ぶらっと 水戸

水戸の見て歩き

水戸の神輿にある鳳凰

2024-06-15 21:26:06 | 水戸

 鳳凰(ほうおう)は中国の神話にでてくる霊鳥だそうですが、日本へは古墳時代に伝えられたそうで、法隆寺などにもその像があるそうです。神様の乗物である神輿の屋根にある鳳凰は、鳳輦(ほうれん)という天皇の乗る輿(こし)の屋根についた飾りがもとだそうです。

 

水戸の大神輿(水戸市民会館に保管 泉町1-7-1)
 屋根の中央に尾羽をひろげた大鳳凰が据えられ、四方にある蕨手(わらびで)の上には小鳳凰が乗っています。この神輿の大鳳凰は、クチバシ下の光って見える瓔珞(ようらく 仏などの装飾具)をくわえているようです。大鳳凰の重量は60kgあるそうです。

 

弘道館鹿島神社(三の丸1-6-4)
 弘道館鹿島神社の神輿には、稲穂をくわえた鳳凰が乗っていました。

 

常磐神社(常磐町1-3-1)
 先月行われた常磐神社の例大祭で、社前に置かれた古い神輿のようです。この鳳凰は、紙垂(しで)のついたサカキの葉をくわえているようでした。

 

別雷皇太神(元山町1-1-57)
 この鳳凰も稲穂をくわえているようです。雷神さんの秋祭りで見ました。新しくできた水戸の大神輿に似たデザインのように見えます。

 

飯綱神社(東赤塚2173)
 境内に飾られていた古い神輿です。この神社の神輿は暴れ神輿として有名だったそうですが、鳳凰も壊れないように頑丈に作られているようでした。

水戸の鳳凰(2)

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水戸の木の根元に祀られた神(2)

2024-06-14 21:26:54 | 水戸

 樹木の生命力を神の一つの形や力と見て、その加護を受けようとしたのでしょうか、あるいは、単純に風雨をしのごうとしたのでしょうか、樹木の根元に神の住まいである石祠などを建てることがよくあるようです。

 

大井神社(飯富町3475)
 大井神社境内にあったスギの大木が切られようとした時、大津とらじろうと、久野とらたろうという二人が、特別な木だからと周囲を説得して、やめさせたそうです。その後、その杉は伐採されたそうですが、二人の尽力を顕彰して二寅(二人のとら)霊神として杉の根元に祀ったそうです(写真)。石段をのぼる途中にあります。

 

十二所神社(牛伏町214)
 くれふしの里古墳公園内にある、十二所神社付近にあるご神木らしい紙垂(しで)が張られたシイの古木の根元にある石祠です。このシイは、樹齢150年の保存樹木のようです。

 

春日香取神社(川又町246-1)
 古木の根元にできたウロの部分に、陶製の社(やしろ)が置かれていました。たぶん戦中から戦後にかけてつくられたものでしょう。

 

加倉井町の墓地(加倉井町796)
 墓地内にあるサクラの根元に馬頭観音の石祠が建っていました。これは後から育ったサクラの木が石碑を囲んだように見えます。

 

極楽橋下流(吉沼町36°21'50.3"N 140°31'26.3"Eあたり)
 ここは、以前、社殿裏側(写真左側)を流れる備前堀の支流である新川に向かって傾いていたエノキの根元に水神が祀られていたのですが、現在は、エノキが倒れ切株と石祠が残っています。 

水戸の木の根元に祀られた神(1)

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水戸のビワ

2024-06-13 21:19:24 | 水戸

 ビワ(枇杷)の季節のようですが、今年は豊作だそうです。名前は、実が楽器の琵琶に似ていることから付いたそうです。中国南部の原産だそうですが、本格的な栽培となったのは江戸時代末期に長崎へ中国から入った品種だそうです。葉は枇杷葉(びわよう)といわれて、咳止めなどの生薬として使われるそうですが、種には体内で青酸に変化する物質を含み、健康に問題があるようです。厚ぼったい緑色の葉の中に密集してみのる黄橙色の実は、夏の入口の雰囲気を大いに醸し出しているようです。下は、どれも個人住宅や農家で見た樹木です。写真で、上から下に移るに従ってだんだんと色づいていく様子がわかるようです。

 

新荘
 小木ですが、普通の家で、この木1本はとうてい食べ切れないことでしょう。写真左下に見えるのはアーティチョークのようです。(撮影5.22)

 

小吹町
 道路の面して広く茂ったビワです。ここでも実が一面になっていましたが、まだあまり色が濃くなっていないようでした。(撮影6.1)

 

元吉田町
 この木はもうだいぶ色づいているようです。冬に咲いたあまり目立たない花が、半年くらいかかって熟した実になるということなのですね。(撮影6.1)

 

本町
 きのう前を通ったところ、実がいくつも落ちていました。(撮影6.5)

 

五軒町
 この木ももう食べごろなのでしょう。秋のカキの実もきれいですが、今の時期に見られるビワの熟した様子もたいへん楽しめるようです。(撮影6.9)

水戸の梅の実(3)
水戸のクワの実

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水戸で見た「バイカ(梅花)」がつく花

2024-06-12 21:35:32 | 水戸

 ウメとサクラは人気ある花なのでしょう、それを冠した植物はたくさんあるようです。今回は「バイカ(梅花)」を冠した水戸で見た花をさがしてみました。ウメの水戸では、こうしたものはもっと活用できるような気もします。

 

バイカイカリソウ(報仏寺 河和田町887)
 メギ科。日本の固有種で、普通のイカリソウの花にある、碇(いかり)のような距(キョ)がなくて、梅の花に似ている品種だそうです。

 

バイカウツギ(水戸市植物公園 小吹町504)
 アジサイ科。写真はセイヨウウツギだそうです。バイカウツギはそうとうウメに似ているようです。花の匂いがいいようで、香水の原料にもなるようです。

 

バイカオウレン(水戸市植物公園 小吹町504)
 キンポウゲ科。花弁に見えるのは萼(ガク)だそうです。牧野富太郎が好んだ花でもあるそうです。セリバオウレンは生薬として使われるようですが、バイカオウレンは使われないようです。

 

バイカカラマツ(水戸市植物公園 小吹町504)
 キンポウゲ科。北アメリカ原産だそうです。八重咲きがあったり色の違いもあるようで、人気のある園芸植物のようです。植物館で行われた山野草展で見ました。

 

リキュウバイ(バイカシモツケ)(報仏寺 河和田町887)
 バラ科。ウメザキウツギ、ウツギモドキ、マルバヤナギザクラなどという別名もあるようです。中国原産で、明治時代に日本に入ってきたそうです。茶人に好まれたので、リキュウバイ(利休梅)といわれたようです。

 

バイカモ(筑波実験植物園 つくば市天久保4-1-1)
 キンポウゲ科。これは付録です。きれいな冷水で育つ北日本で見られる水草のようです。山菜として食べることもできるようですが、絶滅危惧種に指定されている地区も多くあるようです。

水戸の梅の話題(26)

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水戸の地蔵(8)

2024-06-11 21:57:59 | 水戸

 1700年代に建てられたように見える地蔵を集めてみました。元禄年間(1688-1704)以前にあたる、1600年代の地蔵は、そうとう少なくなっているようです。

 

天徳寺(河和田町914-1)
 正徳3年(1713)巳(み)と見えました。墓地内にあった地蔵です。2代徳川光圀の跡を継いだ、光圀の兄(高松藩主徳川頼重)の子である綱條(つなえだ)の時代です。正徳五年(1715)に大日本史という名前が決定したそうです。

 

加倉井(36°23'44.1"N 140°23'05.8"Eあたり)
 三つ叉のわかされ部分に建てられた雨除けの堂中で見ました。「享保一四年(1729)酉八月廿四(24)日 原同行中三十五人施主 開眼師 乗(板に書かれた文字は「乗」のように見えましたが「来」かもしれません)迎山之刻作也」と書かれた板がありました。

 

神崎寺(天王町8-17)
 「享保十五年庚戌(1730)七月吉日 奉鋳鎔金銅地蔵尊一躰」とあり、以下、僧や檀家の奉納者名が台座の反り花の表面に彫られていました。金銅製の露地仏ですが、きれいな姿で残っているようです。この年に4代宗堯(むねたか)が26歳で没し、子の宗翰(むねもと)が3歳で跡を継いだそうです。またこの年は、8月に花火の禁止令が出たり、9月には洪水があったりしたそうです(水戸歴世譚)。

 

八坂神社(高田町209-1)
 背中に彫られた文字が、何となく「延享元(1744)」のように見えました。ここは境内の外は茨城町という、行政の境界です。宗翰の時代のようです。

 

米沢町(36°20'27.3"N 140°27'37.3"Eあたり)
 背中に「宝暦六丙子(1756)十月廿四日」とあります。何枚も重ねられた帽子やちゃんちゃんこは、もう少し暑そうです。これも宗翰の時代のようです。この年は、台町清巌寺へ江戸の芝増上寺の僧は来て説法したそうですが、久昌寺の僧と宗論となり騒擾となったそうです。また、酒門に木食観海が、宗翰から134石を与えられて、羅漢寺を開創したそうです(水戸紀年)。

水戸の地蔵(7)

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