健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

DHAがアルツハイマー抑制

2013-02-26 08:30:18 | 研究
先日、認知症の中で最も多いアルツハイマー病患者から作製したiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って、青魚などに多く含まれる「ドコサヘキサエン酸(DHA)」が同病の発症予防に役立つ可能性があることを確認したことが発表されました(YOMIURI ONLINE)。アルツハイマー病患者の脳内では、Aβ(アミロイドベータ)と呼ばれるたんぱく質が過剰に蓄積することで、「細胞内ストレス」という有害な現象が起きて神経細胞が死滅し、記憶障害などを引き起こすことが知られています。研究では、50代~70代の男女の患者計4人の皮膚からiPS細胞を作製し、それを神経細胞に変化させ、Aβが細胞内外に過剰に蓄積した病態を再現したそうです。このうち、細胞内にAβが蓄積した2人の細胞に低濃度のDHAを投与した場合と、投与しなかった場合とで、2週間後に死滅した細胞の割合をそれぞれ比較した結果、DHA投与の場合、細胞死の割合は15%で、投与しなかった場合は2倍以上の32%だったというものです。だからと言って、単純にいわしをたくさん食べればいいということにはならないようで、適度の摂取量があるようです(朝日新聞デジタル)。
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