「読んだら忘れない読書術」の購入はコチラ
「読んだら忘れない読書術」という本は、過去20年間に6000冊以上(月に20~30冊)読書し、「記憶に残る読書術」により得た知識や情報を、SNS上での紹介や執筆活動を通じて広くアウトプットし、年3冊ペースで本を執筆している精神科医で作家の著者が、以下について非常に分かりやすく書かれたものです♪
・読書の利点
・記憶に残る読書術
・効率的なスキマ時間読書術
・1冊の本の具体的な効率的読み方
・本の選び方
・電子書籍読書術
・オススメ珠玉31冊
等
特に、以下についてナルホドと思いましたね♪
・文章力を鍛える方法は、インプットとアウトプットを繰り返すこと
・本に書かれている方法を忠実に実践すればほとんどの悩みは解決できる
・6分間の読書でストレスが3分の2以上軽減する
・IQの高さは読んだ本の数にほぼ正比例する
・読書量と年収は比例する
・成功している経営者のほとんどが読書家
・本を読んで1週間に3回アウトプットすると記憶に残る
・具体的なアウトプットは、①本を読みながらメモやマーカー、②本の内容を人に話したり勧める、③本の感想や気づき等をSNSでシェア、④SNSやメルマガに書評・レビューを書く
・通勤電車などスキマ時間に読書が有効(電車の中でのスマホは無駄)
・速読より深読
・しっかりした本のレビューは、冷静になれる読み終えた翌日以降が良い
・読書に制限時間を決めたり読み終える目標を定めると良い
・集中力を最大に発揮できる時間は15分
・スキマ時間以外は寝る前に読書がその記憶を最大化する
・問題の解決方法を思いついていると強く念じて眠りにつくと、朝にひらめきが起きやすい
・本を読み始める前に目次に目を通し全体をパラパラと見通して全体を把握すること、そして結論部分に目星をつけてそれを先に読むこと
・Facebookのニュースフィードを参考にして本を選ぶ
・専門家が選ぶ書評を参考にして本を選ぶ
・アマゾンのレコメンド(推薦)の類書を参考に本を選ぶ
・本の巻末の参考文献等を参考に本を選ぶ
「読んだら忘れない読書術」という本は、「読書の利点」「記憶に残る読書術」「効率的なスキマ時間読書術」「1冊の本の具体的な効率的読み方」「本の選び方」等について、とても分かりやすくよく理解でき、より良い人生のヒントにもなり、とてもオススメです!
以下はこの本のポイント等です♪
・本を読む人と読まない人の決定的な違いは、「文章力」があるかどうかに表れます。本を読んでいれば、たくさんの「文章」と接するわけで、当然「文章」に関する知識と直感も磨かれます。「キャリー」「シャイニング」「グリーン・マイル」などのヒット作で知られるアメリカの小説家スティーヴン・キングは、自らの小説作法についてまとめた「書くことについて」の中で、次のように述べています。「作家になりたいのなら、絶対にしなければならないことが二つある。たくさん読み、たくさん書くことだ。私の知る限り、その代わりになるものはないし、近道もない」文章を上達させたければ、たくさん読んで、たくさん書くしかない。現代アメリカを代表する小説家の結論が、これなのです。
・文章力を鍛える方法とは、インプットとアウトプットを繰り返すことです。アウトプットを前提にインプットを行い、インプットをしたらアウトプットをする。それをフィードバックして、また別のインプットをしていく。インターネットに文章を書きながらそれを繰り返していくと、ブログ、Facebook、メルマガなどで人気を博すこともできますし、本を出版することも夢ではありません。本をたくさん読んで、ネットにたくさん文章を書く。私がここ15年毎日やっていることを一言でいうとそうなります。
・本を上手に活用できる人は、ストレスが緩和され、「悩み事」でクヨクヨすることから解放されます。しかし、この事実は、ほとんどの人が知りません。なぜなら、読書家は問題や悩み事に直面しても、「本」を参考にして、早期のうちに解決してしまうので、大きなストレスや厄介な悩み事に煩わされること自体がないからです。一方で、滅多に本を読まない人は、「悩み事」を抱えたとしても、「本を読んで問題解決をしよう」とは思いません。過大なストレスに支配され、大きな「悩みごと」を抱えたとき、人は「視野狭搾」に陥ります。目先のことしか考えられなくなり、頭に思いつく選択肢が減っていくのです。普段から本を読む習慣がない人は、「本を読んで問題解決しよう」という発想すら浮かばないということです。人間の悩み事というのは、だいたい共通しているものです。人間関係の悩み、仕事上の悩み、恋愛の悩み、金銭のトラブル、子供の教育、成長の悩み、病気や健康に関する心配や悩み・・・。こうした悩みに対する解決法は、ほとんど全て既刊の本に書かれています。本に書かれている通りの方法を忠実に実践すれば、ほとんどの場合、悩みは解決するか、少なくとも軽減するはずです。しかし不思議なことに、悩みの渦中にいる人は、問題解決のために本を読もうとしません。悩みの渦中にいる人が本を読まない大きな理由は、「それどころ」ではないから。「悩み」や「ストレス」を抱えた場合、心理的に余裕がなくなってしまいます。普段から滅多に本を読まない人が、そんな心理状況で本を読めるかというと、読めないのです。
・イギリスのサセックス大学でのストレス解消についての研究では、読書、音楽視聴、1杯のコーヒー、テレビゲーム、散歩、それぞれのストレス解消効果を、心拍数などをもとに検証しました。その結果、読書は68%、音楽視聴は61%、コーヒーは54%、散歩は42%、テレビゲームは21%のストレス軽減効果が見られ、読書が最も高いストレス解消効果が得られるということがわかりました。また、静かなところで読書を行えば、わずか6分間でストレス解消効果が得られ、速効性があることもわかったのです。つまり、静かな場所で6分間読書すれば、ストレスを3分の2以上軽減できるということになります。
・苫米地英人氏は「15歳若返る脳の磨きかた」の中で、「IQの高さというのは、実は読んだ本の数にほぼ正比例しています」「たくさん本を読めば読むほど(IQが)高くなる」「読書はIQを高める一番の手段」と断言しています。
・IQを左右する要因として、遺伝の次に大きいのは読書量だ。何を読んだかではなく、どれだけの量を読んだかがカギとなる。(読書量がIQに影響を与える)アメリカ アイオワ州立大学の研究
・実際に読書量と年収は、比例するのです。読書量について多くの調査がなされていますが、ほとんどの調査で、年収の高い人は読書量も多いという結果が出ています。年収が高いほど本の月額購入費が多く、年収が低いほど月額購入費が少ない。読書量と年収は比例するのです。そして、さらに最近になってその傾向は強まっています。
・成功している経営者のほとんどが、「読書家」である、というのです。では、成功している経営者で、本を読まない人はいないのかというと、当然そういう人もいるそうです。しかし、本を読まない経営者で、10年、20年と継続的に結果を出す例は極めてまれなのだそうです。つまり、本を読まない経営者は、結果を出せたとしても「一発屋」で終わる可能性が高い。連戦連勝は難しいのだと。一人の人間ができる経験、試行錯誤には限界があります。一人の人間が1年でできる試行錯誤の量は限られているのです。しかし、本には、他人の失敗の経験や試行錯誤の跡が記されています。それを参考にするだけで、明らかに間違った道には進まないで済むのです。他人の経験を活かすことで、時間の無駄を減らして、最短距離で成功への道を歩むことができるのです。本を読まない人は「我流」です。その「我流」がたまたまうまくいくこともあるでしょうが、毎回、毎回「我流」が通じるほど、世の中は甘くありません。私たちの「時間」には限りがあります。他人の「経験」が満載された「本」を上手に活用することで、「5年」「10年」という回り道をショートカットできるとしたら、1500円の本を100冊買ったとしても、安い買い物だと思います。ビジネスで、そして社会的に成功したければ、そして高い収入を得たければ、「読書」するしかないと思います。
・本を読んでも、その内容を実行しない人がほとんど。本を読んだだけで満足してしまう、という人が多いのです。「知的好奇心を満たす」というのも読書の目的の一つではありますが、それが最終ゴールになっては、100冊読んでも、現実は全く変わらないということになってしまいます。「自己成長」が促進され、「考え方」だけではなく、実際に自分の「行動」が変化し、自分をとりまく現実が少しでも良くなるような読書をすべきなのです。そういう読書をしていけば、読書すればするほどに確実に自己成長し、幸せになることができるはずです。「自己成長」と「行動の変化」を引き起こす読書術とは、どういうものなのか。その大前提が「記憶に残る」ということです。読んで1ヶ月たったら内容をほとんど忘れてしまうような読書。1週間前に読んだ本なのに、人に内容を説明できないような読み方では、「自己成長」することは不可能です。「読んだら忘れない読書術」を身につけて、自己成長を加速させ、あなたの現実を変えていただくのが、本書の目的です。
・1、3、7日目に復習する。最初にインプットされてから、「1週間で3回アウトプットすると記憶に残る」といったことが、いろいろな本に書かれています。さまざまな脳科学研究を集約すると、最も効果的な記憶術として「最初のインプットから、7~10日以内に3~4回アウトプットする」ということが明らかになっています。
・人間の脳には、膨大な情報が流れ込んでいます。そして、それが毎日続きます。そうした情報を全て記憶すると、人間の脳はたちまちパンクしてしまいます。ですから人間の脳はたちまちパンクしてしまいます。ですから人間の脳は、入力された情報のほとんどを忘れるように作られています。正確にいうと「重要な情報」以外は、全て忘れるようにできているのです。脳が「重要な情報」と判断する基準は2つです。「何度も利用される情報」と「心が動いた出来事」です。1つ目の「何度も利用される情報」というのは、「1週間に3回アウトプットされる」情報を指します。
・本を読んで「1週間に3回アウトプットする」と記憶に残る。これが脳科学に裏付けられた記憶の法則です。では、具体的にどんな「アウトプット」をすればいいのでしょうか?読書に関連して私が行っているアウトプットは以下の4つです。
①本を読みながら、メモをとる、マーカーでラインを引く。
②本の内容を人に話す。本を人に勧める。
③本の感想や気づき、名言をFacebookやTwitterでシェアする。
④Facebookyメルマガに書評、レビューを書く。
これらの4つのアウトプットのうち、1週間以内に3つ行えば、やらないときと比べて圧倒的に記憶に残ります。実際に、書評記事を書いて紹介した本に関しては、本を読んでから5年、10年が経過しても、本のかなり詳細な部分まで記憶しています。
・東京に通勤するサラリーマンの通勤時間は、平均1時間。往復で2時間といいます。本を読むのが速くない人の場合、1日1冊は無理だとしても、2~3日の通勤時間を合計すれば4~6時間になり、本を1冊読むには充分な時間が積みあがると思います。自分の家で仕事をしているような人を別にすれば、ほとんどのサラリーマンは、通勤時間、移動時間、約束の待ち時間などのスキマ時間を合計すると、1日「2時間」近くあるはずです。1ヶ月で60時間。そのスキマ時間の60時間を読書に使えば、読書のスピードが遅い人でも、スキマ時間だけで月10冊読むことは可能なのです。
・私は電車の中でスマホを見るのは、最大の時間の無駄だと思います。なぜならば、1日10回もメールやメッセージをチェックする必要はないし、スマホでメッセージを返信するよりも、パソコンで返信したほうが、何倍も早いからです。スマホで15分かけて打った長文メールも、パソコンなら3分で打ち終わります。人生の1割に相当するスキマ時間を「浪費」に使うのか、「自己投資」に使うのか。この時間の使い方次第で、あなたの人生は変わります。
・私が、スキマ時間を使って1日1冊読み切ることができるのは、ちょっとしたコツがあります。それは、その日の外出前に「今日は、帰宅までにこの本を読み終える!」と決めることです。「目標を設定する」といってもいい。今日1日で読破する本を決めて、その本をカバンの中に入れます。そして、その目標を可能な限り厳守するようにします。とにかく、カバンに入れたその本を、1日で読み終えるように頑張るのです。目標設定をするだけで記憶強化物質であるドーパミンが分泌されますから、漫然と読むより、記憶に残ります。「今日1日で読む!」ということは、制限時間を決めるということです。制限時間などが迫った、ハラハラした状態ではノルアドレナリンが出ます。ノルアドレナリンが出ると、こちらも記憶に残りやすくなります。「今日1日でこの本を読む!」と目標設定をして、制限時間を決めることで、緊迫感が出るので集中力が高まり、記憶に関係する脳内物質が分泌され、読んだ内容が記憶に残りやすくなるのです。最初から1日1冊はハードルが高いので、最初は「3日に1冊」を目標にしてください。そして、心の中で宣言してください。「この本を今日から3日で読むぞ!」と。「3日で1冊」読めば、1ヶ月で10冊は読めます。
・本を読む以上、それが自分の血となり肉となるような読み方をしなければいけません。成長の糧にならないような浅い読み方では、意味がないのです。速読で10冊読んでも、1冊も「深読」できていない読み方。ゆっくりと1冊だけ読んで、その1冊を「深読」する読み方。どちらが自己成長につながりますか?一方で、きちんと「深読」できるのであれば、それは5時間かけて読むより、2時間で読めたほうがいいし、1時間で読めたとするならば、もっといいでしょう。「深読」は、読書の必要条件です。「深読」できるようになってから、より速く、よりたくさん読む、「速読」「多読」を目指せばいいのです。
・本を読む場合、ブックカバーをかけて、折り目もつけず、「キレイに読む派の人」と、書き込みをしたりマーカーを引いたり、ページの端を折ったり、付箋を貼ったりと、「汚く読む派の人」に分かれると思います。私は間違いなく「汚く読む派」です。アウトプットしながらの読書と、そうでない読書では、アウトプットしながらの読書のほうが記憶に残りやすい。記憶に残ることで、自分に変化や成長が起きます。ですから、記憶に残し成長を最大化するためには、汚く読むことが不可欠ともいるのです。
・本を読むときに必要なツールは、2つだけ。それは蛍光マーカーとボールペンです。本を読みながら気に入った一節や「気づき」の一節にラインを引きます。そして、実際に自分の「気づき」や「疑問点」などをボールペンで本の余白にドンドン書き込んでいきます。付箋も常に持ち歩いているので、必要に応じて付箋を貼ることもあります。
・マーカーでラインを引く目的は「自己成長」です。「自己成長につながる気づき」や「自己成長に「役立ちそうな言葉」があれば、ドンドンラインを引いていきます。とはいっても、1冊の本で、何十カ所もラインを引く必要はありません。あまりに多すぎると、どこが本当に重要なのかがわからなくなってしまいます。重要度が拡散し、薄くなってしまうのです。私は1冊の本で、本当に重要だと思えるところを3カ所見つけ、そこにラインを引きます。1行ずつ3カ所のイメージです。1冊の本から、3行ラインを引ければ「1500円の書籍の元がとれた」といえるでしょう。
・読んだ本について話す。これを意識的に行うだけで、本の内容を思い出すことができ、アウトプットによる復習効果が得られます。友人や同僚との雑談で、あるいは、ビジネスの本であれば、部下に紹介したり勧めたりするのもいいでしょう。あるいは、人前で話す立場の人であれば、朝礼やスピーチ、プレゼンテーションや講演の中で本を紹介するというのもいいでしょう。重要なのは、「おもしろい」「ためになった」を連呼してもだめで、具体的にどこがだめになったのか、本の内容を要約しながら、相手に伝えるということです。自分が「気づき」を得た部分、マーカーでラインを引いた部分などを紹介して伝えると、「気づき」を共感することになり、相手は本を読まなくてもそれだけでためになるのです。人に本を勧めるには、本の内容を思い出し、さらにそれを頭の中で整理しないといけませんから、アウトプット効果は非常に高いのです。
・私は本を読んだら、その日かその翌日に、Facebookに感想をアップするように心がけています。10行を超えるような長文の感想を投稿する場合もありますが、数行の感想でもいいと思います。たったそれだけのことですが、それをやるだけで、本の内容が、やらない場合に比べて何倍も記憶に残りやすくなるのです。たった数行の感想を書くだけでも、本の内容を思い出す作業が頭の中で行われるわけですから。
・読書量が少ない人は、「本を読んで感想を書くのは大変。自分には無理」と思うかもしれません。最初は数行の感想でもいいのですが、それでも「大変」と感じる人は多い。大変なこと、苦しいことは習慣化できません。その場合は、読んだ本の中から、自分の心に響いた言葉を1~2行だけ書き写し、それに自分なりのコメントをつけて、紹介すればいいのです。いわゆる「名言投稿」です。自分にとっての「名言」を選ぶのです。これなら、文章力ひ自信がない人、読書や紹介が苦手な人でもできるはず。この「名言投稿」というのは、Facebookとの相性が非常に良く、ものすごい数の「いいね!」がつきます。15分で書いた「本の感想」よりも、3分で書いた「名言投稿」のほうが、何倍もの「いいね!」がつくこともあります。自分が投稿した「名言」は、ニュースフィードにも流れ、タイムラインにも表示されるわけですから、自分でも2度、3度と目にすることになります。復習効果、記憶に残す効果は抜群です。
・映画を見たり、本を読んだりした直後に感想を書いてシェアしようとすると「感情」に引っ張られ、客観性のある文章が書けず、あまり人の役に立つ記事にならないのです。それが不思議なことに、一晩寝てから文章を書くと、クールで論理的な文章に変わります。「レビュー」とは、自分のためのものでもありますが、「他の人に読んでもらう」ことを前提に書くわけですから、「客観性」や「論理性」が必要になります。「今」の感動を伝えるという「感想」レベルの文章であれば当日でもありですが、他の人にも役立つ客観性の高いレビューを書くのなら、感情を整理するために、1、2日おいたほうがいいのです。また、「記憶の法則」から考えても、当日よりも何日かおいたほうが、高い「復習」効果が得られますから、記憶に残りやすくなるのです。
・何か物事を行う場合、制限時間を決めると集中力がアップし、脳が高いパフォーマンスを発揮します。たとえば、電車に乗って「乗り換えまでの15分で、1章を読み終えよう!」と、時間制限つきの目標を決めます。そうすることで、漫然と読むよりも高い集中力を発揮できます。さらに頑張ればギリギリ達成できる、ほどよい難易度の課題に取り組むと、よりドーパミンが分泌され、より集中力が高まるとともに、記憶力も高まるのです。電車に乗れば、必然的に下車時間も決まります。電車内で読書をすると、自然と制限時間が定められた「地球では3分しか戦えないウルトラマンのような読書術」をすることになり、集中力と記憶力が高まる効率的な読書が可能になります。
・人間の集中力には限界があります。何時間も連続して集中し続けることは、訓練されたアスリートや将棋の棋士であっても、できるものではありません。反対に、誰にでも集中しやすい時間単位というものが存在します。それは、「15分」「45分」「90分」です。私は、これをまとめて「15ー45ー90の法則」と呼んでいます。高い集中力が発揮できる限界が15分。ふつうの集中力が維持できる限界が45分。「45分」の間、少し休憩をはさめば、90分の集中も可能です。小学校の授業は45分。テレビドラマもだいたい45分。大学の講義は90分。2時間ドラマというのも、CMを抜くと実質90分です。サッカーは45分ハーフの90分で試合が行われます。90分を超えたアディショナルタイムでミスが多発して得点が入りやすくなるのは、90分という人間の集中力の限界を超えているからです。人間の体には「ウルトラディアンリズム」という約90分周期で眠気と覚醒が交互に訪れるリズムが刻まれています。睡眠のサイクルが90分であるというのも同じ理由です。「スキマ時間読書術」において重要な時間単位は「15分」です。
・15分という時間は、脳科学的にみても「極めて集中した仕事ができる時間のブロック」であるということなのです。たとえばスキマ時間5分で本が10ページ読めるとします。その5分のスキマ時間が3回あれば30ページ読めます。しかし、連続した「15分」があれば、30ぺージではなく40ページは読めるのです。
・スキマ時間以外に読書をするとすれば、お勧めの時間帯は「寝る前」です。なぜならば、寝る前に読書することで「記憶」を最大化し、さらに睡眠にも入りやすくなるからです。寝る前に勉強すると、勉強したことが頭に残りやすいといわれます。寝ている間には新しいインプットがなされないので、「記憶の衝突」が起こらず、頭の中の整理が進むからです。受験生向けの記憶術について書かれた記事などを読むと、「難しい暗記ほど、寝る前が効果的」と書かれています。寝る前にした読書は昼間の読書に比べて、記憶に残りやすいといえるのです。さらにイギリスサセックス大学の研究によると、読書を始めてわずか6分で、被険者たちの心拍は落ち着き緊張もほぐれたといいます。音楽鑑賞やその他のリラックス法と比べても、読書で最も高いリラックス効果が得られると報告されています。睡眠前の読書は、心と体をリラックスさせて、睡眠に入りやすくしてくれるのです。
・睡眠には「頭の中を整理する」という役割があります。ですから、睡眠中に頭の中に乱雑に存在していた情報が整理されて、朝、目が覚めた瞬間に、問題解決法がぽんと浮かんでいるということがあるのです。「次に目が覚めたときには、問題の解決方法を思いついている」と強く念じて眠りにつくと朝にひらめきが起きやすいそうです。これは「追想法」と呼ばれ、ノーベル物理学賞の湯川秀樹博士や発明王のトーマス・エジソンなども、この方法を活用していたといわれています。
・本を本格的に読み始める前に、目次に目を通し、全体をパラパラと見通して、全体を把握します。次に、その本を読む目的を決めます。その本からなにを学びたいか、その本からなにを知りたいかを定めるということです。3番目に、「速読」で読むか、「精読」で読むかを決めます。本の内容の濃さ、密度、引用文献の多さ、翻訳かどうか、などを分析すると、その本を「速読」で読めるのか、あるいは一字一句「精読」でしっかりと読まないといけないのかを見極めることができます。その本を何日で読むかも決めて目標設定をします。今日1日で読み切るのか、2日、または3日で読むのか。こうして、本を開いたらパラパラと全体を見通して、「目的地」と「行き方」を最初に決めてしまうのが、「パラパラ読書術」です。このパラパラ読みをすることで、本を読む速さもアップし、その本からの学習効果も高まるという一石二鳥の効果が得られるのです。
・まず「この本で一番知りたいことは何か」を考えます。そして、その知りたい部分を先に読んでしまう。まず本を開いたら、目次を見て、一番知りたいことが書かれている部分が何章にあるか目星をつけて、その「結論」が書かれていそうなところに、いきなりワープします。そのページを読んでさらに知りたいと感じたところ、深堀りしたいところ、疑問に感じたところがあれば、再度目次などで目星をつけて、そのページにワープして読んでいきます。このように何回かワープを繰り返していくと、その本で一番知りたい部分の要旨がわかります。ここまで5分かかりません。最初の5分は記憶に残りやすいので、本の最も重要な部分が忘れにくくなるのです。まず、ワクワクするような自分の知的好奇心を先に満たす。ドーパミンの分泌を促すので、やはり記憶に残りやすくなります。だいたいのアウトラインをつかんだところで、はじめて最初のページに戻り、そこから読み始めていきます。読みのがしていた重要な事実がないか、見ていくわけです。すでに全体のアウトラインをつかんでいることによって論旨が見えているので、最初から一字一句読むのに比べて、圧倒的に読むスピードが速くなっています。どこか目的地に行く場合、事前に地図で調べてだいたいどの辺か目星をつけてから行くと、迷わず早く到着できます。それと同じで、最初に「目的地」をだいたい把握しておきます。そうすることで、何倍も早く目的のページに到達することができるのです。
・私が本を選ぶ場合、最も参考にしているのはFacebookのニュースフィードです。Fasebookのニュースフィードを見ると、「この本を読みました」「今この本を読んでいます」という投稿が、毎日のように流れてきます。そこにおもしろそうな本を見つけた場合、私は即購入します。ニュースフィードには自分の「友達」の投稿が掲載されています。Facebook上の友達は、職業、趣味、嗜好、考え方、人生観など、自分と共通点がある人が多いはずです。そして、リアルでお付き合いしている人も多いでしょうから、その「友達」の専門や性格もわかっています。その人の知的なバックグラウンドも知っているわけですから、「その人がお勧めする1冊であれば、読んでも損はないな」という気持ちになります。「人の価値観」によって、お勧めする本は変わってきますので、どんな人がお勧めしているのか、その人のバックグラウンドが全くわからないと、情報の判断のしようがありません。「どの本が勧められているのか?」よりも、「誰が勧めているのか?」が重要だということです。その点でいえば、自分の友達や知り合いが勧める本を読むと、失敗する可能性が低く、それらはヒット本やホームラン本である可能性が高いのです。友達から直接勧められた場合はもちろん、ソーシャルメディアも本選びにおける貴重な情報源となります。
・週刊誌や新聞などに載っている書評欄は本選びに役立ちますが、私が特に参考にするのは「○○の専門家が選ぶ今週の1冊」のようなコーナーです。その道の専門家が、最近読んだ本の中で、とっておきの1冊を紹介しています。週刊誌や新聞に書評を書くレベルの人たちですから、1ヶ月で数十冊、人によっては100冊以上の本を読んでいるかもしれません。つまり、そこで推薦される本は、「上位100分の1」の本といえるのです。週刊誌や新聞など、何十万人、何百万人が目にするメディアで「お勧めの1冊」を公表するわけですから下手な本は紹介できません。
・アマゾンで私が最も購入の参考にしているのは、ランキングやレビューではありません。「この商品を買った人はこんな商品も買っています」という欄に表示される本です。いわゆるレコメンド(推薦)の欄には、今見ている本の「類書」が表示されますし、ある程度、売れ筋の順に表示されているようです。ですから、関連する本を何冊かまとめ読みする、深める読書をしたいときは、このレコメンド機能はとても便利です。
・アマゾンのレコメンド機能では、アマゾンが保有する膨大な購入履歴、いわゆる「ビッグデータ」を利用し、さらにそのユーザーの購入履歴、「個人情報」もふまえて、そのユーザーにとって購入確率の高い商品を表示するプログラムが動いています。他社でも同様のプログラムが使われていますが、アマゾンのレコメンド機能の精度は、業界でも最高水準で他社には真似できないといわれています。レコメンド機能は、自分にとって必要な本を世界最高水準の人工知能、電脳ブックコンシェルジュがお勧めしてくれているようなものだと考えることもできます。アマゾンがレコメンドする本は、実際に自分にとって必要な本が多いので、それを本選びに上手に勝つようするといいでしょう。
・本の巻末に「参考文献」や「参考図書」がついていることがあります。または、本文中に逐一引用元、参考元が書かれていることもあります。残念なことに、多くの人は、この「参考文献」「参考図書」のページを注意して読まないものです。しかしながら、「参考文献」は読書家にとっては極めて重要な情報源となります。この「参考文献」に書かれている本は、読んで損のない本が多いのです。なぜならば、その本の著者が、「参考」にした本だから。つまらない本、役に立たない本は、参考にしたり引用したりもしません。「参考文献」というのはその本の著者が少なからぬ影響を受けた本のリストです。あるいは、その著者の「お勧め本リスト」ともいえるでしょう。あなたがある本を読んで「もっと深く知りたい」と思った場合は、その本の「参考文献」の中から興味深い本をピックアップして読んでいけば、その分野の知識がさらに深まるのです。
・「広げる読書」と「深める読書」、そのバランスが重要です。まずは「広げる読書」で自分の興味や関心を広げて、そこから「おもしろい!」「もっと知りたい!」という好奇心をくすぐるジャンルや話題を発見したのなら、そこをドンドン深めていく「深める読書」にうつるべきです。これは、いうなれば温泉採掘のようなものです。温泉採掘には、「試し掘り」と「本掘り」の2つがあります。温泉が出そうな場所を予想して、試しにそこを掘っていく。いきなり温泉が出る場合もあるし、出ない場合もあります。何カ所か「試し掘り」を繰り返して、ようやく温泉が出る場所を発見します。その後、安定的に温泉を供給するための太い穴を「本掘り」していくことになります。温泉というのは、あなたの興味や関心、そして好奇心をくすぐる領域です。そうした領域にこそ、あなたの「適性」「個性」「特性」「長所」、あるいは「才能」「隠された能力」が埋もれているのです。あなたの可能性を引き出すための読書をする。そのためには、「試し掘り」を繰り返し、「ここだ!」と思ったなら、徹底的に「本掘り」していくことです。これが、最も効率がいい自己成長につながる読書術です。
・「本をたくさん読んでいるのに、何の結果も出ない」「目立った成長がない」という人は、読書のポートフォリオが偏っている可能性があります。投資の世界と同じように、読書の世界においても、短期投資、中期投資、長期投資の本をバランス良く読みましょう。
・私は紙の本を読む場合、本にマーカーでラインを引きながら読んでいますが、荷物を持った状態で満員電車に乗ると、片手しか使えず、またスペース的な問題から「マーカー読書術」ができない場合もあります。そんなときは、ページの端に折り目をつけて、後からラインを入れると二度手間なことをしなくてはいけなくなります。それが多くの電子書籍端末の場合、「ハイライト」機能によって、手でなぞるだけでラインを引くことができます。これが、非常に便利です。カラーに対応した端末であれば複数の色を選べ、またハイライトした部分を一覧にして、「名言集」のように見返すこともできるので、復習も簡単です。本を読み終わった後に、ハイライト部分だけを1分ほどで読み返してみる。それだけで、「アウトプット1回」に相当しますから、より記憶に残りやすくなります。ラインが簡単に引けて、復習も簡単にできる。これは、電子書籍で読書をする大きなメリットの一つといえるでしょう。
良かった本まとめ(2016年上半期)
<今日の独り言>
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「読んだら忘れない読書術」という本は、過去20年間に6000冊以上(月に20~30冊)読書し、「記憶に残る読書術」により得た知識や情報を、SNS上での紹介や執筆活動を通じて広くアウトプットし、年3冊ペースで本を執筆している精神科医で作家の著者が、以下について非常に分かりやすく書かれたものです♪
・読書の利点
・記憶に残る読書術
・効率的なスキマ時間読書術
・1冊の本の具体的な効率的読み方
・本の選び方
・電子書籍読書術
・オススメ珠玉31冊
等
特に、以下についてナルホドと思いましたね♪
・文章力を鍛える方法は、インプットとアウトプットを繰り返すこと
・本に書かれている方法を忠実に実践すればほとんどの悩みは解決できる
・6分間の読書でストレスが3分の2以上軽減する
・IQの高さは読んだ本の数にほぼ正比例する
・読書量と年収は比例する
・成功している経営者のほとんどが読書家
・本を読んで1週間に3回アウトプットすると記憶に残る
・具体的なアウトプットは、①本を読みながらメモやマーカー、②本の内容を人に話したり勧める、③本の感想や気づき等をSNSでシェア、④SNSやメルマガに書評・レビューを書く
・通勤電車などスキマ時間に読書が有効(電車の中でのスマホは無駄)
・速読より深読
・しっかりした本のレビューは、冷静になれる読み終えた翌日以降が良い
・読書に制限時間を決めたり読み終える目標を定めると良い
・集中力を最大に発揮できる時間は15分
・スキマ時間以外は寝る前に読書がその記憶を最大化する
・問題の解決方法を思いついていると強く念じて眠りにつくと、朝にひらめきが起きやすい
・本を読み始める前に目次に目を通し全体をパラパラと見通して全体を把握すること、そして結論部分に目星をつけてそれを先に読むこと
・Facebookのニュースフィードを参考にして本を選ぶ
・専門家が選ぶ書評を参考にして本を選ぶ
・アマゾンのレコメンド(推薦)の類書を参考に本を選ぶ
・本の巻末の参考文献等を参考に本を選ぶ
「読んだら忘れない読書術」という本は、「読書の利点」「記憶に残る読書術」「効率的なスキマ時間読書術」「1冊の本の具体的な効率的読み方」「本の選び方」等について、とても分かりやすくよく理解でき、より良い人生のヒントにもなり、とてもオススメです!
以下はこの本のポイント等です♪
・本を読む人と読まない人の決定的な違いは、「文章力」があるかどうかに表れます。本を読んでいれば、たくさんの「文章」と接するわけで、当然「文章」に関する知識と直感も磨かれます。「キャリー」「シャイニング」「グリーン・マイル」などのヒット作で知られるアメリカの小説家スティーヴン・キングは、自らの小説作法についてまとめた「書くことについて」の中で、次のように述べています。「作家になりたいのなら、絶対にしなければならないことが二つある。たくさん読み、たくさん書くことだ。私の知る限り、その代わりになるものはないし、近道もない」文章を上達させたければ、たくさん読んで、たくさん書くしかない。現代アメリカを代表する小説家の結論が、これなのです。
・文章力を鍛える方法とは、インプットとアウトプットを繰り返すことです。アウトプットを前提にインプットを行い、インプットをしたらアウトプットをする。それをフィードバックして、また別のインプットをしていく。インターネットに文章を書きながらそれを繰り返していくと、ブログ、Facebook、メルマガなどで人気を博すこともできますし、本を出版することも夢ではありません。本をたくさん読んで、ネットにたくさん文章を書く。私がここ15年毎日やっていることを一言でいうとそうなります。
・本を上手に活用できる人は、ストレスが緩和され、「悩み事」でクヨクヨすることから解放されます。しかし、この事実は、ほとんどの人が知りません。なぜなら、読書家は問題や悩み事に直面しても、「本」を参考にして、早期のうちに解決してしまうので、大きなストレスや厄介な悩み事に煩わされること自体がないからです。一方で、滅多に本を読まない人は、「悩み事」を抱えたとしても、「本を読んで問題解決をしよう」とは思いません。過大なストレスに支配され、大きな「悩みごと」を抱えたとき、人は「視野狭搾」に陥ります。目先のことしか考えられなくなり、頭に思いつく選択肢が減っていくのです。普段から本を読む習慣がない人は、「本を読んで問題解決しよう」という発想すら浮かばないということです。人間の悩み事というのは、だいたい共通しているものです。人間関係の悩み、仕事上の悩み、恋愛の悩み、金銭のトラブル、子供の教育、成長の悩み、病気や健康に関する心配や悩み・・・。こうした悩みに対する解決法は、ほとんど全て既刊の本に書かれています。本に書かれている通りの方法を忠実に実践すれば、ほとんどの場合、悩みは解決するか、少なくとも軽減するはずです。しかし不思議なことに、悩みの渦中にいる人は、問題解決のために本を読もうとしません。悩みの渦中にいる人が本を読まない大きな理由は、「それどころ」ではないから。「悩み」や「ストレス」を抱えた場合、心理的に余裕がなくなってしまいます。普段から滅多に本を読まない人が、そんな心理状況で本を読めるかというと、読めないのです。
・イギリスのサセックス大学でのストレス解消についての研究では、読書、音楽視聴、1杯のコーヒー、テレビゲーム、散歩、それぞれのストレス解消効果を、心拍数などをもとに検証しました。その結果、読書は68%、音楽視聴は61%、コーヒーは54%、散歩は42%、テレビゲームは21%のストレス軽減効果が見られ、読書が最も高いストレス解消効果が得られるということがわかりました。また、静かなところで読書を行えば、わずか6分間でストレス解消効果が得られ、速効性があることもわかったのです。つまり、静かな場所で6分間読書すれば、ストレスを3分の2以上軽減できるということになります。
・苫米地英人氏は「15歳若返る脳の磨きかた」の中で、「IQの高さというのは、実は読んだ本の数にほぼ正比例しています」「たくさん本を読めば読むほど(IQが)高くなる」「読書はIQを高める一番の手段」と断言しています。
・IQを左右する要因として、遺伝の次に大きいのは読書量だ。何を読んだかではなく、どれだけの量を読んだかがカギとなる。(読書量がIQに影響を与える)アメリカ アイオワ州立大学の研究
・実際に読書量と年収は、比例するのです。読書量について多くの調査がなされていますが、ほとんどの調査で、年収の高い人は読書量も多いという結果が出ています。年収が高いほど本の月額購入費が多く、年収が低いほど月額購入費が少ない。読書量と年収は比例するのです。そして、さらに最近になってその傾向は強まっています。
・成功している経営者のほとんどが、「読書家」である、というのです。では、成功している経営者で、本を読まない人はいないのかというと、当然そういう人もいるそうです。しかし、本を読まない経営者で、10年、20年と継続的に結果を出す例は極めてまれなのだそうです。つまり、本を読まない経営者は、結果を出せたとしても「一発屋」で終わる可能性が高い。連戦連勝は難しいのだと。一人の人間ができる経験、試行錯誤には限界があります。一人の人間が1年でできる試行錯誤の量は限られているのです。しかし、本には、他人の失敗の経験や試行錯誤の跡が記されています。それを参考にするだけで、明らかに間違った道には進まないで済むのです。他人の経験を活かすことで、時間の無駄を減らして、最短距離で成功への道を歩むことができるのです。本を読まない人は「我流」です。その「我流」がたまたまうまくいくこともあるでしょうが、毎回、毎回「我流」が通じるほど、世の中は甘くありません。私たちの「時間」には限りがあります。他人の「経験」が満載された「本」を上手に活用することで、「5年」「10年」という回り道をショートカットできるとしたら、1500円の本を100冊買ったとしても、安い買い物だと思います。ビジネスで、そして社会的に成功したければ、そして高い収入を得たければ、「読書」するしかないと思います。
・本を読んでも、その内容を実行しない人がほとんど。本を読んだだけで満足してしまう、という人が多いのです。「知的好奇心を満たす」というのも読書の目的の一つではありますが、それが最終ゴールになっては、100冊読んでも、現実は全く変わらないということになってしまいます。「自己成長」が促進され、「考え方」だけではなく、実際に自分の「行動」が変化し、自分をとりまく現実が少しでも良くなるような読書をすべきなのです。そういう読書をしていけば、読書すればするほどに確実に自己成長し、幸せになることができるはずです。「自己成長」と「行動の変化」を引き起こす読書術とは、どういうものなのか。その大前提が「記憶に残る」ということです。読んで1ヶ月たったら内容をほとんど忘れてしまうような読書。1週間前に読んだ本なのに、人に内容を説明できないような読み方では、「自己成長」することは不可能です。「読んだら忘れない読書術」を身につけて、自己成長を加速させ、あなたの現実を変えていただくのが、本書の目的です。
・1、3、7日目に復習する。最初にインプットされてから、「1週間で3回アウトプットすると記憶に残る」といったことが、いろいろな本に書かれています。さまざまな脳科学研究を集約すると、最も効果的な記憶術として「最初のインプットから、7~10日以内に3~4回アウトプットする」ということが明らかになっています。
・人間の脳には、膨大な情報が流れ込んでいます。そして、それが毎日続きます。そうした情報を全て記憶すると、人間の脳はたちまちパンクしてしまいます。ですから人間の脳はたちまちパンクしてしまいます。ですから人間の脳は、入力された情報のほとんどを忘れるように作られています。正確にいうと「重要な情報」以外は、全て忘れるようにできているのです。脳が「重要な情報」と判断する基準は2つです。「何度も利用される情報」と「心が動いた出来事」です。1つ目の「何度も利用される情報」というのは、「1週間に3回アウトプットされる」情報を指します。
・本を読んで「1週間に3回アウトプットする」と記憶に残る。これが脳科学に裏付けられた記憶の法則です。では、具体的にどんな「アウトプット」をすればいいのでしょうか?読書に関連して私が行っているアウトプットは以下の4つです。
①本を読みながら、メモをとる、マーカーでラインを引く。
②本の内容を人に話す。本を人に勧める。
③本の感想や気づき、名言をFacebookやTwitterでシェアする。
④Facebookyメルマガに書評、レビューを書く。
これらの4つのアウトプットのうち、1週間以内に3つ行えば、やらないときと比べて圧倒的に記憶に残ります。実際に、書評記事を書いて紹介した本に関しては、本を読んでから5年、10年が経過しても、本のかなり詳細な部分まで記憶しています。
・東京に通勤するサラリーマンの通勤時間は、平均1時間。往復で2時間といいます。本を読むのが速くない人の場合、1日1冊は無理だとしても、2~3日の通勤時間を合計すれば4~6時間になり、本を1冊読むには充分な時間が積みあがると思います。自分の家で仕事をしているような人を別にすれば、ほとんどのサラリーマンは、通勤時間、移動時間、約束の待ち時間などのスキマ時間を合計すると、1日「2時間」近くあるはずです。1ヶ月で60時間。そのスキマ時間の60時間を読書に使えば、読書のスピードが遅い人でも、スキマ時間だけで月10冊読むことは可能なのです。
・私は電車の中でスマホを見るのは、最大の時間の無駄だと思います。なぜならば、1日10回もメールやメッセージをチェックする必要はないし、スマホでメッセージを返信するよりも、パソコンで返信したほうが、何倍も早いからです。スマホで15分かけて打った長文メールも、パソコンなら3分で打ち終わります。人生の1割に相当するスキマ時間を「浪費」に使うのか、「自己投資」に使うのか。この時間の使い方次第で、あなたの人生は変わります。
・私が、スキマ時間を使って1日1冊読み切ることができるのは、ちょっとしたコツがあります。それは、その日の外出前に「今日は、帰宅までにこの本を読み終える!」と決めることです。「目標を設定する」といってもいい。今日1日で読破する本を決めて、その本をカバンの中に入れます。そして、その目標を可能な限り厳守するようにします。とにかく、カバンに入れたその本を、1日で読み終えるように頑張るのです。目標設定をするだけで記憶強化物質であるドーパミンが分泌されますから、漫然と読むより、記憶に残ります。「今日1日で読む!」ということは、制限時間を決めるということです。制限時間などが迫った、ハラハラした状態ではノルアドレナリンが出ます。ノルアドレナリンが出ると、こちらも記憶に残りやすくなります。「今日1日でこの本を読む!」と目標設定をして、制限時間を決めることで、緊迫感が出るので集中力が高まり、記憶に関係する脳内物質が分泌され、読んだ内容が記憶に残りやすくなるのです。最初から1日1冊はハードルが高いので、最初は「3日に1冊」を目標にしてください。そして、心の中で宣言してください。「この本を今日から3日で読むぞ!」と。「3日で1冊」読めば、1ヶ月で10冊は読めます。
・本を読む以上、それが自分の血となり肉となるような読み方をしなければいけません。成長の糧にならないような浅い読み方では、意味がないのです。速読で10冊読んでも、1冊も「深読」できていない読み方。ゆっくりと1冊だけ読んで、その1冊を「深読」する読み方。どちらが自己成長につながりますか?一方で、きちんと「深読」できるのであれば、それは5時間かけて読むより、2時間で読めたほうがいいし、1時間で読めたとするならば、もっといいでしょう。「深読」は、読書の必要条件です。「深読」できるようになってから、より速く、よりたくさん読む、「速読」「多読」を目指せばいいのです。
・本を読む場合、ブックカバーをかけて、折り目もつけず、「キレイに読む派の人」と、書き込みをしたりマーカーを引いたり、ページの端を折ったり、付箋を貼ったりと、「汚く読む派の人」に分かれると思います。私は間違いなく「汚く読む派」です。アウトプットしながらの読書と、そうでない読書では、アウトプットしながらの読書のほうが記憶に残りやすい。記憶に残ることで、自分に変化や成長が起きます。ですから、記憶に残し成長を最大化するためには、汚く読むことが不可欠ともいるのです。
・本を読むときに必要なツールは、2つだけ。それは蛍光マーカーとボールペンです。本を読みながら気に入った一節や「気づき」の一節にラインを引きます。そして、実際に自分の「気づき」や「疑問点」などをボールペンで本の余白にドンドン書き込んでいきます。付箋も常に持ち歩いているので、必要に応じて付箋を貼ることもあります。
・マーカーでラインを引く目的は「自己成長」です。「自己成長につながる気づき」や「自己成長に「役立ちそうな言葉」があれば、ドンドンラインを引いていきます。とはいっても、1冊の本で、何十カ所もラインを引く必要はありません。あまりに多すぎると、どこが本当に重要なのかがわからなくなってしまいます。重要度が拡散し、薄くなってしまうのです。私は1冊の本で、本当に重要だと思えるところを3カ所見つけ、そこにラインを引きます。1行ずつ3カ所のイメージです。1冊の本から、3行ラインを引ければ「1500円の書籍の元がとれた」といえるでしょう。
・読んだ本について話す。これを意識的に行うだけで、本の内容を思い出すことができ、アウトプットによる復習効果が得られます。友人や同僚との雑談で、あるいは、ビジネスの本であれば、部下に紹介したり勧めたりするのもいいでしょう。あるいは、人前で話す立場の人であれば、朝礼やスピーチ、プレゼンテーションや講演の中で本を紹介するというのもいいでしょう。重要なのは、「おもしろい」「ためになった」を連呼してもだめで、具体的にどこがだめになったのか、本の内容を要約しながら、相手に伝えるということです。自分が「気づき」を得た部分、マーカーでラインを引いた部分などを紹介して伝えると、「気づき」を共感することになり、相手は本を読まなくてもそれだけでためになるのです。人に本を勧めるには、本の内容を思い出し、さらにそれを頭の中で整理しないといけませんから、アウトプット効果は非常に高いのです。
・私は本を読んだら、その日かその翌日に、Facebookに感想をアップするように心がけています。10行を超えるような長文の感想を投稿する場合もありますが、数行の感想でもいいと思います。たったそれだけのことですが、それをやるだけで、本の内容が、やらない場合に比べて何倍も記憶に残りやすくなるのです。たった数行の感想を書くだけでも、本の内容を思い出す作業が頭の中で行われるわけですから。
・読書量が少ない人は、「本を読んで感想を書くのは大変。自分には無理」と思うかもしれません。最初は数行の感想でもいいのですが、それでも「大変」と感じる人は多い。大変なこと、苦しいことは習慣化できません。その場合は、読んだ本の中から、自分の心に響いた言葉を1~2行だけ書き写し、それに自分なりのコメントをつけて、紹介すればいいのです。いわゆる「名言投稿」です。自分にとっての「名言」を選ぶのです。これなら、文章力ひ自信がない人、読書や紹介が苦手な人でもできるはず。この「名言投稿」というのは、Facebookとの相性が非常に良く、ものすごい数の「いいね!」がつきます。15分で書いた「本の感想」よりも、3分で書いた「名言投稿」のほうが、何倍もの「いいね!」がつくこともあります。自分が投稿した「名言」は、ニュースフィードにも流れ、タイムラインにも表示されるわけですから、自分でも2度、3度と目にすることになります。復習効果、記憶に残す効果は抜群です。
・映画を見たり、本を読んだりした直後に感想を書いてシェアしようとすると「感情」に引っ張られ、客観性のある文章が書けず、あまり人の役に立つ記事にならないのです。それが不思議なことに、一晩寝てから文章を書くと、クールで論理的な文章に変わります。「レビュー」とは、自分のためのものでもありますが、「他の人に読んでもらう」ことを前提に書くわけですから、「客観性」や「論理性」が必要になります。「今」の感動を伝えるという「感想」レベルの文章であれば当日でもありですが、他の人にも役立つ客観性の高いレビューを書くのなら、感情を整理するために、1、2日おいたほうがいいのです。また、「記憶の法則」から考えても、当日よりも何日かおいたほうが、高い「復習」効果が得られますから、記憶に残りやすくなるのです。
・何か物事を行う場合、制限時間を決めると集中力がアップし、脳が高いパフォーマンスを発揮します。たとえば、電車に乗って「乗り換えまでの15分で、1章を読み終えよう!」と、時間制限つきの目標を決めます。そうすることで、漫然と読むよりも高い集中力を発揮できます。さらに頑張ればギリギリ達成できる、ほどよい難易度の課題に取り組むと、よりドーパミンが分泌され、より集中力が高まるとともに、記憶力も高まるのです。電車に乗れば、必然的に下車時間も決まります。電車内で読書をすると、自然と制限時間が定められた「地球では3分しか戦えないウルトラマンのような読書術」をすることになり、集中力と記憶力が高まる効率的な読書が可能になります。
・人間の集中力には限界があります。何時間も連続して集中し続けることは、訓練されたアスリートや将棋の棋士であっても、できるものではありません。反対に、誰にでも集中しやすい時間単位というものが存在します。それは、「15分」「45分」「90分」です。私は、これをまとめて「15ー45ー90の法則」と呼んでいます。高い集中力が発揮できる限界が15分。ふつうの集中力が維持できる限界が45分。「45分」の間、少し休憩をはさめば、90分の集中も可能です。小学校の授業は45分。テレビドラマもだいたい45分。大学の講義は90分。2時間ドラマというのも、CMを抜くと実質90分です。サッカーは45分ハーフの90分で試合が行われます。90分を超えたアディショナルタイムでミスが多発して得点が入りやすくなるのは、90分という人間の集中力の限界を超えているからです。人間の体には「ウルトラディアンリズム」という約90分周期で眠気と覚醒が交互に訪れるリズムが刻まれています。睡眠のサイクルが90分であるというのも同じ理由です。「スキマ時間読書術」において重要な時間単位は「15分」です。
・15分という時間は、脳科学的にみても「極めて集中した仕事ができる時間のブロック」であるということなのです。たとえばスキマ時間5分で本が10ページ読めるとします。その5分のスキマ時間が3回あれば30ページ読めます。しかし、連続した「15分」があれば、30ぺージではなく40ページは読めるのです。
・スキマ時間以外に読書をするとすれば、お勧めの時間帯は「寝る前」です。なぜならば、寝る前に読書することで「記憶」を最大化し、さらに睡眠にも入りやすくなるからです。寝る前に勉強すると、勉強したことが頭に残りやすいといわれます。寝ている間には新しいインプットがなされないので、「記憶の衝突」が起こらず、頭の中の整理が進むからです。受験生向けの記憶術について書かれた記事などを読むと、「難しい暗記ほど、寝る前が効果的」と書かれています。寝る前にした読書は昼間の読書に比べて、記憶に残りやすいといえるのです。さらにイギリスサセックス大学の研究によると、読書を始めてわずか6分で、被険者たちの心拍は落ち着き緊張もほぐれたといいます。音楽鑑賞やその他のリラックス法と比べても、読書で最も高いリラックス効果が得られると報告されています。睡眠前の読書は、心と体をリラックスさせて、睡眠に入りやすくしてくれるのです。
・睡眠には「頭の中を整理する」という役割があります。ですから、睡眠中に頭の中に乱雑に存在していた情報が整理されて、朝、目が覚めた瞬間に、問題解決法がぽんと浮かんでいるということがあるのです。「次に目が覚めたときには、問題の解決方法を思いついている」と強く念じて眠りにつくと朝にひらめきが起きやすいそうです。これは「追想法」と呼ばれ、ノーベル物理学賞の湯川秀樹博士や発明王のトーマス・エジソンなども、この方法を活用していたといわれています。
・本を本格的に読み始める前に、目次に目を通し、全体をパラパラと見通して、全体を把握します。次に、その本を読む目的を決めます。その本からなにを学びたいか、その本からなにを知りたいかを定めるということです。3番目に、「速読」で読むか、「精読」で読むかを決めます。本の内容の濃さ、密度、引用文献の多さ、翻訳かどうか、などを分析すると、その本を「速読」で読めるのか、あるいは一字一句「精読」でしっかりと読まないといけないのかを見極めることができます。その本を何日で読むかも決めて目標設定をします。今日1日で読み切るのか、2日、または3日で読むのか。こうして、本を開いたらパラパラと全体を見通して、「目的地」と「行き方」を最初に決めてしまうのが、「パラパラ読書術」です。このパラパラ読みをすることで、本を読む速さもアップし、その本からの学習効果も高まるという一石二鳥の効果が得られるのです。
・まず「この本で一番知りたいことは何か」を考えます。そして、その知りたい部分を先に読んでしまう。まず本を開いたら、目次を見て、一番知りたいことが書かれている部分が何章にあるか目星をつけて、その「結論」が書かれていそうなところに、いきなりワープします。そのページを読んでさらに知りたいと感じたところ、深堀りしたいところ、疑問に感じたところがあれば、再度目次などで目星をつけて、そのページにワープして読んでいきます。このように何回かワープを繰り返していくと、その本で一番知りたい部分の要旨がわかります。ここまで5分かかりません。最初の5分は記憶に残りやすいので、本の最も重要な部分が忘れにくくなるのです。まず、ワクワクするような自分の知的好奇心を先に満たす。ドーパミンの分泌を促すので、やはり記憶に残りやすくなります。だいたいのアウトラインをつかんだところで、はじめて最初のページに戻り、そこから読み始めていきます。読みのがしていた重要な事実がないか、見ていくわけです。すでに全体のアウトラインをつかんでいることによって論旨が見えているので、最初から一字一句読むのに比べて、圧倒的に読むスピードが速くなっています。どこか目的地に行く場合、事前に地図で調べてだいたいどの辺か目星をつけてから行くと、迷わず早く到着できます。それと同じで、最初に「目的地」をだいたい把握しておきます。そうすることで、何倍も早く目的のページに到達することができるのです。
・私が本を選ぶ場合、最も参考にしているのはFacebookのニュースフィードです。Fasebookのニュースフィードを見ると、「この本を読みました」「今この本を読んでいます」という投稿が、毎日のように流れてきます。そこにおもしろそうな本を見つけた場合、私は即購入します。ニュースフィードには自分の「友達」の投稿が掲載されています。Facebook上の友達は、職業、趣味、嗜好、考え方、人生観など、自分と共通点がある人が多いはずです。そして、リアルでお付き合いしている人も多いでしょうから、その「友達」の専門や性格もわかっています。その人の知的なバックグラウンドも知っているわけですから、「その人がお勧めする1冊であれば、読んでも損はないな」という気持ちになります。「人の価値観」によって、お勧めする本は変わってきますので、どんな人がお勧めしているのか、その人のバックグラウンドが全くわからないと、情報の判断のしようがありません。「どの本が勧められているのか?」よりも、「誰が勧めているのか?」が重要だということです。その点でいえば、自分の友達や知り合いが勧める本を読むと、失敗する可能性が低く、それらはヒット本やホームラン本である可能性が高いのです。友達から直接勧められた場合はもちろん、ソーシャルメディアも本選びにおける貴重な情報源となります。
・週刊誌や新聞などに載っている書評欄は本選びに役立ちますが、私が特に参考にするのは「○○の専門家が選ぶ今週の1冊」のようなコーナーです。その道の専門家が、最近読んだ本の中で、とっておきの1冊を紹介しています。週刊誌や新聞に書評を書くレベルの人たちですから、1ヶ月で数十冊、人によっては100冊以上の本を読んでいるかもしれません。つまり、そこで推薦される本は、「上位100分の1」の本といえるのです。週刊誌や新聞など、何十万人、何百万人が目にするメディアで「お勧めの1冊」を公表するわけですから下手な本は紹介できません。
・アマゾンで私が最も購入の参考にしているのは、ランキングやレビューではありません。「この商品を買った人はこんな商品も買っています」という欄に表示される本です。いわゆるレコメンド(推薦)の欄には、今見ている本の「類書」が表示されますし、ある程度、売れ筋の順に表示されているようです。ですから、関連する本を何冊かまとめ読みする、深める読書をしたいときは、このレコメンド機能はとても便利です。
・アマゾンのレコメンド機能では、アマゾンが保有する膨大な購入履歴、いわゆる「ビッグデータ」を利用し、さらにそのユーザーの購入履歴、「個人情報」もふまえて、そのユーザーにとって購入確率の高い商品を表示するプログラムが動いています。他社でも同様のプログラムが使われていますが、アマゾンのレコメンド機能の精度は、業界でも最高水準で他社には真似できないといわれています。レコメンド機能は、自分にとって必要な本を世界最高水準の人工知能、電脳ブックコンシェルジュがお勧めしてくれているようなものだと考えることもできます。アマゾンがレコメンドする本は、実際に自分にとって必要な本が多いので、それを本選びに上手に勝つようするといいでしょう。
・本の巻末に「参考文献」や「参考図書」がついていることがあります。または、本文中に逐一引用元、参考元が書かれていることもあります。残念なことに、多くの人は、この「参考文献」「参考図書」のページを注意して読まないものです。しかしながら、「参考文献」は読書家にとっては極めて重要な情報源となります。この「参考文献」に書かれている本は、読んで損のない本が多いのです。なぜならば、その本の著者が、「参考」にした本だから。つまらない本、役に立たない本は、参考にしたり引用したりもしません。「参考文献」というのはその本の著者が少なからぬ影響を受けた本のリストです。あるいは、その著者の「お勧め本リスト」ともいえるでしょう。あなたがある本を読んで「もっと深く知りたい」と思った場合は、その本の「参考文献」の中から興味深い本をピックアップして読んでいけば、その分野の知識がさらに深まるのです。
・「広げる読書」と「深める読書」、そのバランスが重要です。まずは「広げる読書」で自分の興味や関心を広げて、そこから「おもしろい!」「もっと知りたい!」という好奇心をくすぐるジャンルや話題を発見したのなら、そこをドンドン深めていく「深める読書」にうつるべきです。これは、いうなれば温泉採掘のようなものです。温泉採掘には、「試し掘り」と「本掘り」の2つがあります。温泉が出そうな場所を予想して、試しにそこを掘っていく。いきなり温泉が出る場合もあるし、出ない場合もあります。何カ所か「試し掘り」を繰り返して、ようやく温泉が出る場所を発見します。その後、安定的に温泉を供給するための太い穴を「本掘り」していくことになります。温泉というのは、あなたの興味や関心、そして好奇心をくすぐる領域です。そうした領域にこそ、あなたの「適性」「個性」「特性」「長所」、あるいは「才能」「隠された能力」が埋もれているのです。あなたの可能性を引き出すための読書をする。そのためには、「試し掘り」を繰り返し、「ここだ!」と思ったなら、徹底的に「本掘り」していくことです。これが、最も効率がいい自己成長につながる読書術です。
・「本をたくさん読んでいるのに、何の結果も出ない」「目立った成長がない」という人は、読書のポートフォリオが偏っている可能性があります。投資の世界と同じように、読書の世界においても、短期投資、中期投資、長期投資の本をバランス良く読みましょう。
・私は紙の本を読む場合、本にマーカーでラインを引きながら読んでいますが、荷物を持った状態で満員電車に乗ると、片手しか使えず、またスペース的な問題から「マーカー読書術」ができない場合もあります。そんなときは、ページの端に折り目をつけて、後からラインを入れると二度手間なことをしなくてはいけなくなります。それが多くの電子書籍端末の場合、「ハイライト」機能によって、手でなぞるだけでラインを引くことができます。これが、非常に便利です。カラーに対応した端末であれば複数の色を選べ、またハイライトした部分を一覧にして、「名言集」のように見返すこともできるので、復習も簡単です。本を読み終わった後に、ハイライト部分だけを1分ほどで読み返してみる。それだけで、「アウトプット1回」に相当しますから、より記憶に残りやすくなります。ラインが簡単に引けて、復習も簡単にできる。これは、電子書籍で読書をする大きなメリットの一つといえるでしょう。
良かった本まとめ(2016年上半期)
<今日の独り言>
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