楽学天真のRead & Think

読書はこころの泉。
目がかすれるほどに読みたくなる。
私の乱読記録として、このサイトを再開する。

地球科学者必読の本ー氷河期の発見

2007-02-25 11:48:08 | 科学
氷河期の「発見」―地球の歴史を解明した詩人・教師・政治家

扶桑社

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昨年、この分野で評判になっていたこのドキュメント翻訳本を読んだ。
これはすごい本である。地球科学を学ぶ学生諸君や研究者必読の書である。私は強く薦めたい。
なぜなら重要な3つのことが実にうまく描き出されている。それもあたかもサスペンスドラマを見るように。
すばらしいー!
研究したくなるこころをくすぐってくれるぞー!

その1。全ての人間が信じている常識を科学はどうやって打ち破っていくのか、とくに証明不能といわれる地球の歴史において「証明される」とはどのような方法をとるのかということを体感できるからである。そのキーワードはこの本にも登場するライエルの強調した現在主義。それも斉一主義と未分離な19世紀的現在主義である(これを展開するのは別の場にしよう)。

(科学論的キーワードは現在主義、斉一主義、カラストロフィズム、ネオカタストロフズムなどを知っていると、本当 にこのドキュメントは深く興奮できる。)

その2。科学の世界における発見をめぐる人間関係を学べるからである。科学者における友情と敵対は、信頼と裏切りは、発見やアイディアをどのように相互に尊重するかによる。それは世紀の発見であればあるほどより深刻である。それを見事に描き出したドキュメントであるからである。(だれだって「俺が俺が」があり、知的先取を競う科学では、それがほとんどの人間関係を決めてしまう。この本は、そのように極めて醜く世俗的である科学者というものを描くことに成功しており、ドキドキしながら読める。だってこの私のブログでも明らかなように、皆、その人間だからね。世間的にはここが一番おもしろいかも)

その3。この本だけからはわからないことがらであるが、当時の時代背景(日本で言えばまさに幕末、明治維新前夜であり、日本にはこの熱い科学の論争がほぼ終えた後に輸入された。そして欧州では産業革命によって国の間で激烈な競争が進行していた)を考えると、科学における「知りたい!」という思いがいかに社会の中で夢を与えていたかが伝わってくる。
(歴史大好き人間にはたまらない)

てな、わけで、この本のネタは来年度の文系向け大講義「科学と人間」の一部に採用すること決定。

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突然ふってくる締め切り

2007-02-23 18:38:09 | 科学
月末になると多くの締め切りがふってくる。とくに年度末近くは大変だ。
論文、これがやっかい。一夜にして出来るものではない。
頭を使わなければならない。
一難去ってまた一難。
どこまで続くぬかるみぞ。
いつもこのように追いつめられて仕事をすると、逃げたくなる。
いませっかく来年度の講義に向けて、面白いことにはまっているのに!
学界関係も山のように迫ってくる。
こちらも頭を使わなくてはならない。
多重債務状態である。
便秘ともいう。
あーあ、これがじんせーい!
なんて歌でも歌いたくなるね。
明日も出てこなくては。
ん?2次試験?



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思い出のキャンパス

2007-02-20 23:38:29 | 
昔、北国から南国のこの大学へ赴任して、おどろいたのはフェニックス。
「お!巨大パイナップル!」となにか得した気になった。
それから四半世紀。益々巨大化していた。当時の倍の背丈にはなっている。
葉の痕を数えると分かるのだね。あの時の背丈はどこだったかと。
写真の黄色いふさふさが、25段下なのだね。


そして、それから12年後、この大学を去るとき、子供がお祭り屋台で買って来て、こどもまで産んだ金魚を大学の池に放した。
それがここ。
「まだ、いるか?」と思わず覗いてしまった(いるわけないでしょ!)
真ん中にこんな石(花崗岩/庵治石)などなかったね。


時は走馬灯だね。
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教育力

2007-02-20 23:07:05 | 教育
週末に飲み過ぎか、どうもこの気候で体調が崩れ、おまけに花粉症か、不調!
というので今日はさぼって、家でぐずぐず。
我が家の犬と一緒に寝てしまった。
でも睡眠剤の読書。
教育力

岩波書店

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 この本を手にした理由は、先日授業が終わり、その最後にアンケートを取った結果である。すなおに私の講義にたいして肯否の両方の意見があった。なるほど、と思った。学界活動や研究などほかのことで超多忙で、おざなりの準備しか出来なかったときのことが見事に反映されている。一方、ちょっと余裕があって力を入れた時はそれなりの反応になっている。授業評価とはうまく出来ていると反省した次第である。その後、学生の意見を聞くと、学生の側はきちんと、それらから値踏みしていることが分かる。

そこで、反省せねばと、この本を手にしたわけである。
彼の本は何冊か読み、なかなか面白いし、一生懸命であることがわかる。なんせ、明るいのがいい。
最初は説教臭いことがらが羅列していると思った。あまりにも多岐に渡っている。途中で飽きて中断もした(ぐーぐー)。
しかし、途中から、これは読者へ向かって説教しているのではなく、著者が自分自身へむけたメーッセジでもあるのだな、と思い立った時から一挙に読めた。教育力とは自分の人間を磨き続けること、そして専門におけるたゆまぬ向上を続けること、この2本柱。だとすると私の確信と一緒である。ただ、どちらも私はまだまだ中途半端の未熟者だがね。

来年度はいい、授業をしてみようと思う。
でも時間がないので少しずつ溜め込んでしっかり準備しないとね。でもやっぱり余談はしたいな。
そこが生き甲斐でもあるのだから。ちょっと少なめにしますが。この本にもそれは大事なことと書いてあるし。

本当に大学教員というもの「教育とはなんぞや」という教育は受けていないからね。
自分が受けた教育や、自分の経験にもとづいた完全なる経験主義者。
だからFaculty developmentが問題になるのだね。

あとがきがいい。斉藤孝氏は若いけれど苦労人なのだ。なんせ、明るい!

私も教え子の多くが教師になっている。 
人格は私より確実に彼らが上。彼らから多くを学びたい。
せっかくの時、カラオケなどではなかったな。ちょっともったいなかったかな。
でも、またの機会があることを期待したい。
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定年記念同窓会+α

2007-02-19 18:18:22 | 人間
昨日は定年記念の会。最終講義は午前中であることを失念し、午後宴会途中からとなってしまった。
午前中早くついてしまったと思い、締め切りすぎた原稿かきで、1時間喫茶店にこもってメールで送付。
さ!と思ったらすでに宴たけなわ。やっぱりこのずぼらさ変わっていないね。

さて、宴会+アルファ。
いつもこのようば場で思うのは懐かしい顔。しかも昔と変わっていない。美男美女?
顔は皆、同じ若い!ちょっと落ち着いたかな。
実はこのように思うのは当事者だけらしい。
全く知らない人や若い人から見ると
「なにをいってる?はっきりとおじさん、おばさんじゃん!」
ということらしい。
その、「いつまでも若い!」という錯覚をもたらしてくれることが実は「同窓会」という組織がつづくゆえんなのですね。
だから頻繁にやるとまずい。若くないことが自分も皆も分かってしまう。おまけに昔の人間関係が復活したりするからね。
さて、久々にその後、わがマドンナ美女軍団たちと、からおけ!
(ーーなので、ちょっとぼかして)



でも聖職者としての職業が多いこともあってか、家庭を持つ人が多いことか、皆「明日があるから」と夕刻6時には解散。
「あー住む世界が違うのだ」とちょっと寂しい思い。

でもその後南の国からやってきた元の同僚と気を取り直し、その大学で何やら学部長候補らしい友人(彼の専門は物理なのだが、その大学にいる時よく愚痴を聞いてもらった)を呼び出して深夜まで。途中から、会社に勤めながら大学院に通うもとの学生を呼び出し、深夜まで飲み話をした。地方の大学の生き残り戦略は大変である。私はあえて「学内政治はやらない!」と決めているが、本当に大変である。学部長選挙は今日であるといっていたがどうなったかな。ご苦労さんとしかいいようがない。「人の悪口は慎重にね。うまくやらないと全て跳ね返ってくるからね。人前で恥をかかせるのが最も恨みをかうからね」というのが老婆心からのコメント。
そんなことこの年になればいうまでもないことではあるが。上に立つ場合は特にね。野党であるうちが気楽であるが。

おかげで今日は飛行機で帰ってくるので精一杯。フラフラ。やっと夕刻になって楽になった。
ちょっと飲み過ぎ。



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