先日、インフルエンザウイルスが人間の体内で増殖する際の鍵となるたんぱく質が発見されたというニュースが報道されました(YOMIURI ONLINE)。インフルエンザウイルスは、人間の細胞に侵入すると、細胞側の様々なたんぱく質と結びつくが、増殖の際に、どのたんぱく質を利用するかは不明だったそうです。そこで細胞のたんぱく質のうち、エネルギー生産を担う「ATP合成酵素」を構成する「F1β」に着目し、F1βの量を減らす操作をしたところ、細胞から出てくるウイルスが減少するのが確認されたというのです。ATP合成酵素は、細胞内のミトコンドリアに多くあります。ウイルスは細胞膜に含まれるF1βを利用して増殖していたということです。また、このメカニズムはA型、B型インフルエンザに共通だったということも明らかになったそうです。より効果的な新薬の開発につながる研究成果ですね。
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