11月になるとお茶の世界では一足早く、お正月が来ます。
その炉に初めて炭が入れられ、炭火のパチパチとした音がたつと、炉の季節を迎える引き締まった心地よい緊張感が味わえます。
今回は師匠である叔母が、裏千家の教授になられたお祝いの炉開きとなり、茶席も華やかなお祝いの席となりました。
炭火手前の師匠は、一つ一つの所作に魂がこめられ、一瞬のすきもない、それは見事なお手前でした。
何十年と続けてこられたお手前は、どんな優れた若い人でも真似できないオーラと威厳と品があります。
音楽の世界でも同じです。
何十年、一筋にやってきた演奏家の演奏は、その人の生きてきた人生がそのまま演奏に反映されます。
若い伸び盛りのテクニックを兼ね備えた人の演奏とは又、違った感動を人々に与えます。
なかなかお茶のお手前をこなすことは、むつかしい私ですが、少しでもお茶の精神を、私の音楽人生に反映されたらいいなあ、、、と思って精進していきたいと思います。
お祝いの挨拶、師匠のお茶一筋に生きてこられたすべての人への感謝のお言葉。そして30年、師匠にずっと習ってこられたキリヤマ先生の感極まるお言葉に、私もそして
集まってこられた方々も胸がジーンとなりました。
素晴らしいお道具の数々を拝見して、本物のよさを思う存分堪能しました。
小春日和の日差しがお茶のお道具に光り輝き、天からも師匠のお祝いをしているように私には思えました。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます