健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

インフルエンザに対する防御機能と乾燥

2019-05-16 08:30:36 | 研究
冬にインフルエンザに感染しやすくなるのは、空気の乾燥によって体の防御機能が低下することが一因だとする研究成果がPNASに掲載されたそうです(読売新聞オンライン)。湿度10%と50%の環境で別々に飼育したマウスについて、呼吸時に空気の通り道となる気道の粘膜を調査。その結果、湿度10%で育てたマウスは、異物を運び出す繊毛と呼ばれる粘膜上の器官の動きが鈍り、ウイルスを外に排出する能力が低くなっていたそうです。また、湿度10%のマウスがインフルエンザに感染すると、湿度50%のマウスよりもウイルスに破壊された粘膜細胞の回復が遅くなることが判明。異物をからめ取る粘液の分泌が減るなど、ウイルスへの防御機能が弱まることも分かったそうです。空気が乾燥する冬は、くしゃみなどのしぶきに含まれるウイルスが死滅しにくく、インフルエンザが流行することが知られていたそうです。湿度が低いと、水分不足が起こり、様々なストレスが体内で生じることが原因ではないかということのようです。

https://www.yomiuri.co.jp/science/20190515-OYT1T50204/
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