フォト&クラフト工房Gorou's (写真、カメラ、万年筆、腕時計、etc.)

写真、特に沖縄の・・・ カメラ、万年筆、腕時計など蒐集、修理復活などなど・・・写真と物の世界に嵌っています。

絵唐津刷毛目徳利

2016-02-20 00:17:41 | 骨董

絵唐津刷毛目の徳利

 素朴な絵唐津の焼き物が好きで、もうすぐ田中酒造さんの新酒「君萬代」も出ることだし、それを飲むため徳利を手に入れました。同じ絵唐津のぐい飲みで頂こうかと・・・楽しい想像をしております。

 素朴な鉄釉の草模様が、とても良い味を出してます。

 

 

 

 三本線の窯印があります。
 刷毛目の釉の雰囲気からは古いもののように見えますが、高台の具合からして新しいものです。

 

 

 

 

 古い徳利だと直接湯せんで燗をつけると割れそうなので、アルミ製の銚子(チロリ)を使うことにしています。まあこのような絵付がされている陶器の徳利は、直接湯に浸けたりはしませんけれど。磁器で焼かれたシンプルな細長い徳利は、家だとヤカンなどに沸かした湯に直接入れて温めます。

 この徳利は2合入ります。チロリも上の線まで入れると、ちょうど2合です。錫ではなくアルミ製というところが居酒屋さん風で、気に入っています。
 徳利を使うのが面倒な時、まあ早く飲みたい時ということですが、手っ取り早くチロリからそのままぐい飲みに注いで飲んでます。ちょっと冷めやすいですが。
 ちなみにここで注いだ酒は、君萬代の新酒がまだなので、燗酒にとても合う辛口、秋田の「高清水」です。

 いわゆる徳利は、茶懐石の時にもお酒がでるのですが、まず亭主が燗鍋(銚子、お酒を入れて直接温める急須のようなもの)で客に注いで回ります。その後お酒を徳利に入れて客に渡します。それを「おあずけ徳利」と言います。茶懐石をいただく侘茶を確立したのは千利休ですので、既にその頃には徳利が使われていたわけです。
 お茶は鎌倉時代に僧侶の栄西が中国から持ち込んだ物で、その後いわゆる侘茶は室町時代の村田珠光から始まっています。徳利もその頃から使われていたのかもしれません。それ以前の鎌倉時代までは、お酒はお神酒などを入れる「瓶子」を使ったいたのだと思います。

 徳利の話しで、思わぬ方向に行ってしまいました。
 
古い徳利と言っても、現代に残っているものはほとんど江戸期以降のものだと思います。でもその徳利で燗酒を頂くと、それを使った昔の人と一緒にお酒を飲んでいるようで、何かとても楽しい気分になるのです。古い陶器を使うことの、楽しみですね。
 ちなみに燗酒は江戸時代から始まった飲み方で、お酒を温めるというのは日本独特のものです。ヨーロッパにもホットワインの飲み方がありますが、ポピュラーではありません。
 燗酒は適度にアルコール分をとばして体温にもなじむ、体にやさしいお酒の飲み方です。しかし、まあそれで飲み過ぎても困りますが・・・

 只の飲兵衛の、言い訳なってしまって・・・すみません。

-------  -------

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 桐箱塗装してみました | トップ | ラピスラズリの研磨 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

骨董」カテゴリの最新記事