聴くたびに
映画「パーフェクト・ワールド」の
DINERのシーンを思い出す。
パーフェクトワールドを夢見る男と
そんなものは
とうの昔にないと知っている女。
だけど女は
「男ってバカよね」と言いながら
「でも男はそこがいいのよね」とも思う。
そんな女がいるから
男はいつまでも旅ができるんだろう。
7/9,7/10と2夜連続のライヴで
普段はあまり聴けない曲が
たくさん聴けたけれど
〈DINER〉は
その中でも最高によかった。
DINER
詞:小山卓治 曲:小山卓治
男はその店の扉を開けた時に
砂漠をみっつ越えたようにうす汚れていたのさ
女はカウンターの奥で頬杖をついてた
起きたばかりの目をこすり ほつれた髪を直してる
男は靴の泥を落としスツールに座りこんだ
くしゃくしゃの煙草を取りだしながらオーダーをつぶやいた
“苦いコーヒーにスクランブルエッグ
バターたっぷりのトースト
チーズをかけたTボーンを
ミディアムレアーで焼いてくれ”
男の視線を腰の辺りに感じながら
女はエプロンをほどいて男を盗み見る
“この道をまっすぐ飛ばせば、次の街に着くのかい?”
“そうよ、ただまっすぐにまっすぐに行きさえすればね”
“連れて行ってやってもいいぜ”
“流れ者に用はないわ”
“ここに一生いたっておまえにできることといったら
苦いコーヒーにスクランブルエッグ
バターたっぷりのトースト
チーズをかけたTボーンを
ミディアムレアーで焼くぐらいさ”
男は舌を鳴らしながら乱暴に店を出ていった
皿を流しに放りこみ 遠ざかる車の音を聞く
男が灰皿に残した煙草がくすぶってる
それから男のセクシーな低い声を真似てみる。
“苦いコーヒーにスクランブルエッグ
バターたっぷりのトースト
チーズをかけたTボーンを
ミディアムレアーで焼いてくれ”
再発のVANISHING POINTで初めて聴いた曲でした。
Motherless Child
「タクシードライバー」でデニーロが
両手をぽけっとに入れて歩いている
ポスターを思い出す、大好きな曲です。
どこかに行く当てでもあるのかい
それともただ歩いてるだけかい
Motherless Child
眠れないのかい
Motherless Child
そんなことだろう
帰る場所のない
Motherless Child
クールな曲だけど
なんだか優しい歌。
まだまだ、生で聴いた事がない歌
いっぱいありますね。
書きたいことはいっぱいあります。
映画「タクシードライバー」の
あのポスター好きです。
あの映画観た時
「この人にとって親はどんな存在なんだろうか」と思いました。
私自身についていえば
自分がいわゆる「悪いこと」をしない一番の理由は
母を悲しませたくないからだと思います。
逆に言うと「いいこと」に対する
母の喜びようは何にも勝る励みとなって
自分自身を上へ上へと引っ張ってくれたように思います。
私にとっての帰る場所(心の拠り所)は
たぶんずっと母のいるところかな。
母がいなくなってしまった今
そう思える自分は幸せだと
最近つくづく思います。