健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

細胞シート治験

2016-04-08 08:30:07 | 研究
拡張型心筋症の子どもの治療に、脚の筋肉の細胞を使った細胞シートを使えるようにする臨床試験(治験)を始めたと大阪大学病院が発表したそうです(YOMIURI ONLINE)。心臓移植が必要な子どもの重症化防止が期待できるといい、2020年頃の承認を目指すそうです。拡張型心筋症は、心臓が拡張してポンプ機能が低下する病気で、心臓移植しか根本的な治療法がないとされています。国内では毎年50人前後の子どもがこの病気で移植が必要とされています。治験で使うのは、医療機器メーカー「テルモ」の「ハートシート」だそうです。患者の脚の筋肉細胞を培養し、極薄の円いシート(直径5センチ)に加工して心臓の表面に複数枚を貼り付け、心機能の改善を促すというもの。シートは昨年9月、大人の重い心臓病を対象に、再生医療製品を早期承認する制度の初の適用例になっていました。今回の治験は、子どもの拡張型心筋症にも使えるようにするのが目的で、18歳以下の患者3人に対し、今後3年で安全性や治療効果を確かめるそうで、1例目の治療は今年夏頃を予定しているとのことです。
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