ドタ日記

ドタの毎日の様子をエッセイで書き綴ります

亡き父の戦争の貴重な記録

2010-06-14 00:16:50 | Weblog
私の父は自分自身の転戦の記録を残していました。
戦争での記録を父の妹である叔母が投稿してくれて、NHK学園編集「私の生きた昭和」の本に載りました。
薄れゆく太平洋戦争の貴重な記録です。
何度も読み返すうちに、私の心に父の声が聞こえてきました。
「澄の不器用な性格も、陽気な性格も、おっちょこちょいの性格も、みんなお父さんと同じだよ。お父さんは、南国の戦地では、不器用でマングローブで家を作るのは苦手だったけれど、もっぱらみんなを陽気にさせるのが得意だったよ。」

父と心の中で対話するうちに、私は父が満州から転戦して渡った、南方のミクロネシア連邦のクサイエ島(現在はコスラエ島)に思いをはせるようになりました。
インターネットで検索したら、美しい島の写真が出てきました。
こんな美しい島で、67年前、父は戦地で食糧難と間断なき敵の空襲と戦っていたとは
想像できません。
それでも、写真には日本軍が作った階段が映し出されていました。
きっと、父もこの橋を作って渡り歩いていたのでしょう。ひょうきんに歌いながら歩く父を
心で思い浮かべていました。
父の戦地での様子を知りたくて、4年前、叔母と青森に在住している父の戦友に会いに行きました。
当時、87歳だった、戦友の方は。私たちに会うと、なつかしそうに、
父の話をしてくれました。
やはり、父は相当な人気者で、暗くなりがちなみんなの気持ちを明るくするムードメーカ的な存在であったようです。(その時の様子は2006年のブログに書いてありますので参照してください)父の戦友に会いに青森へ


コスラエ島は 赤道の北650 kmに位置する、ミクロネシア連邦で2番目に大きな島です。
グアムとハワイの中間あたりに浮かぶコスラエ島。
グアムやハワイのように観光化されていないけれど、島は熱帯の密林に覆われ、高い火山があるほか、青々とした渓谷や素晴らしい景色にも恵まれています。
インターネットで検索したら美しい島コスラエ島コスラエ島のHPが出てきました。

写真を見ながら、私はコスラエ島に行きたいという気持ちがふつふつとわいてきました。
コスラエ島に渡って、父の戦った戦地を見てみたい。
若かりし頃の父と戦地で対話したい。
そんな気分になっています。
私が元気なうちに、是非、行ってみたいと思います。
父の魂と一緒に行けることが私の、願いです。