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楽学天真のWrap Up


一語一句・一期一会
知的遺産のピラミッド作り

プラトンとアリストテレス (2)

2007-01-08 21:37:20 | 科学
そうそう、このつづきを書き忘れていた。
楽学教授「プラトンは目に見えるもの、感じるものは見せかけだよ、本当のところはみえたり感じたりしないものだ」といったんだ。だから、17世紀後半、ニュートンの成功が大ブレークして以降、原理から出発して自然のすべてを数学で表現できる科学の理論体系こそが自然の真理と解釈されるようになった。20世紀前半まで物理帝国主義ってのは、それでおせおせどんどんだったわけだ。でも1970年代以降、かげりがはっきりと見えて来た。それはもうちょっと先にはなそうかね」

学生B「だったらやっぱり理論屋が一番偉いんだ!やっぱり、俺なんか駄目だ、駄目だ。頭悪いし。数学物理なんて一番苦手だし」

楽学教授「そう、そう思わされてしまうのが日本の教育の悪さだ。数学が出来る奴が一番頭がいい。物理が出来る奴が一番頭がいい、とね」「でもそれだけでは、あたかもギリシャのサロンのようであり、科学は一歩も前へ進まないにだよ実は」

学生B「それでアリストテレスはなんていったの」

楽学教授「私も正確には知らんがね。でも、きっと<ちょっと待った!プラトン先生。先生のそのイディアという考え、おかしいと思いマース!>ってなことをいったんだろうね。そして<感じるもの、見えるもの以外に何が真実だというんですか?それ以外、何もないではありませんか!>ってね。アリストテレスはプラトンの学生であったわけだから、学生が先生にたてついたわけだ。今なら <なにをいうか!破門じゃ、破門!> となるねきっと。特に日本ではね。でもギリシャのアカデミアではそうならなかった。プラトンってやっぱり偉かったんだね。その20年も議論が続いてアリストテレスは後を継いだってんだからね。」

学生B「先生だって、僕らが違うことをいうと目くじらたてて、議論するじゃないですか。あれって結構怖いんですよ!」

楽学教授「いやいや、すまん。わしも仏様じゃないからね。違うことを言われると、ちょっとムツとするもんじゃないの。夫婦喧嘩や親子喧嘩、兄弟喧嘩なんて、そんなもんだろ?」

学生B「僕たちは夫婦でも親子でも兄弟でもありません」

楽学教授「そうそう違うね。でも実は、口では反論して、心ではほくそ笑んでいるんだよ。<おうおう、一人前になっていくぞ!>ってね。私は教授で年も君らの親並みで、成績認定の権力も持っている。でも、その恐怖に負けて、納得できないのに議論を引っ込めるようじゃ、科学の世界では一人前にはなれんね。」

学生A「でも、議論の中に感情を入れるのは反則ですね。」

楽学教授「そうそう。わしもまだまだガキだからね。議論の挑発(相手の感情爆発を誘うこと)にのらず、冷静に議論を戦わせることが私にとっても宿題なのじゃ。だから仏教書も読む。反論に詰まった方がとりあえず負けじゃ。その場ではね。しかし、後ほどの反論はありじゃ」

学生B「ところでアリストテレスは?」

楽学教授「そうそう。もっと目に見えるもの、感じるものを大事にせよ、といったわけだ。これは自然科学におくと、自然の真理に近づく道は観察や観測にあるということ。経験が大事だ。ということでもある。」

学生B「それって分かりやすい。理論や数学なんてよく分かんないけど、とにかく観察をする。それを表現できる数字に直す。
そしてとにかくグラフに落として、近似する数式に置き換える。その時、いまじゃexcelというものがあるからすぐ出来る」

楽学教授「そうそう、その数字が何やら物理量であれば、観測というんじゃ。そして出て来た数式は、なにやら物理の法則があるはずだ、と思う道をつくる。でもそれを説明できる理論なんていまの物理学に必ずしもあるわけじゃない」。

学生B「アリストテレスっていいじゃん!俺向き!」

楽学教授「だから、頭でっかちで体の関係のない心の恋愛をプラトニックラブ、その反対に体の関係はあるがちっと心はなんていうのをアリストテレリックラブってね。私らの青春の時にはいったもんだ。プラトンなんてうそだ!アリストテレスがいい!てね」

学生A「それで先生は<神田川>なのか。なるほどなるほど」

楽学教授「いやいやちがうぞ。もちょっと考えてみよ。どっちもそれ一方じゃ真実へは近づかないんじゃないかい?」

学生B「それって?」

楽学教授「またまた恋愛でのたとえだがね。学生A君、君は彼女もいないし、どうもプラトン型に見える。学生B君、君はどうもふられてばかり、アリストテレリックみたいだね」

学生A,B「んで?」

楽学教授「どちらも駄目じゃろ、ってこと。成就しない」

学生A,B「むむーー、<くやしいが反論でけん!その通りだ>、くやしいー!!、このおやじ!>。でも成就って何?結婚すれば成就?」

楽学教授「そこでだ。渡邊淳一の世界を知らねばならんのだ。」

学生A「え!あの失楽園の!?先生やばいんじゃないすか!それって最近のなんとかって映画って最後には殺してしまうとか」

楽学教授「そうじゃない、恋愛ではこころと体、科学では理論と観察・観測の関係のことじゃ。はなしをそらすな」

学生A,B「でも不倫とか、やっぱりまずい」

楽学教授「不倫とは中国では近親でのこと、そこまでがモラル外。日本でいう不倫は婚外恋愛というんだと(渡辺淳一談)。そこはモラル内だと。きちんとすればありだと。いやいや、んなことを議論してるのではないぞ。プラトンとアリストテレスだぞ」ふー、話題がそれるので疲れる。

学生B「そらしているのはどちらですか?

楽学教授「ま、いい。続きはまたにしよう。嵐が去って静かになったね。明日から本当に平常だね」
のち
また、新潟で地震だ!
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若者ー外交も学ぼう

2007-01-07 08:00:23 | 読書
ニッポン青春外交官―国際交渉から見た明治の国づくり

日本放送出版協会

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正月読書第3弾
 この本を読んだ動機は、我が業界元祖ナウマンの時代背景を知りたかったから。同時に歴史は大好きなのでそのことも。
 明治維新後、日本外交の本格的始動とその前夜でこの国を作った20代の若者たち。本当に感動的である。この本の著者が最も惚れ込んだのは鮫島尚信。彼は若干20歳で欧州での日本代表となる。時の世界帝国はイギリス。あまりにもの若さに相手にさえしない。しかし、フランスなどでは大歓迎。以降、かれはパリにて日本の看板を高く掲げ、最も正確に外交の政策を出し、実践をつづける。病気にて35歳で死んでしまうが、その病床を押しての活動はすごい。その無二の親友はあの有名な森有礼。彼も同年代、森は後に初代文部大臣となるが、10代でのアメリカへの薩摩秘密留学生から大英帝国へ。そこで日本の番を張る。

 対ロシアは榎本武揚。彼は函館五稜郭戦争の幕府側の親分であったが、一方の明治政府軍側の黒田清隆によって惚れ込まれてしまう。北の脅威ロシア対策は北海道の最重要課題。そこで榎本を引き出す。かれは見事に解決し、全千島は日本、樺太はロシアと確定する。これは戦争によって領土を解決したのではない。今もめている北方領土問題は戦争の結果。平和時の解決へもどせ、とは正論であると私は思うが、だれも主張してはいない。その榎本(蝦夷共和国総裁だよ!)は明治維新の時、32歳である。私はこの人が今でも興味深い。なぜって?だって日本の地球科学関連学会で最も古い東京地学協会の創設者(明治12年)の一人だよ。その経緯を知りたいのだが。
http://wwwsoc.nii.ac.jp/tokyogeo/intro/shoukai.html

 明治政府中枢は極めて若かったことはつとに有名であるが、かれらがこの国を文明国に押し上げる中枢にいた。そして苦労の末、安政の不平等条約を解決する。その時に覆いかぶさる西欧列強の圧力は極めてすざましいことが読み取れる。それを論理と粘り強さ(決して切れない!)によってはねのけたのである。

 いま、多くの若者が外国へ出る。科学の分野でも多くの若者が外国へ行き、発表し、留学し、やがて国際的な共同研究などをすすめる。学界活動もある。時にははっきりとしたリーダーシップをとらねばならない。そのような時、それはまさに外交である。辞書もない時代、語学と文化の違いをやすやすと超え(おそらく壮絶な辛苦があったはずだが、若さ故かやすやすと見えてしまう)深い人間関係を構築して、国を背負った。この本から学ぶべきことは極めて多い。

 国際人、しかもそのリーダをめざすわかもの諸君!この本はおすすめである。
てきたね。
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新年会

2007-01-06 02:31:33 | 人間
昨日は皆、正月から帰り新年会。まだ全員はそろわないが、ま、いいか、と大学の中で鍋をして一杯。
そこのごちそうはこれ!


小浜鯖めし!最高でした。ありがとうございます。
実はこの差し入れにはいわくがある?
 私のところにヒメネズミさんという母親院生がいることは前に記したが、1昨年、彼女の卒業研究でフィールドへ行かなければならなくなった。
しかし生まれて間もない子供がいる。どうしようか?一同考えた。その時、私のところで居候をしている男子院生のおかあさんが保母さんであるという。そこでなんやかんやいう間に学生たちと赤ちゃんとそのお母さんと、まとめた大調査隊を組んだ。立っていられないほどのとんでもない嵐に襲われる調査でもあった。私も含めて合宿所で散らかす一方の男どもと赤ちゃんの面倒を見ていただき、おまけに食事の世話から洗濯から何から何までやっていただき無事終了したというわけである。なにやらこの集団のおふくろさんと化している。なにやら私にとっても母親のような(なんていったら怒られる!)。
というわけで、時々差し入れをいただいて宴に彩りを添えてくれる。
今度一度来てください。みな楽しみにしております。
彼は今、船の上ですが。
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集中講義ー日本の現代思想

2007-01-05 13:08:11 | 読書
集中講義!日本の現代思想―ポストモダンとは何だったのか

日本放送出版協会

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途中まではよかったが, なんとも後味の悪い読後感である。何が?

 著者はこれまでの日本の思想の紹介と批判を展開し続けるのであるが、
最後に、どうしたらいいのとの動揺が見え、「その動揺が売りだ」のような居直りで終わる。
私は全共闘世代=団塊世代直後であり、学生の頃、少しはマルクスもかじった。
この著作のマルクス主義関連の論点の紹介はなつかしささえ感ずる。でもその押しつけ的決めつけがいやになり、思想世界における終わりのない批判の応酬に嫌気をさし(だって最後は殺しあいだよ!私の高校のクラスの同級生は二人死んでる!)、その後30年、自然科学の世界に没入した。

 30年の歳月が過ぎて、昨今その世界はどうなっているのかな?
と思ったのがこの本を手にした動機である。社会主義国は崩壊したが、中国という超大国が台頭している。北朝鮮という社会主義最後の狂気世界がある。そして21世紀、地球温暖化などどこ吹く風で地球人口大爆発が続く。エネルギーも水も資源も食料も枯渇の危機が迫っている。日本は少子高齢化で民族としての日本は縮小する。
さて思想家どもはなにを考えているのかな?と。驚くべきかな、この本には、そのような世界情勢に対する言及が全くない。大量消費社会?それは地球人口のほんの一握りの話である。

 もちろん自然科学の世界にも批判の応酬はある。しかし、その白黒はある意味はっきりとしており、その決着に耐えられない事柄(検証あるいは反証可能性を提示できない仮説)は物語として排除される。そして、マルクス主義かどうかなどには関係なく、そこにはしっかりとした「知の体系」がある。それはもちろん自然そのものを反映しており、日々更新されるが思想世界のように一気に瓦解するかのようなことはない。科学の革命によってパラダイムシフトが起こっても新しいパラダイムは必ず古いパラダイムを包み込んで前へ進む。

 しかし、思想世界にはそれがないということがやはり明瞭だ。これでは疲れるわけだ。政治の危機はある。しかし、そんなものは歴史を見ればいつもあたりまえである。昨今の(日本の)思想世界はまた左と右の2項対立のもとの図式にもどっているとこの本はいう。体制を批判をすれば左などという発想が私には理解できない。自民党内部なんかごちゃごちゃでしょ?

 アメリカでブッシュを批判する知識人は圧倒的で、彼らは民主党びいきが多い。だれもそれを左だなどといわない。どうして日本ではイラク戦争や靖国を批判すると左になるのか不思議である。ゆがんだ戦後の55年体制という歴史がどうしてもそこへ引き戻してしまうのであろうか?

 私の関連する分野のアメリカの研究者はほとんどがイラクに「かんかん!」だ。ガソリンはあがるし、研究費は削られるし、人は死ぬし、ろくなことはないと。だから先の、「地球温暖化問題には民主党も共和党もない、それはモラルの問題だ!」というゴアの演説には拍手喝采である。もちろん、共和党支持者の研究者もいる。でもその一人も娘が軍隊でイラクへいって心配で心配でならないという。帰還して万歳!とはればれとしていた。

 そのようなことを堂々と表明できるのが自由の象徴である。アメリカは時にはヒステリックなくらい一色になる国ではあるが、counter actionも保証されている。独裁によるリーダシップと失敗の時の引き下がり、引きずりおろしが機能しているのである。それが民主主義であろう。2,000年前のローマ帝国ですらすでにそうであった。

 日本の思想界の皆さん。頑張って。私はあくまでもリベラルがいい。

 もうちょっといいとこどりの思想ってないの? さ、もうこれ以上はしばらくつっこまない。朝まで生テレビでも見て、お手並み拝見だね。正月の脱線読書でした。
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初詣

2007-01-03 17:47:05 | 生活
初詣ー
共同幻想社会? 古代ファンタスマゴリー?
なんて読んでいる本の影響だな。


でも、おみくじを引いて、ま、よしよし。


甘酒のんで。ん?これってアルコール入っている? 車~~!
ふー、人ごみは疲れるね。
明日から日常です。


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