食べ物をよく噛むことは、消化促進や肥満予防につながることはよくいわれていますね。さらに、最近は脳の働きとの関係の研究も進み、心身の健康へのプラスの効果など、咀嚼の重要性がさらに注目されているというのです(毎日jp)。料理や器の見た目(視覚)、味、香りなどの五感への刺激に加え、噛むという行為も脳に刺激を与えられるというのです。65歳以上の高齢者1000人以上を対象にした調査により、ガムを2分間かんだ後で記憶力が向上することが示されているそうです。また、70歳以上の高齢者を対象に実施した調査では、健康な人は平均14・9本の歯が残っていたのに対し、認知症の疑いのある人は9・4本だったそうです。脳をMRIで調べると、歯が少ない人ほど、記憶に関係する海馬付近の容積が減少していたそうです。したがって、歯を使って噛むという行為自体に、認知機能にプラスの効果があるのではないかと考えられるそうです。ただし、よく噛むからといって、アルツハイマー病や脳血管疾患など認知症の原因を予防できるという根拠はないそうです。ただ、脳に刺激を与え続ける一つの方法にはなりうると考えられています。脳からあごを動かす筋肉に信号を伝える三叉神経は、歯ごたえなど歯や口の粘膜の感覚を脳に伝えるルートでもあります。三叉神経は、覚醒をコントロールする脳幹と呼ばれる部分に接続しているので、何かを噛むことで脳幹に刺激が伝わると脳の覚醒につながると考えられています。これが、ガムを噛むと頭がすっきりするといわれる根拠の1つとして考えられるそうです。でも、噛んで食べるという行為は非常に複雑で、脳との関係についてはまだ分からないことが多いそうです。「よく噛むこと」の目安として、厚生労働省などは「一口30回」を例に挙げているそうです。実際に数えるのは大変ですね。その場合、食物繊維を多く含む食品をメニューに加えると、意識しなくても30回の咀嚼と同程度、食べ物を噛むことになるそうです。実践してみますか。将来のために。
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