クリンさんのブログで 松村直登 を知った
2011年の福島原発事故のとき 避難区域から たった一人立ち退かず
放置された 牛60頭 犬80匹 猫100匹 など 350もの動物の世話をし
今なお 除染で荒らされた田畑の再生に もくもくと生きている
その13年にわたる記録を NHK+ から 松村の語る言葉を拾った
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おらが高校卒業した頃は 第2原発の建設ブームだった
ここでもらう給料は関東の単価が出るわけだ だから猫もしゃくしも東電さ行って働くべってなっちゃったわけだ
爆発させた責任は東電かもしれないけれど 作った責任はおらにも少しあるわけだ
何十匹って繋がったままの犬いるわけだもん 何回か餌食わせたら それを置いてまでは俺も避難できなかったもんな
もう夜 寝られないべし そいつらの顔 夢枕に出てきて
たぶん10日以上は飲み食いしてなかった もうあばら分かるんだから 外からあばら出てるのが
食っていいのか 本当に っていうような顔して俺を見るわけだ 遠慮すんな 食え って
俺も最初は2~3日長くても1週間かそのくらい餌をやっておけば
そのうち飼い主たちが帰ってきてみんな持っていけべとか 帰ってくるべとかそのくらいの話で最初はいたわけだ
もう果てしなかったもん 犬とか猫も死んでいたし 鶏なんか鶏舎ごと全部死んでたからな すごい光景 原発事故はやっぱりとんでもねえよ
簡単に国が殺すなんて言わなかったら 俺も 保護して牛の餌やりなんかしなかった
むやみに殺すことはねえべ それはおかしいべって
悲惨な思いしてやっと生きてるのに
今度は追っかけてって殺すって言うんだぞ 今度殺したら穴掘ってただバタバタ埋めるわけだ それじゃバチ当たっぺって
原発と 国に対しての抵抗もあるかもしれない
おめえらがやった不始末の残党だ これ生きた残りだって
こんな大きな石あるとトラクターもちあがっちまうからな こんなの除染でいれられたんだ
百年もかかってこういう土地にしたんだぞ 先祖代々こうやって石とってきれいな田んぼになって
今度は除染で表土取って石混じりの土入れて 除染終わりました なんて・・・
戻すべ 戻す 戻す
こんなの大したことね その気になれば 何でもできるんだって
戻すんだ 戻るかどうかじゃ戻んねえぞ
そんな弱い意志では戻んねえ
あっという間だった
13年の間に 福島の後 九州も大地震 能登半島も大地震 世の中災害はずっと歴史をたどると繰り返しているんだっぺから
だからみんな明日は我が身なんだ 立ち向かうしかねえべな 立ち向かえば 困難はあるけれど やっただけのことはある
周りはどんなことが起きたって桜は例年と変わらず 毎年こうやってちゃんと咲いている
何があっても どんな困難があっても 生きていかなくてはならないわけだ
どうやって生きたかだ