オバマ大統領、13日から韓日中歴訪…「3国3色」の懸案(2)
◇中国、通商圧力の中でも強い意志
中国訪問を控え、オバマ大統領は「米国と中国の関係が世界で最も重要な関係」と宣言したことがある。これは、大きなグローバル問題を解決するには新たに浮上した中国の協力がなければ不可能だという点を、誰よりもオバマ大統領自身がよく理解しているということを意味している。このためか、オバマ大統領は先月訪米したチベットの精神的指導者ダライ・ラマに会わないなど、中国を意識する行動を見せた。
にもかかわらず人民日報の姉妹紙で中国共産党が統制する環球時報は9日、「首脳会談で中国が米国に頭を下げることはないだろう」と報じた。米国の通商圧力攻勢に負けないという強い意志を表明したのだ。このようにオバマ大統領を待つ中国の内心は期待よりも憂慮が強い。
北京外交消息筋によると、胡錦濤国家主席とオバマ大統領間の首脳会談では、アフガニスタンと反テロ協調、地球温暖化対策、北朝鮮とイランの核問題などが幅広く議論されるとみられる。
両国間の懸案としては「通商戦争」と例えられる貿易摩擦問題が最も大きい。両国間では最近、米国が中国に反ダンピング関税を課すと中国が反撃に出るという攻防戦が繰り広げられている。
米国内の失業率が悪化した状況で、オバマ大統領が中国の譲歩を引き出すために、意図的に攻勢を展開していると、中国は疑っている。さらに輸出増加率がまだマイナスの中国としては米国に大きく譲歩できる立場でないため、貿易摩擦の解決は難しい見込みだ。このため北京の外交関係者の間では、通商だけでなく多者間の問題でもオバマ大統領が顕著な成果を出すのは容易でないという観測が強い。