糖尿病患者は全国で約890万人いると言われ、今後も増加が予想されています。いわゆる国民病ですね。予備軍もたくさんいるといわれています。こうした糖尿病の治療にはカロリーまたは糖質を抑えたバランス良い食事を続ける必要があります。ということは、できるだけ外食は控えて治療に向いた料理を食べるように自宅での食事が勧められています。でも、外食をする機会はあると思います。そうした中、最近はフルコースでもカロリーや糖質が控えめで、糖尿病でも楽しめるメニューが高級料理店で増えているそうです。北里研究所病院などによる昨年の調査に回答があった高級店の4割が、こうした料理ができるか開発中で、前年の3倍以上に増えていたそうです(YOMIURI ONLINE)。専門家は「おいしい料理が楽しめると、治療を続けやすい」と歓迎している。調査は、昨夏にレストラン・和食店の格付け本「ミシュランガイド東京」2010年版に載った197店にアンケートし、回答した68店のうち14店がカロリーや糖質を抑えたメニューがあるか、用意できると答えたそうです。前年の同じ調査の8店から倍増したそうです。前年は1店だったメニュー開発中も15店に増えたそうです。糖尿病を含めた生活習慣病患者とその予備軍が増える中で、外食産業も生き残りをかけてメニューを開発するというのも自然の流れでしょうね。
中神経細胞は主に糖質をエネルギー源にしていると考えらられています。こうしたことから、いつしか脳に十分なエネルギーを供給して活性化させるために朝食には糖質中心にというような考えが何となく広まっているような気もしています。ところが、朝から脳を活発に働かせるには、糖質だけでなく、バランス良く栄養をとる必要があるという研究報告が発表されました(ASAHI.COM)。科学技術振興機構(JST)が2004~2009年に全国の小学生951人に実施した研究で、朝ごはんのおかずが「ない」または「少ない」と答えた子ほど、記憶力や図形認識などのテストの成績が低い傾向がみられたそうです。そこで2009年には、朝ごはんを食べる習慣のある大学生6人を対象に、朝食として(1)水だけ(2)糖質だけ(3)たんぱく質や脂肪、ビタミン、ミネラルも含む流動食、を食べてもらい、単純計算や機能的磁気共鳴断層撮影(fMRI)で撮影しながら記憶テストを3回実施したそうです。すると、水だけや糖質だけに比べ、バランスのとれた栄養の場合は脳の働きが活発だったというものです。疲労感や集中力も、バランスのとれた食事の方が改善されたそうです。つまり、朝ごはんをただ食べるだけでなく、その質も大事だということですね。まぁ、よく考えれば当たり前のような気もします。特に受験生の皆さん。きちんと朝からバランスの取れた食事をしましょう。
地球温暖化は二酸化炭素(CO2)によるものとして、二酸化炭素の排出量を制限しようという取り組みがなされています。その一方で、二酸化炭素は人間の文化的な生活の創造には欠かせない副産物であるという考え方もあり、なかなか国際的な意見がまとまりません。そんな中、ノーベル化学賞を受賞した根岸博士が二酸化炭素は排出を減らすことを考えるのではなく、資源として有効利用出来る方法を考えるべきだという意見を述べていたと思います。確かに、二酸化炭素を資源にできれば、それは大変な技術革命になるのは間違いありません。そして、ついに二酸化炭素を、金属の触媒を使って医薬品やプラスチックの合成に利用可能な炭素資源に変換する手法が開発されたそうです(YOMIURI ONLINE)。炭素化合物の反応性を高める金属触媒のロジウムを利用したものだそうです。これは革命的な技術になるのかもしれませんね。
センター試験2日目の未明(日曜日の早朝)からの雪が豊橋にも。センター試験の最中も断続的に降り続け、その結果一面の銀世界となりました。豊橋としては記録的な大雪だと思います。昨日(月曜日)の朝には止みましたが、市内の交通はマヒ状態に。大きな幹線道路も路面は凍結し、大渋滞に。多くの車両はノーマルタイヤのために、スリップを繰り返しながら、そろりそろりと歩いた方が速いと思われるような状態でした。昨日の朝は、徒歩で大学に来たのですが数回すべきそうになりましたが、何とか無事に到着。でも、東海道線などもストップしていたようで、始業時間が繰り下げられました。日中、気温はぐんぐん上がり、夕方には路面の雪はほとんど解け、もうほぼ乾燥した状態になっていたようです。大変な一日でした。本学はセンター試験の会場になっていたので、あと1日早まっていたら・・・・・・。
一昨日、昨日とセンター試験が実施されました。これから本格的に大学入試シーズンが始まります。こんな時に、驚きのニュースが。試験の直前に、不安な気持ちを書き留めるだけで、重圧に負けず本来の実力が発揮できるという研究結果が報告されたというのです(YOMIURI ONLINE)。しかも、この研究結果あ、サイエンスに掲載されたそうです。これはすごいです。大学生87人を2グループに分け、2回にわたり数学テストを実施し、2回目は好成績の場合に報酬を約束するなど、できるだけ緊張感を高めたそうです。2回目のテストの直前10分間、テストへの気持ちを作文に書くよう指示されたグループは、1回目より成績が向上したのだそうです。中でも「怖い」「間違えそうだ」など、不安な気持ちを書いた人の向上が目立ったということです。一方、静かに着席してテストを待ったり、試験と無関係な日常の出来事を書いたりするように指示されたグループは、1回目より成績が下がったということです。また、高校の最上級生106人を対象に、期末テストで同様の実験を行っても、ほぼ同じ結果だったそうです。試験前の作文には、過去のつらい体験を文章にして心の傷をいやす心理療法と似た効果があると考えているようですがが・・・・・。でも、米国の学生を対象にした研究ですので、日本人の学生にどの程度当てはまるか・・・・・。でも、学生は学生だし、テストはテストですから・・・・・。
腹時計。おなかがすくとおなかがなる。ヒトにはもともと時計が組み込まれており、それを体内時計と言っています。じつは腹時計は少し違うもので、実際の体内時計はほぼ24時間周期を持っており、眠くなったり、朝目が覚めたりする、というものに関係しています。この体内時計があるので、時差ボケが発生するのです。この体内時計に合わせて、ヒトの生理機能も周期的に変動しています。この体内時計は、ヒトだけでなく多くの生物が持っています。この体内時計が正常に働かないと、朝になっても起きれなかったり、夜になっても眠れなかったりしてしまういわゆる睡眠障害になります。特に、朝起きられないというのは社会生活を送る上で大きな問題ですね。この体内時計は、朝、昼、夜のどの時刻に遺伝子を働かせるかを決めるDNAの配列と、その配列につながって機能する約20の遺伝子による複雑な“設計図”で動いているそうで、なぜ特定の遺伝子が夕方に働くのかは不明だったそうです。夕方に働く特定の遺伝子は、昼と夜に遺伝子を働かせるDNAの配列の組み合わせによって制御されていることが明らかになったそうです。この遺伝子が働く時刻を人工的にずらすと、体内時計の動きが弱くなってほとんど止まりかけたり、約4時間も周期が延びて遅れたりすることも分かったというのです。私たちの身体は、遺伝子で制御されているということをあらためて実感しますね。
セロトニン。神経細胞と神経細胞との間で情報をやり取りする物質を神経伝達物質といい、いくつかの物質が使用されています。神経細胞は特定の神経伝達物質を合成して使用しています。この神経伝達物質の1つがセロトニンです。これまで、セロトニンの働きを抑えると衝動的に目先の利益を選びがちなことが実験で示されていたそうですが、さらに新しいことが明らかになったそうです。その明らかになったこととは、なかなか来ないバスを待ち続けるか、あきらめて歩くかという、辛抱強く待つかどうかの意思決定にセロトニンがかかわっているというのです(ASAHI.COM)。実験では、ラットがエサ場や水場に着くとすぐエサや水が得られる場合と、4秒待たないと得られない場合とで、脳内のセロトニンの働きを調べたそうです。すると、4秒待つときの方がセロトニンの放出が高まり、濃度が上昇したそうです。さらに、大脳にセロトニンを送る神経細胞の活動を電極で測ると、待っている間に活動が高まり、あきらめてしまう場合に弱まることがわかったそうです。辛抱強いかどうか、セロトニンを作れる神経細胞を働かせることができるかどうかということでしょうか。いろいろなことが分かってきますね。
驚きのニュースです。都立の進学校が部活動を制限しているそうです。驚きです。もちろん、学校によっては定時制など夜間部があるために、部活動時間に制限があるケースもあるかとは思いますが、今回ニュースとして取り上げられているのは、大学進学者が減っているために制限するというものです。都立高校の多くは、自由な校風というイメージがあり、学校によっては制服がないケースもありましたが、もうそんな時代ではないのでしょうか。学校側にしてみると、部活動時間を減らすことで勉強時間を増やして学習効果を上げさせようというものでしょう。でも、そんな簡単なものでしょうか。裏目に出ることもあるのではないでしょうか。都立の進学高校が部活動で全国大会で活躍するというのはもう見られなくなってしまうかもしれませんね。
アジアカップでのサッカー日本代表の戦い。第2戦、対シリア。今日未明、2-1で辛くも勝利し、勝ち点3。1戦目と合わせて勝ち点は4となりグループ首位に。苦しい戦いが続いています。どうも、すっきりと勝てませんね。昨年のワールドカップが終わり、新体制に移行した直後、比較的スムースに出発したかに見えましたが、どうやら・・・・・。アジアカップというタイトルがかかった大会では勝つことが第一だとは思います。でも、どうもちぐはぐな戦いが続きます。次は、グループリーグ最終戦、サウジアラビアとの戦い。サウジアラビアはすでにグループリーグ敗退が決まっています。ですが、すんなりとはいかないのでは・・・・・。
アルツハイマー型認知症の治療薬「塩酸ドネペジル」に、心臓病の予防効果があることが明らかになったそうです(YOMIURI ONLINE)。研究では米国の認知症患者のうち、塩酸ドネペジルを服用した患者としていない患者を計80人比較した結果、服用したほうが心臓病発症の危険性が半減することがわかったそうです。アルツハイマー型認知症では、脳のコリン作動性神経の障害が認められるそうです。コリン作動性とは、アセチルコリンという物質を使って、神経機能を発現するということです。この塩酸ドネペジルは、アセチルコリンを分解する酵素であるアセチルコリンエステラーゼを可逆的に阻害することにより脳内アセチルコリン量を増加させて、コリン作動性神経系を賦活するという作用を持っています。アセチルコリンは心臓に対しては抑制性に働くと考えられており、日本国内ではこれまでアルツハイマー型認知症患者のうち、心臓病患者への使用は控えられてきたそうです。しかし、心筋細胞内にアセチルコリンが存在していることが発見され、動物を用いた研究で塩酸ドネペジルは機能が低下した心筋細胞のエネルギー効率を改善して細胞死を抑え、血管の新生を促すことが確認されていました。したがって、心臓病を予防、治療する薬としての可能性が探求されていたそうです。これ以外にも、以外と身近なところに、我々が見過ごしていることがたくさんあるのだと思います。