楽学天真のWrap Up


一語一句・一期一会
知的遺産のピラミッド作り

いい論文を書こう(1)論文はラブレター

2007-11-30 18:57:32 | 科学
さて、年度末が近づいて来て、そろそろ研究の成果をまとめて論文にしなければならない時となってきている人が多いですね。
そこで、このブログで改めて論文について記そうと思います。世の中に「論文の書き方」のようなhow to ものが多いですし、
それらも多いに参考になるはずです。

さてさて、まず最初になすことは皆さんの心の中にある義務感の払拭です。
まず、皆さん。締め切りが近づいて来て、書か「ねばならない」と追いつめられた心になっていませんか。
自分に問うてください。

これがいい論文を書けるかどうかのまず最初の関門です。「ねばならない」は守りの姿勢です。
それを払拭し、「書きたい!」という気持ちに自分を盛り上げることからはじめましょう。
私は良く、論文とはラブレターと同じである、ということにしています。
義務感で書いたラブレターなど相手にこころが伝わるでしょうか?
伝わりませんね。

私は最初のラブレターは高校2年生のとき、精一杯眠る事もできずに書きました。
でも、結果はーー
でもさわやかなものでした。受け入れられなくとも気持ちは通じた。
2年後には向こうから来ましたが、その時の私にはーー。
おっとと。ちっと脇道でした。

論文もそれと同じです。
しかし、自然科学における論文の違う事は「こころ」や「感情」を表す言葉は禁句なのです。
文学ではないのですから。

つづく。
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坂出殺人事件

2007-11-29 13:40:59 | 時評
ちょっと場違いではあるが、今ニュースをにぎわしている香川県の坂出殺人事件。
あの現場は昔々、良く釣りへいったところだ。
まだ若い頃、休みになると家族をつれてあの岸壁へ出かけた。
初夏になると鯖だ、イワシだ、と大群が岸壁に押し寄せ、1時間でバケツが一杯になる。
幼かった息子も娘もおおはしゃぎ。
夏になると、夜のちぬ(黒鯛)釣り。電気浮きをたらして、それも良く釣れた。
なんたって鯛だ!

私は釣りにのめり込むようになっていった。
しかし、ある時からその釣りでにぎわう岸壁に暗雲が立ちこめた。

朝早く、まだ暗いうちに夜明けを狙ってそこへ出かけた。
最高の釣り場が、今、話題の現場の工場の海側岸壁。

「さ!夜明けを待つぞ!」とセットしようとするとーー
なにやら「ウーウー」と聞こえる。
「?」と暗がりを振り向くと、輝く光がゆれている。
「なんだ?あれ?」

「犬だ!」そこにはほとんど無数といっていいほどの光る眼がある!
野犬の群れである。襲われたらひとたまりもない。

私は恐怖に駆られて一目散で退散した。

今回のニュースを見ていると、幼子達の遺体の発見場所はその工場の裏側である。

それからもう一つの事件があった。
家族でにぎわい、夜釣りを楽しんだその岸壁の縁から数台の車があがり、白骨化した運転者が数体あがったのである。
自殺なのか事故なのかはわからない。しかも1台や2台じゃなかったのである。なんの柵もない岸壁から飛び込んだ車であることだけは確かであった。

『良く釣れるには理由があったのだ!」
と、
それから人はその岸壁には釣りに行かなくなった。私も。

でも、そんなことももう25年以上前。
今は変わってしまっているのだろうなとも思ったが、ニュースを見るとあまり変わってはいないようだ。
合掌

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暁のひかり

2007-11-16 17:33:31 | 読書
暁のひかり 新装版 (文春文庫 ふ 1-41)
藤沢 周平
文藝春秋

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船の中で、隙間時間によみふけりの一冊。
暁のひかり
短編6編。
本当に心が洗われる。
余韻がほろ苦く、ここちよく、人間の性を残していく。
どうしたらこんな小説を書けるのであろうか。
本当に作家になりたくなる作品ばかりだ、と同時に自分の人生を重ねてしまう。
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お伊勢参り

2007-11-16 17:32:20 | 

船から賢島で降りた。夕刻まであるのでアメリカ人とお伊勢参りにいって来た。
一度はしたいと思っていたが、関西にいる時はなぜかしなかった。
というので出かけたが、ま、日本の文化、日本人の心を説明しながらいった。
と、そのお伊勢さんの鳥居前の特等の位置を占める赤福はーー、閉じている。


その横のお多福は大繁盛。


そこで伊勢うどん、を食べたがーー、うまいというかなんというかーー。
うどんじゃない。
お多福豆をぼりぼり。焼きたての試食キスはうまい!
そして、甘酒を飲んでーー。
久々の観光モードでした!
今日は下船記念大宴会である。
あす、東京へ帰ります。
メイルを見るのが怖い!
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風の果て(上)(下)

2007-11-10 22:56:40 | 読書
風の果て〈上〉 (文春文庫)
藤沢 周平
文藝春秋

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今日からまたまた出張。あすから1週間、船だ。
新幹線と電車の移動中5時間、久しぶりに読書。
今、NHKで放送中の「風の果て」(上)(下)を読んだ。
だって藤沢周平だからね。
彼の時代小説は本当にあったかくてよい。
これは特に、下住みから権力者へののし上がる主人公。
竹馬の友との関係がねじれて、それでもやはり友である心の葛藤。
権力者の誠実と欲の狭間。
そして最後には時間がすべてを押し流すさわやかさとむなしさ。
なぜか、こころが洗われる。
それが藤沢周平。
映像は半分を過ぎたあたりだが、後半の盛り上がりをどう描き出すのか楽しみだ。

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