鹿児島県を中心に編集・発行されている南日本新聞の6月26日付(2008年)朝刊で、『畜産飼料変更へ コープかごしま 産直豚、鶏、卵』が掲載されました。
日本が輸入トウモロコシのほとんどを依存している米国で、遺伝子組み換えの比率が73%(2007年実績)に急拡大した結果、遺伝子組み換えでない飼料トウモロコシの入手が難しくなったため、『生協コープかごしま』が畜産飼料を遺伝子組み換えのものに変更するというものです。
変更の時期は、下記のとおりです。
・卵:2008年7月以降
・豚肉:2008年8月以降
・鶏肉:2009年4月以降
ちなみに、『コープかごしま』の組合員数は255,000人で、産直豚8戸、鶏32戸、卵5戸の生産者が指定されています。
過去のブログでも書きましたが、世界全体の主要農産物の貿易率は極めて低く、2004年実績で、小麦17.3%、米7%、とうもろこし10.2%、大豆27.3%となっています。そしてこれらの輸出国と輸入国は特定の少数の国に限定されています。中でも、日本はとうもろこしの最大輸入国であり、その96%を米国に頼っています。(2006年実績)
なお、これまでのブログで書いてきたように、日本が輸入している穀物用トウモロコシの少なくとも50%程度は遺伝子組み換えのものと思われます。そしてこの比率は今後ますます大きくなることは確実です。
前述の新聞記事では、コープ鹿児島専務が組合員の消費者らへの飼料の仕様変更報告会で「安定した量と品質、価格で供給し続けられるか、産直生産者が再生産できるかどうか考え、やむをえない判断をした。原料事情が好転すれば見直したい」と説明したとあります。
これでも明らかなように、消費者が求めているのは非遺伝子組み換えのものであるにもかかわらず、入手困難と価格高騰で、『背に腹はかえられない』というのが実情です。また、バイオ燃料との競合などでトウモロコシの価格が高騰している上に、非遺伝子組み換えトウモロコシの価格は、遺伝子組み換えのものよりもさらにトン当たり3,000~3,500円(原料ベース)も高くなっています。(トウモロコシを主体とした配合飼料は、2008年4月現在でトン当たり約63,000円で1年半前の43,000円から50%近くも値上がりしています。また、2008年6月に米国最大の穀倉地帯の中西部で起こった豪雨で、更なる価格高騰が予想されています。)
残念なことに、穀物用トウモロコシのほとんどすべてを輸入に頼っている現状では、今後、原料事情が好転することはほとんど望めません。
遂に、消費者が好むと好まざるとにかかわらず、遺伝子組み換え食品を食べざるを得ない時代が来たということでしょう。もはや、これを回避するには、自給自足の生活しかないのかもしれません。
『人口増加』、『食糧とバイオ燃料の競合』、『自然災害の増加』等で食糧不足が深刻になればなるほど、さまざまな面で安全や安心よりも量の確保が優先される時代が来ることが危惧されます。
※※参考※※
スターチ(デンプン)最大手の日本食品化工も、本年(2008年)2月から国内の飲料メーカー等に、米国産の遺伝子組み換えトウモロコシを原料とするコーンスターチの供給を開始しています。同社では、年内に調達予定の20%程度を遺伝子組み換えのものでまかなう計画です。(産経ニュース「穀物価格高騰に対応 遺伝子組み換えトウモロコシを輸入 食料原料に供給開始」より)
関連記事
1.遺伝子組み換え食品最大輸入国日本(2007.02.26)
2.身近にある遺伝子組み換え食品(2007.03.05)
3.遺伝子組み換え食品は安全か?(2007.03.11)
4.遺伝子組み換え食品の安全性と対策(2007.03.17)
5.遺伝子組み換え食品がはびこる時代(2008.04.14)
【参考文献】
・南日本新聞2008.6.26「畜産飼料変更へ コープかごしま 産直豚、鶏、卵」
・南日本新聞2008.5.26「農家ら畜産の窮状訴え」
・産経ニュース2008.4.18「穀物価格高騰に対応 遺伝子組み換えトウモロコシを輸入 食料原料に供給開始」
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・姉妹ブログ「環境とからだにやさしい生活」
日本が輸入トウモロコシのほとんどを依存している米国で、遺伝子組み換えの比率が73%(2007年実績)に急拡大した結果、遺伝子組み換えでない飼料トウモロコシの入手が難しくなったため、『生協コープかごしま』が畜産飼料を遺伝子組み換えのものに変更するというものです。
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ちなみに、『コープかごしま』の組合員数は255,000人で、産直豚8戸、鶏32戸、卵5戸の生産者が指定されています。
過去のブログでも書きましたが、世界全体の主要農産物の貿易率は極めて低く、2004年実績で、小麦17.3%、米7%、とうもろこし10.2%、大豆27.3%となっています。そしてこれらの輸出国と輸入国は特定の少数の国に限定されています。中でも、日本はとうもろこしの最大輸入国であり、その96%を米国に頼っています。(2006年実績)
なお、これまでのブログで書いてきたように、日本が輸入している穀物用トウモロコシの少なくとも50%程度は遺伝子組み換えのものと思われます。そしてこの比率は今後ますます大きくなることは確実です。
前述の新聞記事では、コープ鹿児島専務が組合員の消費者らへの飼料の仕様変更報告会で「安定した量と品質、価格で供給し続けられるか、産直生産者が再生産できるかどうか考え、やむをえない判断をした。原料事情が好転すれば見直したい」と説明したとあります。
これでも明らかなように、消費者が求めているのは非遺伝子組み換えのものであるにもかかわらず、入手困難と価格高騰で、『背に腹はかえられない』というのが実情です。また、バイオ燃料との競合などでトウモロコシの価格が高騰している上に、非遺伝子組み換えトウモロコシの価格は、遺伝子組み換えのものよりもさらにトン当たり3,000~3,500円(原料ベース)も高くなっています。(トウモロコシを主体とした配合飼料は、2008年4月現在でトン当たり約63,000円で1年半前の43,000円から50%近くも値上がりしています。また、2008年6月に米国最大の穀倉地帯の中西部で起こった豪雨で、更なる価格高騰が予想されています。)
残念なことに、穀物用トウモロコシのほとんどすべてを輸入に頼っている現状では、今後、原料事情が好転することはほとんど望めません。
遂に、消費者が好むと好まざるとにかかわらず、遺伝子組み換え食品を食べざるを得ない時代が来たということでしょう。もはや、これを回避するには、自給自足の生活しかないのかもしれません。
『人口増加』、『食糧とバイオ燃料の競合』、『自然災害の増加』等で食糧不足が深刻になればなるほど、さまざまな面で安全や安心よりも量の確保が優先される時代が来ることが危惧されます。
※※参考※※
スターチ(デンプン)最大手の日本食品化工も、本年(2008年)2月から国内の飲料メーカー等に、米国産の遺伝子組み換えトウモロコシを原料とするコーンスターチの供給を開始しています。同社では、年内に調達予定の20%程度を遺伝子組み換えのものでまかなう計画です。(産経ニュース「穀物価格高騰に対応 遺伝子組み換えトウモロコシを輸入 食料原料に供給開始」より)
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4.遺伝子組み換え食品の安全性と対策(2007.03.17)
5.遺伝子組み換え食品がはびこる時代(2008.04.14)
【参考文献】
・南日本新聞2008.6.26「畜産飼料変更へ コープかごしま 産直豚、鶏、卵」
・南日本新聞2008.5.26「農家ら畜産の窮状訴え」
・産経ニュース2008.4.18「穀物価格高騰に対応 遺伝子組み換えトウモロコシを輸入 食料原料に供給開始」
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