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豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

ヘモグロビンA1Cが糖尿病診断基準に

2010-03-11 20:17:57 | 研究
ヘモグロビンA1C(HbA1C)、最近よく目にしたり耳にする言葉かと思います。このHbA1Cとはヘモグロビンと呼ばれる赤血球中に含まれる鉄タンパクの1つです。ヘモグロビン全体に占める割案はだいたい4%とされています。ヘモグロビンは一般に酸素を結合して、全身の細胞に酸素を運搬するのが主な仕事です。そしてこのHbA1Cは、ヘモグロビンの中で糖(グルコース)と結合してしまっているタイプの大部分を占めています。つまり、血糖値が高い状態が続くと血糖(グルコース)が結合しているHbA1Cが高値を示すということになります。血糖値が高い、すなわち糖尿病ということになります。これまで糖尿病の診断には血糖値を基準に行われていましたが、この血糖値は食事などの影響が強く、1日の中でも大きく変動してしまいます。ですので、検査の時にたまたま血糖値が低い場合もありうるので、見逃してしまうケースがあります。しかし、一度ヘモグロビンに結合した糖はなかなか外れないので、このHbA1Cの比率が過去1~2ヶ月間(ヘモグロビン自体の寿命が約3か月のため)の血糖値の指標になるというものです。糖尿病の診断に、これまでの血糖値に加えてHbA1Cを取り入れるようになるということです。ちなみに診断基準の改定は11年ぶりだそうです。糖尿病は非常に怖い病気です。適度な運動が効果的であることが知られています。なぜ、運動が効果的かについては、またの機会にご紹介します。
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