楽学天真のWrap Up


一語一句・一期一会
知的遺産のピラミッド作り

悩む力

2008-09-19 20:09:24 | 人間
悩む力 (集英社新書 444C)
姜尚中
集英社

このアイテムの詳細を見る


私は彼が、「朝までテレビ」に出演していた時から、その論理の明晰さに注目していた。
差別される在日であることによる卑屈さ、差別への憤りなどから、誇りへの脱皮。
そして、自らの立ち位置こそ、日本も韓国も、そしてアジアを、世界を変えていくことの出来る、という崇高さ。
それは、祖国の独裁時代に立ち上がり、闘った青春時代から既に蓄積されている。
日本でも学生運動の嵐が吹き荒れた。一切の既存の価値観を否定せよと。
人は悩み、苦しむほど人生が輝く、という一つの例だ。
私は、昨今横行する日本、韓国、中国での偏狭な民族主義を唱える人たちに、彼の生き様を見て欲しいと思うばかりである。

ちなみに、彼は私と同じ歳。
その時は、今と違い、在日の人たちは国立大学への入学資格すらなかったのだ。
極めて優秀な、人格的にも優れた私の友は東海大学だ。

私学はどんどん受け入れた。早稲田はその先頭にいた。
だから、早稲田大学は韓国に多くに人脈を持っていて、私たちの分野では最もアジアで信用のある大学だ。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする