインは富士山にかかる
雲をイメージしたとか。
ユニークなのは外見だけではなく
内側もです。
なんとなく氷で作ったイグルーやかまくらのような空間。
程よく外の空間と結びついていて
天井も高く開放感がありつつ、包まれてる感じもします。
真夏日でしたが風通しもよくクーラー無しでも涼しかったです。

設計者は保坂健さん
こちらによくわかるキレイな写真が載っています。
worksのリンクから見て下さい。

地元以外の方にはなかなかほうとう屋さんとわからない
隠れ家的お店ですが、
かなり繁盛している様子でした。
もちろんボリューム満点のほうとうの味も文句なし。

これからも使ってみたいと思います。

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1964年の通訳案内業

2010-07-15 09:06:24 | 通訳案内士のあり方
1964年と言えばガイドのみなさんならすぐお分かりになると思いますが
東京オリンピックの開催された年です。

当時の大変面白い資料を発見しました。

昭和39年の運輸白書です。
こちらに「外客接遇に関する現状と問題点
という項目がありそこで当時のインバウンド観光に関する施策と
通訳案内業についての分析、課題などが書かれています。

読んでいて思うのは
もともとの国家資格化の目的は
「わが国においては,昭和24年に,ガイドの資質,語学力,一般常識および観光に関する特殊知識の水準を高め,外客接遇の向上を図ることを目的として通訳案内業法が制定さ札同法によりガイドの国家試験,就業に関する免許等の制度が定められた。」
とあるように、ガイドの質を高めるための制度化だったことが分かります。

現在では観光庁は、外国人観光客保護?のために作られた制度で、現在は時代遅れと説明していますが、元々の目的はあくまで国を代表するガイドの資質向上のためというのがうかがわれます。
ガイドなんて誰でもできます。
でも質を確保するのは簡単ではありません。
敢えて国家資格化したのはきちんとした理由があるのです。
当時の担当官はそれをよく理解されていたようです。

まあ、60年も経ってしまえば創設当初の意図を覚えている人もいないので、
観光庁が都合のいいように解釈してしまうのも仕方ないのかもしれませんが。

さらに共感できるのは
「ガイドは,外客に快適な旅行をさせるためにきわめて重要な役割を果たすものであり,その資質能力を高めることが必要であることは先に述べたところであるが,そのためには,通訳案内業試験や研修等の諸施策のみならず,それとともにガイドの収入状態を安定向上させ,素質ある者をガイドに専念させうる体制を作ることが必要である。この点については,来訪外客数の増大やオフシーズンの解消を図る等,国の基本的な観光政策の確立にまつ面が大きく,前途多難な問題であるが,とりあえず,ガイドの主要な使用者である旅行あつ旋業者においても,その提供する旅行あつ旋サービスの良否がガイドの分担する旅行案内サービスの良否による面が多いという点にかんがみ,それぞれ自己の企業内において優秀なガイドが安心して働けるような体制を確立していくことが必要である。」
「現在の試験は合格者がガイド業務に従事することができる最低限の能力を保証するものであつて,実際に業務を行なうには,さらに,広い知識と経験が要求される。これには経験と研修が必要であるが,現在はガイドについては弁護士,医師,公認会計士等の国家試験に通例みられる研修又は見習の制度等がなく,わずかに船拍振興会からの補助金の交付をうけ,日本観光通訳協会が主催して,その年の合格者を対象に短期間の研修を行なつているにすぎず,現在は主として仕事をしながら経験を積むという方法によつている。今後ガイドの資質をいつそう向上していくためには,この研修制度を拡充し,既成のガイドに対する講習制度を設ける等の措置が必要である。」

という記述です。
当時の担当官は大局に立ってものごとを考えていたというのがわかります。

現在では、ガイドが生き残っていくには
ガイド個人がもっと努力をすべきというガイド個人に責任転嫁する議論が多いですが
当時は国がきちんと観光政策を実施し就業機会を増やし
使用者である旅行業も優秀なガイドが安心して働ける体制作りに責任があり
また他の国家資格と同じく実務経験を積む研修制度の確立が必要

というふうに、国や旅行業者の責任を明確にしています。

また試験についても観光庁の案では
旅程管理能力を試験で試すと言うばかげた案もあるそうですが
それこそ研修や実務で身に付けて行くべき分野で
まだ素人な人を試験で知識だけ試しても何の意味もありません。
資格を取ったらすぐ誰でもプロとしてみなされ
OJTの機会も与えられないというのが問題なのです。

現在の、規制緩和、地方分権という流れにあって
国もだいぶ無責任化したものだなぁと思います。
また企業も、コスト最重視で人を育てることを止めてしまいました。
当時はきちんとした理念をもって皆さんお仕事をされていたことでしょう。

ただ、こういった問題点が50年前から認識されているにもかかわらず
いまだに改善されないまま同じ議論が繰り広げれているのは残念なことです。

また当時ならではのエピソードとして
「本年度の合格者934名のうちには,通常の通訳案内業試験の合格者のほか,オリンピック時における来訪外客の増大に対処するため,外国に2年以上居住した経験を有する者を対象として実施した,臨時通訳案内業試験の合格者199名が含まれている。」
という記述もあります。
オリンピック対応のために特別枠も設けたんですね。
なんだか将来に希望溢れる時代って感じがします。
2016年の東京オリンピックも実現すれば良かったですね。

なんだか現代社会の薄っぺらさを感じてしまいました。

みなさんはどう感じるでしょうか?

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Holland と Netherlands

2010-07-14 22:17:59 | ガイド日記
日本の歴史の話をしていると
意外に多く出てくるのがオランダという国。
江戸時代の鎖国時期には重要な役割を果たした国ですので
結構頻繁に登場します。

さて、以前から疑問なのですが
僕はNetherlandsとDutchという表現を良く使います。
ですが、オランダ人のお客さんと話すと
Hollandという表現をよく使います。
何度かお客さんに違いを聞いてみたことはあるのですが
今日もちょっと聞いてみました。
なんとなく分かったのですが、結構難しいですね。

これは歴史に詳しくないとなかなか理解できない。
世界史が苦手だった僕には厳しいですが
民間外交間となった今では、もっと勉強せねば。

お客さん達からのヒアリングをまとめてみると
Netherlandsとは低い土地って意味で広範囲
Hollandはもっと小さい地域を指しているが国全体のことも指す
Dutchとは元々ドイツいう意味だよ
という感じです。

わかったような、余計わからなくなったような・・・

色々調べてみると

元々ドイツ人とオランダ人は同じゲルマン系民族で
Dutchとはゲルマン民族全体を指していた。
やがて低地に住む人たちをDutch、高地に住む人たちをGermanと
呼ぶようになった。
ドイツ語でドイツ語はDeutsch
Germanをカタカナ読みするとゲルマン
この辺りの関係の深さが読み取れる。

辞書を引くと
The Netherlandsが正式(the Kingdom of the Netherlands)
Hollandが俗称
となっています。

またオランダ人は
Netherlander
とも表記できるそうです。

これはネーデルランド人とも訳されるが
オランダはネーデルラントの北部7州が独立してできた国なので
ネーデルラントはもっと広範囲の国で
現在のベルギー、オランダ、ルクセンブルクの3カ国を含んでいた
という感じらしいです。

ふむふむ。

最近なんとなくオランダのお客さんが多い気がするので
また色々聞いてみます。

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BULGARIAN ROSE

2010-07-13 17:49:21 | いただきもの
先日ブルガリアのお客様から
いただいたものなのですが
ブルガリアローズの香水です。

木製の民芸品のようなお土産用ケースに入っていて
中身は本格的な香水でした。

ちょっと調べてみましたが
ブルガリアはバラが特産品のようですね。
(常識ですか?)
こちらを作っているLEMAという会社は
大手の会社のようです。
Kazanlakという街にあるようですね。
業界では10本の指に入る会社だけど
品質ではNo1を目指しているとか。

うちの奥様にも好評です。
大切にします。
これはPERFUMEですが
ROSE OILやROSE WATERなどもあるようです。

自分の国を知ってもらうのに
お土産をあげるのはいいかもしれないですね。
ブルガリアといえば、ヨーグルト、琴欧州、そしてローズが加わりました!
こういう人形も有名なのかな?

今度海外旅行に行くときには
日本のお土産を配ってこようかな

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ワールドカップとカタルーニャ

2010-07-12 20:18:28 | ガイドネタ
スペイン見事優勝しましたね。
個人的にはドイツが行くのかなって思ってました。
今回の大会は日本代表の飛躍の大会かなって思います。
次回はブラジル。
僕も行きたいと思います。

さて、前回スペインのカタルーニャについて書きましたが
スペインが決勝に進むに連れて
関連記事が数多く見受けられました。

バスクとカタルーニャの人々は複雑
バルセロナで異例の愛国熱 
スペイン代表が国民全体が誇れるチームに


なんとなく一体感が出てきた感じでしょうか。
スポーツを通じての
相互理解が進むといいですね。

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