現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

地唄の将来

2010-08-31 20:37:05 | 虚無僧日記
昭和30年代は、ジャズ、ロックが流行り、アメリカ
ナイズ一辺倒で、日本の伝統的なものは葬り去られ
ようとしていた。

そうした風潮に反発して、私は尺八なんぞを始めた。
高校の時、能や歌舞伎、邦楽など含めた「古典芸能
研究会」なる部を立ち上げようとして、国語の教師に
顧問をお願いしにいった。しかし、引き受けては
もらえなかった。

「君ね、滅びてゆくものを保存してどうなるんだ。
時代のニーズに合わないものは消えていくんだ」と。

だが、あれから40年、能も歌舞伎も今もって息づいて
いる。むしろ、大変なブームでもある。
大学の「竹の会」では、部員が30名もおり、女性が
尺八を吹き、男が筝、三味線を弾いている。

流行は繰り返す。だが、少しずつ時代とともに変化は
している。現代人好みに味付けがされているといって
いいか。そうやって、伝統は変化し成長していくものと、
私は考える。


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一休と虚無僧」で別にブログを開いています。

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夏目漱石の『こころ』

2010-08-31 19:22:04 | 虚無僧日記
8/31 奈々お嬢にとって、いよいよ夏休みが終わり。
最後に残った宿題が、夏目漱石の『こころ』の感想文。
1カ月も前から、取り組んではいるのだが、どう書いて
いいか判らないという。私も読んでみたが、全く、
何回読んでも難解な小説だ。

この読書感想文が、「若者の読書嫌い、本離れを助長
している」と、さんざん言われながら、まだもって
宿題となっている。ネットでもいろいろ書かれている。
「感想文」の例まで挙げられている。

内容は、一人の女性をめぐっての三角関係で、友人の
Kが自殺する。その罪にずっとさいなまれていた先生が
30年もたって自殺する。

「お嬢さんこそ気の毒だ」。いや、「ボーとしていて
バカな女だ」、とか「二人の男を死に追いやったお嬢さん
こそ罪つくり」とか、「先生はKを殺し、“私”が
先生を死に追いやった」と 明快な解答?もあった。

自殺が増えている昨今、自殺を助長するような内容で、
高校生が読むには 健全な小説とはいえないと思うのだが、
文部科学賞が、それを教材に指定することの理解に苦しむ。


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チケット完売かい(怪)?

2010-08-31 08:48:55 | 虚無僧日記
邦楽ブーム再来なのだろうか。10月11日の「能楽堂公演」の
チケット500枚が、全部無くなったとマネージャーからの報告。
ひとえにマネージャーと一路会会員の皆様の努力によるもので、
私のふところにお金が入ってくるわけではない。それでも
うれしい。当日券で入られる方もおられるから、600席 満杯
になる気配だ。

先日のライブも、25席だが、3日で完売だった。9、10月で
まだ10公演もある。

私が尺八を習い始めた頃は、虚無僧尺八なんぞ“絶滅危惧種”
だった。それが今は、虚無僧尺八が結構うけるのだ。

地唄筝曲など、以前は、一流どころが集まっての会でも、
観客数は50人たらずという、惨憺たる有様だった。

それが、最近名古屋では、結構満席になっている。芸どころの
名古屋だからだろろうか。全国的な流れなのか。

以前は演奏会をやるたびに赤字だったが、今ようやく赤字に
ならないだけの“入り”になってきたのだ。ブームの火つけ役
は誰じゃろか?


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