私はヤゴです

水中から地上へそして空中へ飛び立つ人生を

84 星野 富弘展

2009-04-27 18:24:30 | weblog
4月24日からこの連休期間中ながの東急百貨店シェルシェ5階ホールにおいて星野冨弘「花の詩画展」が開催されたので昨日(26日)早速鑑賞してきた。星野富弘と言えば群馬大学を卒業後、中学校の教諭になるが24歳の時クラブ活動の指導中頚髄を損傷手足の自由を失い、以来口に筆をくわえて文字や絵を描き始める。
昭和57年に開いた「花の詩画展」は全国各地で大きな感動を呼んで現在も続いている一方、ブラジル、ニューヨーク、サンフランシスコ、ロスやヨーロッパの外国各都市でも好評で今や世界的な人気者となっている。10年前に群馬に設立した冨弘美術館は、すでに入館者500万人を超えている。
星野さんの詩画は、身近な草花を題材に自然と人生を巧みに重ね合わせ柔らかいタッチで描かれている。健常者ではつい見逃してしまっている自然の美しさ、人への優しい眼差しを気づかせてくれる作品には、どれも生きる喜びや勇気自然への感謝が感じられる。
「神様がたった一度だけ この腕を動かして下さるとしたら 母の肩をたたかせてもらおう 風に揺れるペンペン草の実を見ていたら そんな日が本当に来るような気がした」「雨ニモ負ケテ 風ニモ負ケテ 夏ノ暑サニモ負ケテ 東ニ病気ノ人ガイテモ 西ニ困ッテイル人ガイテモナニモシナイ 丈夫ナ身体ニナリタクテ(中略)オカネモホシイ 着物モホシイ ソンナ私ガ仰向ケニネテイル」どの作品も星野さんの鋭い観察と表現から人への愛、自然への思いやり、ハンデを背負った身体への願望が詩画を通じて痛いほど伝わってくる。

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