今度は、ドイツやフランス、イタリア、英国など欧州諸国で麻疹患者が増加しているそうです(QLife Pro)。世界保健機関(WHO)によると、過去3年間で欧州において、約9万件の感染が報告されているそうです。ベルリンで行われた第23回欧州臨床微生物感染症学会議(ECCMID 2013)で、2010~11年で、麻疹の感染例が4倍にも増加したことが報告されたというのです。特に、フランスとイタリア、英国で懸念が広がっているとも。理由としてあげられるのは、西欧の中に根付く、副作用の被害による予防接種への懐疑だそうです。また、新三種混合ワクチンの接種と自閉症発症との間に関係性があると指摘する論文が一因とも。ただ、ワクチンと自閉症の関連性は、2010年に否定されているそうです。また、東欧において麻疹が流行傾向にあるそうです。特に、ルーマニアのシンティ・ロマ人には、十分なワクチン接種がなされていないそうです。2010年にルーマニアで麻疹が流行した時は、2万4000人が感染し、そのうち90%がロマ人だったとそうです。麻疹は、皮膚上に赤い斑点がでてくる、非常に伝染性の強い疾患。まれに、重い肺炎や脳炎を合併して発病することがあり、なかにはこのために死亡することも。麻疹の予防策として唯一の方法は、幼児期のワクチン予防接種。WHOは、ワクチン接種率が95%以上を目標とし、麻疹撲滅に向けて運動を実施しています。
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