健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

立体的な臓器と体を形成する機構

2015-03-31 08:30:16 | 研究
脊椎動物が重力下で立体的な臓器と体を形成する機構の一端がNatureに発表されたそうです(財経新聞)。研究では、臓器形成に異常を示すメダカ変異体の大規模スクリーニングを行ったところ、体全体が扁平になるメダカ変異体「hirame」では、組織が3次元の形状を失うだけでなく、組織の配置も異常になることが分かったそうです。そして、このhirame変異体を解析した結果、遺伝子発現を制御する転写共役因子YAPの変異が原因であることが判明し、YAPタンパク質が消失すると、細胞張力が低下し、重力に抵抗できなくなり、3次元構造をとる組織が崩壊することが明らかになったというものです。細胞張力制御の観点から、iPS細胞を用いて立体的な組織や臓器を作ることに寄与できると期待されるそうです。
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