四鷺だより

お騒がせ一家のOX生活記

就学前児童カウンセラーとの話し合い

2005年01月13日 | Weblog
日本で子供達の保育所を決めた時には、何ヵ所か保育所を見て回ったのち龍・健に最適と思うところを選びました。今、龍がこちらで行っている学校は、私達がオクスフォードに来て間もない頃、龍の就学前児童カウンセラーが紹介してくれたもの。右も左も分からない時だったから、「ここが最適ですよ。近場ではここしかないですよ」って言われ、それに従いました。でも学校での一日目、リハビリの先生に 「ここに決める前に、いろいろ見て回ったの?」って聞かれました。その時、自分達のすべき事を怠ったように感じました。もう学校へ行き始めてしまったけど、今からでも遅くない。私達にどんな選択肢があるのか、いろんな障害児施設を見て回ろうと思います。

先述のカウンセラーの方が今日うちに来てくれました。龍がうまく学校生活を送れていたなら、彼女の仕事はここで終わり、後は龍を学校に任せるのみとなるはずだったのです。でも、この間から悶々とした気持ちを抱えていた私は、彼女を見るなり不安な気持ちを洗いざらい話しました。子供達のリハビリの為の時間がアシスタントのおしゃべりに費やされていること。教室の中の先生と子供達との距離。カリキュラムに支配されたクラス運営に思えて仕方がないこと。絵カードを龍に見せた時の先生の一言、「あなた(龍)にとってこの言葉が何の意味も持たないのは分かってるわよ」で深く私が傷付いたこと。反面、優秀なアシスタントもいること。まだ通園の日にちが浅いので、私が何を判断するにも時期尚早であること。できるだけ感情的にならず、公平に話そうと努めました。
私の話をじっと聞いていた彼女。話が終わった時に言いました。「イギリスはもうこうした問題から卒業したと思っていたけれど、こういう話を聞くとやっぱりまだ変わってないんですね。スタッフの質というのは根深い問題ですね‥」。それを聞いて私も思い出したことがあります。昨年の6月、オクスフォードに来てまだ間がない頃、郵便局で局員が隣の同僚とひっきりなしにおしゃべりしながらお客の方も見ず対応していました。インターネットのプロバイダーに加入し、ブロードバンドの回線工事を頼んだら、誰かが実際に来るまでに何度も電話しなければいけませんでした。こちらの名前と銀行の口座番号まで伝えてあるのに、コンピュータに私達が顧客として登録されていなかったのです。日本では考えられないこうした事が他にも何件か続き、イギリス人は自分の仕事に責任感とか誇りというものを持っていないんだろうかと、腹立たしく思ったことがあったのです。そうした姿勢は、仕事が福祉という、一人の障害者の人生を左右する分野に至っても存在するのですね。。 問題の根源がイギリスの国土病(?)ともいえる、こうした根本的なところにあるとすると、龍のクラスの改善なんて一体可能なんでしょうか?!
でも私も大上段に構えて「クラスの改革」なんておごった事を考えてはいけませんね。それぞれの人がそれぞれの能力の範囲で子供達に接してくれているのですから、私は私で龍に必要なもの、気を付けてほしい点を自分でできる限り伝えていこうと思います。それでも龍が学校から何も得ていないと思ったら、学校を替えることだってできるんですから。
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