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Go To Zeroを聴きながら

小山卓治を聴きながら夢の国
今日が終わってまた明日

こわれた自転車

2010年06月17日 | 小山卓治
昔々のこと

NYのWest112 Stのアパートの8階からは

リバーサイドパークが見下ろせた。

ある日、パーク入り口に新しい自転車が1台

鉄柵にしっかりとロックでくくりつけられて

ハドソン川を赤く染める夕日に輝いていた。

でも

翌日になると前輪が消えていた。

翌々日には後輪が

そして次の日はサドル

また次の日はハンドルと

次から次へとなくなっていき

最後にはロックがかけられたフレーム部分だけが残った。


持ち主にも見捨てられたこわれた自転車は

それでも夕日に照らされて

輝き続けていた。


雨に打たれても

走れなくても

そこで輝いていた。




   こわれた自転車


   詞:小山卓治 曲:小山卓治


   乗り捨てられた車の
   ボンネットの上に
   座りこんで俺は
   君を思ってる
   遠く離れたこの街角で

   窓際に立って俺を
   見送ったシルエット
   本当は泣いてたのかい
   それとも笑ってたの
   遠い空だけ見続けてた俺を

   いつかこの手につかんでやる
   それは明日かもしれないんだ

   笑い声をあげながら
   たくさんの背中は
   行き先も知れずに
   ネオンに溶けていく
   とても綺麗で嘘に見えるよ

   歩道に転がっている
   こわれた自転車に
   霧のような雨が
   降りそそぎ始めた
   まだ帰れない
   何も見つけていない

   この街のステップで踊れないよ
   雨に打たれてもう走れないよ

   いつかこの手につかんでやる
   それは明日かもしれないんだ

   broken bicycle
   just like a broken bicycle