健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

辛抱強いかどうかを科学的に説明

2011-01-15 07:45:08 | 研究
セロトニン。神経細胞と神経細胞との間で情報をやり取りする物質を神経伝達物質といい、いくつかの物質が使用されています。神経細胞は特定の神経伝達物質を合成して使用しています。この神経伝達物質の1つがセロトニンです。これまで、セロトニンの働きを抑えると衝動的に目先の利益を選びがちなことが実験で示されていたそうですが、さらに新しいことが明らかになったそうです。その明らかになったこととは、なかなか来ないバスを待ち続けるか、あきらめて歩くかという、辛抱強く待つかどうかの意思決定にセロトニンがかかわっているというのです(ASAHI.COM)。実験では、ラットがエサ場や水場に着くとすぐエサや水が得られる場合と、4秒待たないと得られない場合とで、脳内のセロトニンの働きを調べたそうです。すると、4秒待つときの方がセロトニンの放出が高まり、濃度が上昇したそうです。さらに、大脳にセロトニンを送る神経細胞の活動を電極で測ると、待っている間に活動が高まり、あきらめてしまう場合に弱まることがわかったそうです。辛抱強いかどうか、セロトニンを作れる神経細胞を働かせることができるかどうかということでしょうか。いろいろなことが分かってきますね。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする