私は幼いころから父が大好きでした。
北海道庁教育水産庁の元・・24歳から59歳まで太平洋やインド洋ベーリング海日本海(日本一周)の学生の技術指導や、環境調査・気象業務・海難事故救出など年の3分の2は海で仕事をしていました。
父が環境調査に出かけるときは、船にいつもその調査の専門の大学教授などが乗船していました。
元気で明るく、優しくて厳しい好奇心旺盛な父はいつもその研究者と親密になります。
帰ってくるたび、私達に未知な世界を楽しく誘導してくれました。
政治の話、将来の水産業の話、陸地の農薬が海に流れ出る環境破壊は60年前から示唆していました。
今朝、NHK[あんぱん」でのぶの夫になった人が、大きな海洋図を広げるシーンがありました。
ああ父もそうだったな・・・いつも世界を感じさせてくれたなーと懐古。
父は教育者でありました。
今思えば楽しく学問ができるよういつも子供たちの好奇心を導いてくれました。
家族でスキースケート、野球も家族で、卓球台も庭で出来ました。
バーベキューやジンギスカンもベランダ越しで良くしました。
映画などもいつも連れて行ってくれました。
私は中1頃、地球儀を見「赤道って‥真っ赤なコースロープでもあるの?」と聞いたら父は大きな海洋図を広げ・・赤道直下にいると「影が出来ない」理由や直下に差し掛かった時は赤道祭りを船の上でやったり・・
フィジー諸島のフランス領土の話や・・小笠原の海の話とかいろいろ教えてくれました。
父は乗組員の中でも海の情報を多く知っていたので、乗船中は研究者と夜を過ごすことが多かったようです。
当時お酒を飲まなかった父は・・学ぶことが大好きで・生涯資格取得などで頭がはげるほど頑張った人です。
中3の終わり、客間に呼ばれ数年に1度父の訓戒を受けました。
「勉強と学ぶこととは違う・・勉強は強いられてするものだが‥学ぶとは死ぬまでしなければいけない・・人間としての教養だ。
人間として大切なのは・・教養を深めることだ!!
大人になっても学び続けなければ教養のない人間は恥ずかしい。
学歴だけで人生は決められない・・学ばない人間は教養のない人間だ。
教養を身に着ける為にも・・ずっと生涯学び続けるように!!」
と、語句を弱め一言一言噛みしめるように言われた言葉は・・今も守っている。
今思えば、私に大学受験を諦めさせた・・父の断腸の思いだったのかもしれない。
男優先の時代。
軍人にも似た父の威厳とやさしさが‥今ふたたび思い出される!!
父には感謝しかない。
母も同じ。